RTL250Fは排気量249 cm3の軽量コンパクトな水冷4ストロークエンジンを搭載している.オフロード車として世界初のバッテリレス電子燃料噴射システム(以下,バッテリレスPGM-FIシステムという)を採用し,2ストロークエンジンを搭載したRTL250Rと同等以上の競技性能を得ることができた.また,エンジン始動方式にキックスタータを採用した.バッテリレスPGM-FIシステムは,小型モータサイクル用に開発された廉価なECU(Engine Control Unit)統合型スロットルボデーを流用し,トライアル車に特有のドライバビリティや,使い勝手を考慮した制御システムを追加採用した.これにより,トライアル世界選手権(World Championship Trial)に通用するコストパフォーマンスに優れた4ストロークエンジン市販トライアル車が実現できた.
Honda R&D Technical Review Vol.17 No.1 収録 (1 - 7)