自然資本の一つである水資源は、気候変動の影響による洪水や干ばつの頻発、世界人口の増加にともなう水需要の高まりなど、世界的に重要性が一層高まっています。このような状況を踏まえ、水資源の保全および持続可能な利用は、企業活動における重要な課題の一つであると考えています。

Hondaは、自社の企業活動にともなう取水および排水が、取水地域のコミュニティや下流域の水資源に影響を及ぼす可能性があることを認識し、Honda環境宣言に基づいて水資源の保全に配慮した企業活動に取り組んでいます。

各拠点の立地選定や操業に際しては、周囲の水資源との調和に配慮し、責任ある企業活動を行っています。

とくに製造工程においては、淡水使用量が多いことから、重点的な管理対象として位置付けています。2050年を見据え、工業用取水量ゼロをめざす姿に掲げ、取水量の最小化に向けた取り組みを推進しています。

各事業所では、排水リサイクルの高度化や節水技術の導入など、地域の水事情を踏まえた施策を実施しています。

さらに、水資源の供給制約がもたらす事業継続上のリスクや、水資源の枯渇が地域社会に与える影響を重要な課題として捉えています。

今後も、製造工程にとどまらず、すべての企業活動において取水総量の削減を図り、水資源の持続可能な利用に貢献していきます。

環境の基本的な考え方「環境・安全ビジョン/ Honda 環境宣言」を参照ください。


水リスク評価

水は地域や季節などによって偏在する資源であることから、水の使用量が多い製造拠点を中心に、水リスクの把握・評価を行っています。評価にあたっては、「AQUEDUCT」や「Water Risk Filter」などの外部評価ツールも活用し、拠点地域における「水資源」「地下水」「渇水」「水質」「規制・風評」などのリスクの検証および特定を行っています。

これらの評価結果を踏まえ、各拠点のリスク特性に応じた取り組みを推進しています。

操業リスク水ヒートマップ

水リスクの高い地域における取り組み

タプカラ工場(インド)の排水リサイクルシステム

Hondaは、水資源への依存度が高く、水不足リスクの大きい地域に立地する生産拠点において、水使用量と排水量の最小化を重要課題として位置づけています。メキシコのホンダ・デ・メキシコ・エス・エー・デ・シー・ブイ セラヤ工場、インドのホンダカーズインディア・リミテッド タプカラ工場、中国の広汽本田汽車有限公司 第2工場では、排水リサイクルシステムの導入を進め、地域の水資源保全に取り組んでいます。

なかでもタプカラ工場(インド)では、発生した排水をすべて回収・処理しており、敷地外への液体排水を行っていません。処理工程で発生する残渣は、自由水を含まない固形物として回収し、適切に処理を実施しています。

2026年1月以降、生活排水由来の汚泥については有機肥料として堆肥化し、再資源化しています。

また、処理水はトイレ用水や緑化用水として再利用するほか、敷地内の雨水を集水し、地下水涵養施設を通じて地下水へ還元しています。これらの取り組みにより、同工場では排水リサイクル率100%を実質的に達成しています。

さらに、2025年からはブラジルのモトホンダ・ダ・アマゾニア・リミターダのマナウス工場においても排水リサイクルシステムを導入しています。今後も、水リスクの高い地域を中心にグローバルで水のリサイクルシステムの導入を進め、環境負荷の低減と水資源の持続可能な利用に取り組んでいきます。


環境関連データ


レポート