本田技研工業(株)は、全く新しいコンセプトにもとづいて開発した軽乗用車ホンダ「ビート」 を、5月16日より全国のプリモ店から発売する。
このビートは、軽乗用車として初めてエンジンを座席後部に搭載し、後輪を駆動する ミッドシップエンジン・リアドライブ方式(M・R)と2シーター・フルオープンボディを採用。
斬新でキュートな内外装デザインと、軽4輪初のSRSエアバッグシステムの装着車を設定し安 全装備の充実を図るなど、ホンダの先進技術が数多く盛り込まれており、従来のクルマのどのジャ ンルにもあてはまらない新鮮で個性的な魅力を持つ“見て、乗って、走って”楽しい新しいコン セプトのクルマとなっている。
販売計画台数(国内・月間)
3,000台
全国希望小売価格(消費税含まず)
1,388,000円
注)SRSエアバッグシステムは80千円高で装着車を設定。
ビートの主な特徴
エクステリア
コンパクトな2シーター・ミッドシップオープンがもたらす爽やかさと軽快な走りを表現。
- ・全体を豊かな面で形成したかたまり感のあるフォルムとし、その中に大胆で動きのあるラインを取り入れるなど、走る楽しさを全身で主張するスタイリングとしている。
- ・サイドビューは、ヘッドライトからリアフェンダーのエアインテークまでを直線的なラインでつなぎ、ミッドシップの証しである大型エアインテークを強調。
- ・フロントピラーと幌をブラックで統一することで、ホディカラーとの鮮やかなコントラストを表現し、流れるようなボディラインをさらに印象づけている。
- ・ボンネットの開閉ラインを、フロントホイールアーチ上端にしたサイド見切りボンネットを採用、低くワイド感あふれるフロントノーズを実現。
- ・幌は1人でも簡単に開閉が可能な軽量で耐候性に優れたマニュアル式ソフトトップを採用。
- ・フロントウインドウの傾斜角とラウンド角の最適設定により、不快な風の巻き込みを抑え、オー プンエアクルージング時に前方から気持ち良く当る風の流れとしている。
インテリア
乗る人に爽快な開放感とやさしい包まれ感を感じさせるインテリアを表現。
- ・インストルメントパネルは、ガッチリとした剛性感と広々とした横の広がり感を醸し出すクロスバーインパネを採用。
- ・さらにインストルメントパネルのアッパー部とロアー部やドアライニングの上下など室内全体をツートーンカラーで統一し、乗る人をやさしく、しかもしっかりと包みこむようなデザイン。
- ・ゼブラパターンの表皮を施したバケットシート、フロントからリアまで連続させたセンターコンソールなどを採用し、よりスポーティな室内を演出。
- ・インストルメントパネルからメーターパネル部を完全に独立させたモーターサイクルを思わせるユニークなデザインの3眼メーターを採用。
- ・オープンエアドライブ時の快適性を高めるための、大容量のエアコンディショナーを標準装備。
- ・スイッチをセンターコンソールに設置し、運転席・助手席のどちらからでも操作ができるパワーウインドウ、多機能収納スペースなど使い勝手のよい快適装備を採用。
エンジン&トランスミッション
ライトウエイト・ミッドシップのシャープな走りと高い燃料経済性を実現した、新開発の軽量・コンパクトな660MTREC(エムトレック)3気筒12バルブエンジンを搭載。
- ・この660MTRECエンジンは、F-1エンジンのテクノロジーの応用から生まれた、吸気効率を飛躍的に向上する「多連スロットル」と、シャープなスロットルレスポンスと安定したアイドリングを両立する「燃料噴射制御マップ切り換え方式」を組み合わせた画期的なエンジンコントロールシステムを採用。
- ・大容量エアクリーナーケースやテーパーポートのインテークマニホールド、大流量排気系など数々の高回転・高出力化技術の採用と相まって、660ccの自然吸気エンジンでありながら最高出力64PS/8,100rpm(ネット値)のハイパワーを達成するとともに、17.2km/l(10モード走行燃料消費量運輸省審査値)の優れた燃料経済性を実現した高性能エンジンとしている。
※MTREC=Multi Throttle Responsive Engine Control System - ・ミッションは5速マニュアル・トランスミッションのみを設定。
手首で素早くシフトできるよう、チェンジレバーのシフトストロークを40mmに設定、小気味よいチェンジフィーリングを可能としている。
ミッドシップ&シャーシ
駆動性能、ブレーキ性能、操縦安定性に優れたM・R(ミッドシップエンジン・リアドライブ)方式を採用。
- ・コンパクトなボディサイズでM・Rを成立させるため、工夫をこらしたレイアウトパッケージングにより、重心高440mm(空車時)というきわめて低重心で、前後重量配分43:57(1名乗車時)の理想的なボディバランスを実現している。
- ・サスペンションは、フロントにストラット、リアにデュアルリンクストラットを採用し、MRの優れた運動性能を最大限に引き出せるようジオメトリーを最適に設定。
- ・タイヤは前後で異なるサイズ(フロント:155/65R13・リア:165/60R14)を組み合わせ、直進安定性、旋回性能を向上。
