交通事故死者ゼロに向けた取り組み

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交通事故死者を2030年に半減、2050年にゼロへ

2021年4月、「2050年に全世界でHondaの二輪車・四輪車が関与する交通事故死者ゼロをめざす」と表明しました。
またマイルストーンとして、2030年に全世界でHondaの二輪車・四輪車が関与する交通事故死者半減をめざします。

Honda安全目標 2050年交通事故死者ゼロに向けたシナリオ
Honda安全目標 2050年交通事故死者ゼロに向けたシナリオ

全世界の死亡事故の状況

全世界の交通事故死者数は年間約119万人に上り、依然として深刻な状況が続いています。交通事故死者の大半を占めるのは、二輪車、自転車、歩行者などの交通弱者です。特にアジア太平洋や南米などの新興国では、こうした交通弱者の安全確保が喫緊の課題となっています。
交通事故死者をなくすことは、モビリティメーカーとしての社会的責務であり、とくにHondaは二輪車を最も多く提供する企業として、二輪車を含むすべての交通参加者の安全への取り組みをリードしていきたいと考えています。

世界の事故実態(WHO)

世界の事故実態(WHO)

※ 出典 : WHO Global status report on road safety 2023をもとに、Hondaが独自に推計

Hondaは、非財務領域の重要テーマの一つとして「交通事故ゼロ社会の実現」を掲げており、これらの状況を把握するための管理指標(KGI)として「日米四輪関与事故死者数」(日本と米国における、Honda 四輪車が関与する交通事故死者数)を定め、目標値(非公開)の達成に向けて取り組みを推進しています。

KGIの対象地域を日本と米国に限定しているのは、これら二ヵ国以外の国ではOEMメーカー別の交通事故データがほとんど記録されていないためです。また、四輪車に限定している理由は、二輪車の一部タイプに関する交通事故データが不足していることなどがあげられます。

しかし、安全の取り組みは、日本と米国の四輪車に限られるものではなく、Honda社内においては、各国のHonda二輪車・四輪車が関与する交通事故死者数も推定し、施策を展開しています。同時に交通事故死者数を含む精度の高いデータは対策を検討する際の必要不可欠な情報となるため、この情報把握を大きな課題として認識しており、国際機関および各国機関、また業界関係者へその重要性を伝え、対応にあたっての働き掛けをしています。

四輪車関与死亡率推移(保有台数1万台当たり)(日本)

四輪車関与死亡率推移 保有台数1万台当たり 日本

出典:公益財団法人交通事故総合分析センターのデータよりHonda調べ。
日本全体は、各年交通統計より自動車および原動機付自転車を対象

四輪車関与死亡率推移(保有台数1万台当たり)(米国)

四輪車関与死亡率推移(保有台数1万台当たり)(米国)

出典:NHTSA Fatality Analysis Reporting System(FARS)データよりHonda調べ。米国全体は、Traffic Safety FactsよりFatality Rates per 100,000 Registered Vehicles


2030年に向けて

交通事故死者ゼロに向けたマイルストーンとして
2030年に全世界で、
Hondaの二輪車・四輪車が関与する交通事故死者半減をめざします

2030 年に向けた大きな課題として、新興国で二輪車が関与する死亡事故を削減する必要があります。
この課題に対応するため、「人の能力(啓発活動)」においては、インストラクターの養成や交通教育センター※1での企業向けの研修、個人向けのスクールを積極的に展開します。「モビリティの性能(技術開発)」においては、二輪車では、「ABS※2」「CBS※3」などの先進ブレーキシステム、視認性および被視認性を高める灯火器などの装備の適用を拡大します。四輪車では、新興国で二輪検知機能付「Honda SENSING」を、また、先進国で「Honda SENSING 360」をはじめとする先進運転支援システム(ADAS)の普及や機能進化を地域の実情に合わせて推し進めます。
「交通エコシステム(協働、システム/サービス開発)」においては、交通安全に関する国連などの国際的な機関との連携を強化しています。Hondaの長年の安全活動から培われた知見やノウハウを、こうした機関を通じて、新興国を中心とした各国へ提供することで制度改革、啓発、インフラ整備などの安全政策を支援します。

  1. 交通教育センター:交通安全に関する社内外の指導者養成や、企業・学校・個人のお客様に安全運転教育を行うHondaの施設。
  2. アンチロックブレーキシステム
  3. コンバインドブレーキシステム

2030年 交通事故死者半減に向けたシナリオ

<先進国 四輪車>

先進国 四輪:2030年へ向けた目標と目標へ向けた主な取り組み

<新興国 二輪車>

新興国 二輪:2030年へ向けた目標と目標へ向けた主な取り組み

2050年に向けて

2050年に全世界で、Hondaの二輪車・四輪車が関与する交通死者ゼロをめざします

2050年に向けた大きな課題として、歩行者、自転車利用者、二輪車のライダーなどの交通弱者の死亡事故を削減する必要があります。この課題に対応するため、「交通エコシステム(協働、システム/サービス開発)」の取り組みを加速させます。

具体的には「安全・安心ネットワーク技術」の研究開発と、社会実装に向けた技術の標準化を推し進めます。

「安全・安心ネットワーク技術」は、通信を通じて情報を提供することで、事故リスク発生前に各自で備え対処するためのサポートを行う技術です。

2050年に全世界で、Hondaの二輪車、四輪車が関与する交通死者ゼロをめざします

2050年 交通事故死者ゼロに向けたシナリオ

2050年 交通事故死者ゼロに向けた目標と主な取り組み

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