高効率金属ベルト式CVT変速機構の研究

要旨

CVTの伝達効率向上のため,プーリ側圧制御,ベルト巻き付き軌道の変化,摩擦伝達容量の3点に着目し伝達ロスの低減を図った.プーリ側圧制御はプーリとベルト間の回転変動伝達特性とトルク伝達容量の関係に線形性があることを利用し,トルク伝達容量の余剰安全率低減を可能とした.ベルトのプーリ巻き付き軌道はプーリの倒れのため,幾何学的な理論半径に対し,ずれが生じ伝達効率が低下する.プーリ構造を変更し,ずれ量を小さくすることで伝達効率を向上した.CVTフルードの添加剤の最適化により摩擦係数を向上し,軸推力を低減して伝達効率を向上した.同時に,ベルトエレメントとプーリの接触部摩耗防止のため,亜鉛放電加工被膜および浸炭窒化焼入れを併用し,高摩擦係数と耐摩耗性を両立した.

参考文献

  1. (1) AutoBiz別冊 オートモーティブ・テクノロジー2004戦略編,第3部技術戦略,Part3-CVTの今後,日経BP社,p. 194-199(2003)
  2. (2) 矢ヶ崎徹,青山英明,一條秀治,戸塚博彦,原田雅道:金属ベルトCVTのV面角度の最適化,Honda R&D Technical Review, Vol.22, No.1, p. 158-164
  3. (3) 坂上恭平,大窪和也,藤井透,吉田秀昭,矢ヶ崎徹:金属Vベルト式CVTのすべり状態を記述する指標を用いた最適推力制御とそれによる動力伝達効率の向上,自動車技術会論文集,Vol.39, No.5, p. 101-106(2008)

著者(所属)

掲載情報

Honda R&D Technical Review Vol.26 No.1 収録 (33 - 39)

論文PDF

PDF 2.2MB

引用情報

一條 秀治, 矢ヶ崎 徹, 安藤 大起, 坂上 恭平, 隅田 聡一朗.
高効率金属ベルト式CVT変速機構の研究
Honda R&D Technical Review Vol.26 No.1 pp.(33 - 39)2014.
引用情報をコピー
コピーしました