- ・軽自動車では初めての4輪ディスクブレーキを採用し、優れた制動性能を発揮している。
ボディ
最新のコンピュータ解析技術を駆使し、量産車では世界初のミッドシップ・フルオープンモノコックボディを採用。
- ・フロアトンネルは下部を閉じたボックス断面とし、サイドシルを2重構造とすることで、高い曲げ・ねじり剛性を実現している。
- ・フレーム前後の結合部分の剛性を徹底的に高めるとともに、クロスメンバーを効果的に配することで、走りの性能だけでなく万一の際の衝突時にも効果的な構造としている。
安全装備
新開発のSRSエアバッグシステムの装着車を設定するなど安全装備を充実。
- ・前方向からの衝突時の衝撃を感知するセンサーや窒素ガス発生装置のインフレーター、診断ユニット、顔面への衝撃を緩和するエアバッグ等を、ひとつのモジュールに集中レイアウトし、ステアリングホイール中心部にコンパクト収納。
- ・ドアビームや3点式ELRシートベルト、シートベルトの締め忘れ防止のウォーニング、内装に難燃材の使用など、充実した安全装備を採用している。
主要諸元
ボディタイプ | 2ドアコンバーチブル | ||
車名・型式 | ホンダ・E-PP1 | ||
トランスミッション | 5速マニュアル | ||
寸法・重量 | 全長(m) | 3.295 | |
全幅(m) | 1.395 | ||
全高(m) | 1.175 | ||
ホイールベース(m) | 2.280 | ||
トレッド(m) | 前 | 1.210 | |
後 | 1.210 | ||
最低地上高(m) | 0.135 | ||
車両重量(kg) | 760 | ||
乗車定員(名) | 2 | ||
客室内寸法(m) | 長さ | 0.915 | |
幅 | 1.215 | ||
高さ | 1.015 | ||
エンジン | 搭載位置/駆動輪 | ミッドシップ/後輪 | |
エンジン型式 | E07A | ||
エンジン種類 | 水冷直列3気筒横置(無鉛レギュラーガソリン使用) | ||
燃焼室形式 | ベントルーフ形 | ||
弁機構 | SOHCベルト駆動 吸気2 排気2 | ||
総排気量(cm3) | 656 | ||
内径×行程(mm) | 66.0×64.0 | ||
圧縮比 | 10.0 | ||
燃料供給装置形式 | 電子燃料噴射式(ホンダPGM-FI) | ||
燃料ポンプ形式 | 電動式 | ||
燃料タンク容量(l) | 24 | ||
潤滑油容量(l) | 3.0 | ||
潤滑方式 | 圧送式 | ||
点火装置形式 | フル・トランジスタ式バッテリ点火 | ||
性能 | 最高出力(PS/rpm)ネット値* | 64/8,100 | |
最大トルク(kgm/rpm)ネット値 | 6.1/7,000 | ||
燃料消費率(km/l) | 10モード走行 (運輸省審査値) |
17.2 | |
60km/h定地走行 (運輸省届出値) |
27.0 | ||
最小回転半径(m) | 4.6 | ||
制動停止距離(m)初速50km/h時 | 13.0 | ||
動力伝達・ 走行装置 |
クラッチ形式 | 乾式単板ダイヤフラム | |
変速機形式 | 常時噛合式(後退は選択しゅう動式) | ||
変速機操作方式 | フロア・チェンジ式 | ||
変速比 | 1速 | 3.428 | |
2速 | 2.166 | ||
3速 | 1.576 | ||
4速 | 1.172 | ||
5速 | 0.941 | ||
後退 | 4.300 | ||
減速比 | 5.714 | ||
かじ取り装置形式 | ラック・ビニオン式 | ||
タイヤ(前・後) | 155/65R13 73H・165/60R14 74H | ||
主ブレーキの種類・形式 | 制動倍力装置 | 真空倍力式 | |
前 | 油圧式ディスク | ||
後 | 油圧式ディスク | ||
作動系統及び 制動車輪 |
2系統式:前2輪-後2輪 | ||
懸架方式 前 | マクファーソン式 | ||
懸架方式 後 | マクファーソン式 | ||
スタビライザー形式 | トーション・バー式(前) |
- ■*エンジン出力表示には、ネット値とグロス値があります。「グロス」はエンジン単位で測定したものであり、「ネット」とはエンジンを車両に搭載した状態とほぼ同条件で測定したものです。同じエンジンで測定した場合「ネット」は「グロス」よりも約15%程度低い値(自工会調べ)となっています。
- ■燃料消費率は定められた試験条件のもとでの値です。実際の走行時には、この条件(気象、道路、車両、運転、整備などの状況)が異なってきますので、それに応じて燃料消費率が異なります。
- ■PGM-FI、は本田技研工業株式会社の登録商標です。MTRECは商標です。
- ■道路運送車両法による型式指定申請書数値
- ■製造事業者/本田技研工業株式会社
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