PCX HYBRIDのハイブリッドシステムの概要

これまでにないダイレクトで楽しい走行フィーリングを叶える、量産バイクとして世界初のハイブリッドシステムです。
発進時は低回転から大きなトルクを発生させるモーターがエンジンをアシストすることで、より俊敏な加速を実現し、タンデム時のふらつきも低減。コーナリングでは、トラクション性能の向上により力強い立ち上がり加速を可能にします。

ハイブリッドシステムが目指したもの

ハイブリッドシステムには駆動用バッテリーや複雑な制御システムが必要となり、重量増につながるのが一般的でした。PCX HYBRIDに採用したシステムでは、重量増による運動性能の低下を避けるため、ガソリンモデルのPCXのボディーに収まるコンパクトな構造とし、誰もが「走る喜び」を味わえることを目指しました。

ハイブリッドシステム構成部品配置 イメージ図

「パラレル式」ハイブリッドシステムを採用

エンジンスタート、アシストのエネルギー源は新たに開発したコンパクトなリチウムイオンバッテリーとし、モーターのコア材には、四輪のハイブリッドシステムにも用いられる鉄損の少ない電磁鋼板を採用し、高効率化を追求。ガソリンモデルのPCXと同じ車体に収まる、スリムでコンパクトなハイブリッドシステムを実現させています。
また、リチウムイオンバッテリーはラゲッジボックス後方に、システムの制御を行うパワードライブユニットはフロントカバー内に配置するなど、レイアウトを最適化することにより、フルフェイスのヘルメットを収納可能なラゲッジボックス容量も確保しました。

ラゲッジボックス

ラゲッジボックス(ヘルメット収納時)

ハイブリッドシステムの動作

モーターアシストにより、PCXのエンジントルクに対して4,000rpm時で約33%、5,000rpm時で約22%のトルク向上を達成。これにより、加速性能の向上と機敏なスロットルレスポンスを実現しています。

モーターによるエンジンへのアシストは、スロットル操作によるアシスト開始から約3秒間行われ、その後1秒かけて徐々にアシスト量を減らすことで自然で心地よい走行フィーリングとしました。
モーターアシスト時以外はACGスターターが発電を行い、リチウムイオンバッテリーを充電。アシストが必要な加速時に備えます。
また、アイドリングストップ状態からの発進では、モーターのアシストにより遠心クラッチ接続までの時間を短縮。ガソリンモデルと比較してすばやい加速が可能となりました。

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