要旨
バンパフェイシアの軽量化を目的としたポリプロピレン素材とクリヤ塗膜を開発した.軽量化のためバンパフェイシアの平均肉厚を3.0 mmから2.0 mmへ薄肉化できるポリプロピレン素材を開発した.開発素材は2.0 mmで成形可能な高流動性を有し,かつ剛性を補完するため高剛性化を図った.一方,高剛性化により低下した衝撃性が,塗装後はさらに低下することに着眼し,素材だけでなく塗膜も開発することで衝撃性の低下を抑制した.バンパフェイシアの塗膜を構成するプライマ,ベース,クリヤ層のうち,割れの起点となっているのはクリヤ層であった.クリヤ層について,主成分であるアクリル樹脂を高ガラス転移温度化するとともに,粒径0.1 µm以下の粒子状の樹脂を配合することで塗膜を硬くもろい仕様とし,割れの数を増やすことで応力の分散を図った.この結果,2016年モデルCIVICのバンパフェイシアは,従来材比で23%以上の軽量化を達成した.
参考文献
- (1) 朝野千明,藤和久,原正雄,大西正明:バンパ用高剛性ポリプロピレン材料の開発,マツダ技報No.30, p.191-194, (2012)
- (2) エドワード・P・ムーア・Jr.編著,保田哲男,佐久間暢:衝撃改良PP,ポリプロピレンハンドブック 基礎から用途開発まで,株式会社工業調査会,p.258, (1998)
- (3) JIS K5600-5-3:1999 塗料一般試験方法‐第5部:塗膜の機械的性質‐第3部:耐おもり落下性
- (4) ASTM D790-10: 2010, Standard Test Method for Flexural Properties of Unreinforced and Reinforced Plastics and Electrical Insulating Materials
著者(所属)
掲載情報
Honda R&D Technical Review Vol.28 No.2 収録 (90 - 95)
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引用情報
能見 恵美, 中根 健.
バンパフェイシア軽量化のための高剛性ポリプロピレン素材とクリヤ塗膜の開発
Honda R&D Technical Review Vol.28 No.2 pp.(90 - 95)2016.
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