Circuit info
- Circuit Length
- 5.412 km
- First Grand Prix
- 2004
- Number of Laps
- 57
- Race Distance
- 308.238 km
Location
- Address
- Gate 255, Gulf of Bahrain Avenue Umm Jidar, Sakhir، 1062 Bahrain
- Google Maps

サーキットの歴史
2000年代初頭、グローバル展開を目指したF1は、中東に狙いを定めました。現在では4カ国で開催される中東でのグランプリですが、その先駆けとなったのがバーレーンです。
2002年10月、バーレーンの首都マナーマから南西に位置するサヒールの砂漠地帯で、ヘルマン・ティルケの設計によるバーレーン・インターナショナル・サーキットの建設が始まりました。工期は2年が予定されていましたが、早期完成を望むF1側の要望により、砂漠のなかの巨大な施設はわずか18カ月足らずの2004年3月に完成しました。そして、そのわずか18日後の4月4日に第1回バーレーンGPが開催されました。中東で初めてのF1世界選手権が行われた日として、新たな歴史を刻みました。
砂漠でのF1開催には、事前に大きな懸念がありました。暑さとともに、最大の問題と考えられたのが砂です。強い風が吹けば砂がコースへ運ばれ、路面グリップやエンジン、冷却系などに影響を与える可能性があります。そこで、チームやエンジンメーカーは事前に現地の砂を取り寄せ、その対策を施しました。その結果、砂漠でのレースは大きな問題なく執り行われ、他の中東でのF1開催も現実的なものと証明さたのです。中東開催の原点とも言えるバーレーンGPの成功が、その後のアブダビ、カタール、サウジアラビアへと広がる契機となりました。
初開催後、バーレーンGPは着実にF1カレンダーに定着していきました。
しかし2011年、バーレーンではいわゆる「アラブの春」の流れのなかで大規模な反政府抗議運動が発生。当初バーレーンGPは3月にシーズン開幕戦として予定されていましたが、国内情勢の悪化によって開催が困難となりました。その後、FIAは一時10月への開催延期を決めたものの、治安状況やチーム側の反対、そして日程上の問題も重なり、最終的に2011年の開催は断念されています。
翌2012年にバーレーンGPは復活しましたが、開催をめぐる議論は収まらず、中東地域開催の難しさも露わになりました。
2014年、F1初開催から10周年を迎えたバーレーンGPは、現在につながる大きな転換を迎えます。ナイトレースを可能とするため、495基の照明ポールを使った大規模な照明設備を設置。バーレーン・インターナショナル・サーキットは新たな趣を醸し出し、砂漠の暗闇のなかに浮かび上がるような、現在のバーレーンGPを象徴する風景が誕生しました。そして、ターン1は10周年を記念し、初代優勝者を称えて「ミハエル・シューマッハ・コーナー」と命名されています。
2020年、コロナ禍での変則スケジュルでは、バーレーン・インターナショナル・サーキットで2回のF1グランプリが開催されます。2週連続で行われた大会の後半戦は「サクヒールGP」と称され、約3.5kmの超高速ショートコースに仕様変更されたことで、従来とはまったく異なるサーキットに変貌しました。
2022年、F1はバーレーンGPを2036年まで開催する契約の締結を発表。大会だけでなく、プレシーズンテストも毎年行われるバーレーンの重要性を示す長期の開催延長でした。
2026年、中東情勢の悪化からシーズン第4戦に予定されていたバーレーンGPは延期され、10月にマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットでのバーレーンGP開催が決まりました。F1開催を熱望するバーレーン側と、中東国の重要性を意識したF1側が変則的な開催で折り合った形ですが、F1にとって新たな開催方法の採用が今後どのような影響を及ぼすか注目されています。

