カセットボンベを使用した家庭菜園用小型耕うん機ピアンタを開発した.カセットボンベ内のブタンは,大気圧下の約0℃にて気相,液相の相変化が起こるため,理論上気温0℃付近でボンベからの燃料取り出しと燃料供給制御が困難になる.本ガス供給システムでは,ブタンの液相取り出し方式の採用と,さらにベーパライザをシリンダヘッド排気口とマフラではさみ込むように配置したことで,ユーザが耕うん機の使用を始める3月から4月の種まき時期における外気温5℃での始動と耕うん作業を可能にした.また,ピアンタと同排気量(49.4 cm3)であるガソリン仕様の小型耕うん機FG201と比較してCO2 排出量を約10%削減し,エミッション性能もEPA Phase II 規制値および日本陸用内燃機関協会自主規制値に適合した.畑での取りまわしやすさを向上させるため,耕うん爪幅をFG201に対し22%減としたが,耕うん力は新型耕うん爪の採用と抵抗棒の改良によりFG201 に対し平均約15%向上した.騒音も,住宅地近くでの使用を考慮して耕うん作業時のオペレータ耳元騒音で1.5 dB(A)低減した.
Honda R&D Technical Review Vol.21 No.2 収録 (26 - 36)