製品 2025.11.10

Hondaが描く「夢」への挑戦|Japan Mobility Show 2025 に込めた三部社長の想い

Hondaが描く「夢」への挑戦|Japan Mobility Show 2025 三部社長インタビュー

 POINTこの記事でわかること

  • Hondaは”夢の力”でカタチにしたクルマ・バイクを中心に、陸・海・空・宇宙領域にわたる幅広いモビリティを展示、紹介した
  • 世界初公開のモビリティをはじめ、グローバルブランドスローガンである「The Power of Dreams ― How we move you.」をHondaブースで体現した
  • Hondaは総合モビリティカンパニーとして夢を具現化する挑戦を続けることで、人や社会を前進させる

新型車から未来のモビリティまで、さまざまなモビリティが一堂に会する「Japan Mobility Show 2025」で、Hondaは“夢の力”でカタチにしたクルマ・バイクを中心に、陸だけでなく、陸・海・空・宇宙領域にわたる幅広いモビリティを展示しました。創業以来、一人ひとりの“夢”を原動力に、技術と独創的なアイデアで新たな可能性を切り拓いてきたHonda。今回の出展で何を伝え、何を感じたのか、三部社長の想いを交えながら振り返ります。

Hondaが描く「夢」への挑戦 Hondaブース概要

「ワクワクする未来を探しに行こう!」をテーマに開催されたJapan Mobility Show 2025。

三部社長はスピーチの冒頭で、「皆さんはどんな夢を持っていますか」と来場者に問いかけました。「『空を飛びたい』『海の向こうまで自由に行きたい』――Hondaは、「夢」を本気でカタチにしてきた企業です。その言葉を体現するように、Hondaブースには陸・海・空、そして宇宙領域に至るまで、グローバルブランドスローガンである「The Power of Dreams ― How we move you.」を体現した多彩なモビリティが並びました。主要な出展物をご紹介します。

 

EVの新たな時代を切り拓く「Honda 0シリーズ」

Honda 0(ゼロ)シリーズは、クルマづくりの原点に立ち返り、ゼロから独創的な発想で創り出した次世代EVシリーズです。「Thin, Light, and Wise.(薄い、軽い、賢い)」という独自の開発アプローチにより、EVは“厚くて重い”という従来の常識を覆し、全く新しい価値を創出します。

低全高でスポーティーなスタイルと広々とした室内空間を両立した、Honda 0シリーズのフラッグシップモデル「Honda 0 SALOON(サルーン)」と、独自の開発アプローチをSUVに適用し、開放的な視界と自由度の高い広々とした室内空間を実現した「Honda 0 SUV」の2台のプロトタイプが並ぶ中、Honda 0シリーズに加わる新たなSUV、「Honda 0 α(アルファ)」プロトタイプを世界初公開しました。Honda 0シリーズならではのスリークで洗練されたデザインと、SUVらしい力強さを表現した独創的なプロポーションを併せ持ち、都市にも自然にも美しく調和します。人々に寄り添うこのモデルは、0シリーズの世界観への入り口となるモデルとして、新しい価値を提供することを目指します。

世界初公開となった「Honda 0 α」を紹介する三部社長 世界初公開となった「Honda 0 α」を紹介する三部社長

 

「操る喜び」を体感 Super-ONE Prototype

「操る喜び」を体感できる、個性あふれるモデルとして「Super-ONE Prototype(スーパー ワン プロトタイプ)」も世界初公開。走りをより刺激的にする仕掛けの一つである「BOOST モード」は、視覚や聴覚、そして加速感や振動などの体感を通じてドライバーの感性を刺激することで、EVならではの圧倒的な加速だけでなく、エンジン車で慣れ親しんだ運転の楽しさも楽しめる、新しいクルマです。Super-ONEは、2026年より日本を皮切りに、アジア各国や英国など、小型EVのニーズの高い地域に展開される計画です。

 

二輪にも広がる電動化と“操る喜び”

EV Urban Concept(左)と、世界初公開となったEV OUTLIER Concept(右) EV Urban Concept(左)と、世界初公開となったEV OUTLIER Concept(右)

「EV OUTLIER(アウトライヤー) Concept」。電動車ならではのレイアウトの自由度の高さを生かし、ダイナミックでロープロポーションなスタイルを実現したモデルは、「既存の延長線上ではなく、2030年以降のバイクのあり方を提案するコンセプトモデル」として世界初公開しました。

 

宇宙領域への挑戦 サステナブルロケット

Hondaブースには北海道で行ったロケットの離着陸実験に使用したサステナブルロケットの実験機そのものを展示。この成果は、自動運転や航空機開発で培った制御技術をはじめとするHondaの技術の総合力、そして現場で粘り強く挑戦を続けてきた従業員一人ひとりの情熱によるものです。

三部社長インタビュー

Japan Mobility Showの会場全体を視察して、どのような変化を感じましたか。

三部
三部

2年前から、モーターショーではなく『モビリティ』というキーワードを掲げてきました。モビリティが社会を変えていく――その考えのもと、各社とも“未来”をテーマに展示を構成していましたが、未来を語るためには過去を知ることも大切です。今回のJapan Mobility Show 2025では、時代ごとにモビリティが社会とどのようにつながってきたのかを振り返る展示も見られたことに変化を感じました。

 

人々の暮らしとともに進化してきたモビリティの歩みをたどることで、未来への希望だけでなく、積み重ねてきた歴史への敬意も表現された展示や演出を通じ、より厚みのある“モビリティ社会”を感じていただけたのではないでしょうか。

日本のモビリティショーでは初めてHonda 0シリーズが並びました。

三部
三部

Honda 0 シリーズは、“過去のHondaとはまったく異なる、新しいHondaをつくる”という意味を持っています。ようやく次世代EVの0シリーズ3台が揃い、グローバルに展開していくことには大きな意味があます。

Hondaブースには様々なモビリティが並びましたが、その狙いについて教えてください。

三部
三部

私たちはクルマやバイクだけの会社ではなく、“総合モビリティカンパニー”です。今回の展示では『陸・海・空・宇宙領域』という言葉を使いましたが、Hondaが目指すモビリティは非常に幅広く、大きな可能性を秘めています。その可能性、つまり“夢”を具体的な形にすることができれば、社会を変える力になると信じています。

 

Hondaは耕うん機や船外機といったパワープロダクツから、HondaJet、そして次世代のモビリティとして、ラストワンマイルを手軽に移動できるマイクロモビリティや、空の移動を身近にするeVTOLなど、さまざまなモビリティを通して、「自由な移動の喜び」を広げるために挑戦しています。そしてその挑戦は今、宇宙へと広がっています。

 

ロケットについては、2050年頃には“月へ行く”ことが交通手段のひとつになると考えています。SF映画のような世界が20年後、30年後には現実になるでしょう。そのとき、皆さんの生活を支えるモビリティのどこかに、Hondaのロゴがあるようにしたいと思っています。

 

三部社長の言葉が示すように、Hondaの原動力はいつの時代も「夢」。その力で、人と社会を前進させる力になる――そんな想いの元、“夢への挑戦”を体感できる場となりました。

 

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