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1972年10月01日 ニュースリリース

CVCCエンジンのご案内

 CVCCシステムは、従来のエンジンとは異なり、エンジンの内部でクリーンな燃焼をするために、燃焼原理そのものが改革されたエンジンです。
 このエンジンは、公害対策のために一般的に使用されようとしている燃焼後の排気ガス浄化装置(キャタライザー等)を使用しなくても、アメリカのCLEAN AIR ACTの'75年スタンダードをクリヤーすることができます。

空燃比に対するエミッション特性

空燃比に対するエミッション特性

一般エンジンでは

  • 濃い混合気を供給すると…………NOxは減るがCO、HCが増加する。
  • 薄い混合気を供給すると…………CO、HCは減るが、NOxが増加する。
  • 更に薄い混合気を供給すると……NOx、COは減るが失火しやすくなる。

CVCCエンジンでは

  • 非常に薄い混合気でも円滑な運転性能を得られ、
  • 運転状態に応じて空燃比を最適にコントロールすることによって、
  • CO、HC、NOx三者とも極小値に抑えることができる。

汚染物質発生の原理

  • シリンダー内のガスが高温になるほど、NOxは多量に発生する。
  • シリンダー内のガスは膨張行程で温度が早く下がるほど、未反応の燃料がHCとして多く排出される。
  • 濃い燃料が供給されるほど、酸化反応のための酸素が不足してCOが多量に発生する。

シリンダー内圧力と燃焼ガス温度

シリンダー内圧力と燃焼ガス温度

CVCCエンジンの燃焼原理

  • 最高燃焼温度をできるだけ下げる(NOx対策)。
  • 酸化反応を起こす温度を長時間持続させる(HC対策)。
  • 酸素を充分に供給するため非常に薄い混合気を供給する(CO対策)。

従来の内燃機関に対し、温度の上り方が非常に遅い緩慢な燃焼をさせることを特徴とする革命的な燃焼方法です。

CVCCエンジンの燃焼プロセス

主要構造は従来の4サイクルエンジンと同じですが、点火栓のまわりに副燃焼室を設け、そこに小さな副吸気弁がつけ加えられています。

CVCCエンジンの燃焼プロセス
  • 1)主吸気弁からは薄い混合気、副吸気弁からは少量の濃い混合気が吸入され、総合的には薄い空燃比となる。
  • 2)圧縮行程の終りには、
    ●点火栓付近には濃い混合気
    ●副燃焼室の出口付近には、適度な濃さの混合気
    ●主燃焼室の大部分には薄い混合気の3種類の混合気状態を形成させる。
    ※シリンダー内では混合気の強い乱れがない状態をつくる。
  • 3)副燃焼室内の濃い混合気は、点火栓の火花で確実に着火する。
  • 4)副燃焼室出口付近の適度な濃さの混合気の燃焼は、主燃焼室内の薄い混合気に安定した燃焼を伝える。
  • 5)薄い混合気は緩慢な燃焼を続ける。
  • 6)燃焼ガスは、ハイドロカーボンの酸化反応に必要なため比較的高温に保たれる。

CVCCエンジン構造図

CVCCエンジン構造図

特許出願状況

  • CVCC方式の原理についてのコンソリデーテッドパテント(CONSOLIDATED PATENT)の特許出願を完了いたしました。
  • 周辺技術を含めた個々のパテントは合計230件出願済みです。

お客様からのお問い合わせは、 「お客様相談センター 0120-112010(いいふれあいを)」へお願い致します。