コースの特徴
バーレーン・インターナショナル・サーキットは、プレシーズンテストの場としても知られるように、F1マシンの基本性能が試されるコースです。全長5.412kmに15のコーナーが配され、4本のストレートの間に、低速コーナーを中心に結んだストップ&ゴーのレイアウトとなっています。高低差は約17mと決して大きくありませんが、最大上り勾配3.6%、下り5.6%と、実際に走ると見た目以上にアップダウンを感じると言われています。
レイアウトを見れば、長いストレートと低速コーナーの組み合わせが目立ちます。
約1kmのホームストレートを全開で駆け抜けた先に待つターン1は、バーレーンを象徴するコーナーで、2014年に初代バーレーンGP優勝者を称えて「ミハエル・シューマッハ」と名付けられました。長いストレートの最後から一気に減速して右へ回り込む典型的な低速コーナーで、最大のオーバーテイクポイントです。
ターン1で右へ大きく減速したマシンは、すぐに切り返してターン2へ向かい、そしてターン3を抜けながらアクセルを開け、次の長いストレートへ向けて加速します。
ターン3の先の長いストレートを抜けると、その先のターン4でも強いブレーキングが要求されます。ここはターン1と並ぶ代表的なオーバーテイクポイントです。
ターン4を抜けると、コースの性格が変わります。それまでのストレートとタイトコーナーの組み合わせから、ターン5、6、7はリズムよく方向を変えていく高速セクションになります。この高速セクションを抜けると、ターン8では再び急減速が求められます。
そして、バーレーン・インターナショナル・サーキットでもっとも特徴的なターン9~10を迎えます。加速しながらターン9へ向かい、左へ旋回している最中からターン10進入のためにステアリングを切った状態でブレーキングを始めなければならず、難易度が高いコーナーです。そして次のストレートへ向けて、コーナー出口も重要になります。
ターン10を立ち上がってストレートを加速した先にあるターン11からは、それまでとは違う高速域でのコーナリングとなります。ターン11から13にかけては、バーレーンのなかでは比較的流れるようなセクションで、マシンのセットアップが難しいところです。
ターン13を抜けると、マシンは再び長いストレートを加速して最終区間へ向かいます。
ターン14から15は右へ回り込みながらホームストレートへ戻る区間で、ブレーキングとコーナー出口のトラクションが重要で、ターン1でのオーバーテイクを狙うには、加速重視のコーナリングが必須となります。

サーキットの名勝負
バーレーンGPはこれまでシーズン序盤に組み込まれることが多く、各チームの勢力図やタイトル争いの流れが表れるレースとして注目されています。
2006年の開幕戦となったバーレーンGPは、世代交代を象徴する名勝負の舞台となりました。前年に初のワールドチャンピオンに輝いた若きフェルナンド・アロンソと、連覇を阻まれた絶対的王者ミハエル・シューマッハによる真っ向勝負が、シーズン開幕から繰り広げられます。予選ではシューマッハがポールポジション、アロンソは4番手でした。スタートするとアロンソが一気に2番手まで浮上。勝敗を分けたのはピット戦略で、オーバーカットを巧みに使ったアロンソが逆転してトップに立つと、終盤はふたりの激しいバトルが続き、1.246秒差で逃げ切ったアロンソが勝利しました。結果的にこの年、アロンソはシューマッハとの激闘を制して連覇を達成しますが、開幕戦からシーズンを象徴する戦いが展開したのでした。また、この年、Hondaはワークスチームとして参戦し、最終的にコンストラクターズ・ランキングで4位となる躍進を見せましたが、この開幕戦ではジェンソン・バトンが予選3位、決勝4位と好調さを印象付ける戦いを見せています。
2021年も絶対王者ルイス・ハミルトンと初タイトルを狙うマックス・フェルスタッペンによる、シーズンを象徴するような激闘が開幕戦のバーレーンGPから展開されました。ポールポジションを獲得したレッドブル・ホンダのフェルスタッペンは、レース序盤をリード。ハミルトンはアンダーカット戦略でトップを奪いました。終盤に猛攻をかけるフェルスタッペンは、ハミルトンをオーバーテイクしてトップを奪い返します。しかし、その際コース外を走行したため、ポジションを明け渡しました。その後、ハミルトンはフェルスタッペンのアタックを凌いて逃げ切り、開幕戦を勝利しました。優勝は逃したものの、レッドブル・ホンダとフェルスタッペンが王者と対等に戦えることを見せつけた、シーズンを象徴するレースとなりました。
- 最速ポールポジションタイム
- 1:27.264
ルイス・ハミルトン(メルセデス/2020年)
- Honda予選最速タイム
- 1:27.678
マックス・フェルスタッペン(レッドブル/2020年)
- 最速ファステストラップ
- 1:31.447
ペドロ・デ・ラ・ロサ(マクラーレン/2005年)
- Honda決勝最速タイム
- 1:32.014
マックス・フェルスタッペン(レッドブル/2020年/ファステストラップ)
※全長5.412kmのコースレイアウトにおけるデータ。

Hondaでの戦績
サーキットに刻まれてきたHondaの挑戦と実績の軌跡を、戦績データと共に振り返ります。