抵抗スポット溶接を短い間隔でおこなうには,電流が短絡する現象を定量化する必要がある.そこで3次元スポット溶接シミュレーションを用いて,電流の状態を予測する技術を構築した.実験の結果,電流が短絡する現象が発生したときの溶融部径は,予測値と精度良く一致していることを確認した.短い間隔で抵抗スポット溶接をおこなうには,短絡電流による発熱ロスに対して投入エネルギーを増加させることにより,溶融部径が確保できることをこの手法を用いることで検証した.さらに,実車に適用する上で効果的な部位の検証をおこない,応力が集中する車体部位に15 mmの短い間隔で抵抗スポット溶接を配置することにより,溶接点に掛かる最大応力を低減させ,鋼板板厚を下げることが可能であることを証明した.
Honda R&D Technical Review Vol.25 No.2 収録 (81 - 86)