第12戦 オランダGP
決勝レポート

フェルナンド・アロンソ
9位
ランス・ストロール
DNF45周
パワーユニットのアップデート初戦でアロンソが9位入賞
8月23日15時、第12戦オランダGPの決勝レースが行われました。決勝レース直前まで雨が降っていましたが、フォーメーションラップ開始の時点で雨は上がり、天候は曇り、気温18度、路面温度30度のコンディションです。コース上には所々ウエット部分が残る状態でしたが、全車ドライタイヤで出走しています。
Aston Martin Aramco Formula One Team(AMAF1)は、フェルナンド・アロンソが18番グリッドから、ランス・ストロールは19番グリッドからのスタートで、両車ともにソフトタイヤを選択してスタートに臨みました。

好スタートを切った2台はポジションを上げますが、1周目の最終コーナーでマックス・フェルタッペンがスピンしてウォールバリアに衝突するアクシデントが発生し、レースは赤旗中断となりました。このクラッシュを避けるために順位が変動し、うまく乗り切ったアロンソは15番手、ストロールは17番手で再スタートとなります。赤旗中断の間に、AMAF1の2台は新品のソフトタイヤに交換しています。
約30分間の中断を経て、レースはスタンディングスタートで4周目からの再開となりましたが、フォーメーションラップでストップするマシンが出て、フォーメーションラップ追加され、レースは5周目から再スタートとなりました。また、その後に1周目のアクシデントの際にイエローフラッグの規則違反でペナルティが科されるマシンが複数出るなどレース序盤は混乱が続きましたが、AMAF1の2台はそれらの混乱を切り抜けてポジションを上げ、10周目にはアロンソが14番手、ストロールが15番手を走行。その後、上位車が想定より早いタイミングでタイヤ交換を行い、20周目にはアロンソは9番手にまでポジションを上げています。ソフトタイヤでのロングスティント戦略を採ったアロンソは、粘りの走行で8番手までポジションを上げて34周を終えた時点でピットインしハードタイヤに交換しました。13番手でレースに戻ったアロンソは、ペースを上げてオーバーテイクを決め、上位車が2回目のタイヤ交換を行う間に9番手にまでポジションを回復しています。
一方、レース序盤に14番手を走行していたストロールは、15周を終えて早めにピットインしハードタイヤに交換しました。その後ペースを上げて最後尾から15番手までポジションを挽回した後の35周終了時点で2回目のタイヤ交換を行います。そして、45周を終えて再びピットインすると、マシントラブルでリタイアとなっています。
タイヤのディグラデーションに苦しむマシンが多いなか、アロンソは事実上の1ストップ戦略を敢行し、9番手を死守します。レース終盤、ピエール・ガスリーが猛追してきましたが、アロンソもペースを上げて対抗。ガスリーが背後に迫った最終盤の70周目にはコース上の障害物を取り除くためにVSC(バーチャルセーフティカー)が発動され、アロンソはポジションキープします。残り2周、後続を振り切ったアロンソは9番手を守り切りフィニッシュ。Honda RA626Hスペック2の投入初戦でポイント獲得を果たしました。
ワンストップ戦略とロングスティントを走り切ったアロンソの走りで、AMAF1は第6戦モナコGP以来のポイント獲得を果たしました。車体とパワーユニットのアップデートが行われた後の入賞は、AMAF1とHondaにとって進歩の大きな成果となり、そして今後のさらなる競争力アップに向けて、多くの経験と貴重なデータを得ることができました。

フェルナンド・アロンソ
「ザントフォールトでポイントを獲得できて本当に嬉しいです。予想外の結果でもあり、我々の持つものを最大限に活かしてくれたチームのおかげです。まだドライバビリティに課題は残っていますが、今週末はまた一歩前進できました。この勢いを活かして、マシンのポテンシャルを最大限に引き出せるよう、引き続き努力していきます」
ランス・ストロール
「レース序盤でダメージを受けてしまい、それがマシンのパフォーマンスに影響しました。ペースが出ず、スピンも多発したため、早めにピットインしてハードタイヤに交換しましたが、残念ながら状況は改善されませんでした。マシンの走りを改善するには、まだまだやるべきことがたくさんあります」
エイドリアン・ニューウェイ(AMAF1 チーム代表)
「赤旗の後、フェルナンドに新品のソフトタイヤを装着しました。タイヤ管理がうまくいったおかげで、彼はそのタイヤでレースのほぼ半分を走り切ることができました。これにより事実上ワンストップ戦略が可能となり、これがポイント圏内でのフィニッシュに向けた最善のチャンスだと考えていました。フェルナンドがガスリーからプレッシャーを受けたのは最後の数周だけでしたが、我々は9位を守り抜き、貴重な2ポイントを獲得できるペースを持っていました。ランスはハンドリングの問題に悩まされていました――これはマシンの損傷が原因だった可能性があると推測しています――そのため、リタイアせざるを得ませんでした。今日獲得したポイントは、全員の努力に対する貴重な報いです。ここ数カ月、パフォーマンス向上のために懸命に働いてくれたシルバーストンのファクトリーのチーム全員に、感謝の意を表したいと思います」
折原伸太郎(HRCトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニア)
「今週末のオランダGPを通して、2基の新しいスペック2エンジンは、大きな信頼性の問題なく走り切ることができました。一方で、ドライバビリティについてはまだ改善の余地があると認識しており、今後のレースに向けて、引き続き最重要課題として取り組んでいきます。
スペック2エンジンの導入に向けて多くの作業を行ってきたことを考えると、今日のレースで2ポイントを獲得できたことは、良い結果だったと思います。
レース終盤は、後方のガスリー選手との差を維持することに集中し、そのためにエネルギーマネジメント戦略の最適化に努めました。今回の結果を踏まえ、今後もさらなるパフォーマンス向上に向けて取り組んでいきます」
