Dax125は,Hondaのタイオフィスからの発案で,C125,Monkey125,CT125などの「クラシックリデザインモデル」に加える商品として開発された.初代DAXは,小径タイヤと,水平に長く伸びたフレームの組合せが,胴長の小型犬,ダックスフントのように見えることから,日本では「ダックスホンダ」とネーミングされた.このモデルをデザインするにあたり,独自性を表現するためのキーとなる要素をT字型鋼板プレスフレームと,ヘッドパイプからシートまでの長いネック部分であると定めた.「スニーカを履いて気軽に散歩に出かけるような乗り物」「週末には家族で親しめる」といった,ユーザの多様な使い方をイメージした.そこで,開発のキーワードを「ファミリー&レジャースニーカー」とした.本開発ではクレイモデルを制作せず,車体全体の完成ボリュームを把握するために,3D CADデータをバーチャル上で体感できるVR確認を早期から使用し,デザインの検討をおこなう手法を選択した.排気量も性能も異なる中,オリジナルのイメージに収めるというテーマが課題であったが,タイと日本の総力を結集した開発で,現代の感覚も取り入れた温かみがある美しいモデルにすることができた.
Honda R&D Technical Review Vol.35 収録 (8 - 16)