Process

デザインプロセスを学ぶ

どのようにデザイナー達が活躍しているのか、製品ができるまでの流れでご紹介します。

デザインプロセス

Hondaのクリエイター(デザイナー、モデラー、CMFデザイナー、パッケージデザイナー、コミュニケーションデザイナー、
UI/UXデザイナー)は企画から訴求、実車のクオリティ確認まで広範囲に関わるのが特徴です。

Flow 01

狙いの明確化

Hondaのクリエイターは開発の最初に、開発チームと一緒に市場のリサーチに行き、プロダクトを体験したり、実際のお客様を観察・インタビューを行います。そこで市場の現実を把握し、次のお客様の幸せが何なのか?を考え、未来につながる兆しを見つけます。
その後、チームでワイガヤを行い、これから創造するプロダクトが、どのようにお客様を豊かにするか?という狙いの明確化を行いコンセプトを創出します。

Flow 02

骨格決め

狙いが決まると、四輪の開発では⼈とクルマの気持ちのいい関係を創るパッケージデザインを行います。
このパッケージデザインがデザイン室にあることは人中心でクルマを考えるHonda Designの特徴の一つです。
単に「クルマのメカニズム」を覆うボディのスタイリングをするのではなく、ターゲットユーザーの生活シーンを深掘りしながら、「⼈」にとって快適で機能性に優れた空間からデザイン⾻格を創造します。

Flow 03

スタイリング

3-1プロダクトデザイナー

コンセプトで決めたターゲットの価値観や世界観を基準にし、スタイリングや使い勝手などのアイデアをデザインしていきます。
スケッチ大会が数週間開かれ、みんなでアイデアを出し合い、機種のプロジェクトリーダーやデザインの責任者に確認してもらいながら、アイデアを高めつつ絞り込んでいきます。
スケッチだけでなく3Dデータやクレイなども使って検討を重ねていきます。

3-2モデラー

デザイナーがスタイリングのアイデアを検討している途中から、モデル作業も進み始めます。
スケッチで出たアイデアをクレイや3Dデータで立体化して、「スケッチが立体になってもコンセプト通りのスタイリングか?」「気持ち良い人との関係になっているか?」など、プロダクトデザイナーと一緒になってスタイリングを検討します。
形が決まると測定を行い、3Dデータ化します。最近ではXR技術やデジタルツールを使って、様々な環境での見え方も確認します。

3-3CMFデザイナー

CMF(カラー/マテリアル/フィニッシュ)は商品のキャラクターイメージを作ります。
トレンドの先を読み、ターゲットに提供したい世界観や価値をビジュアルイメージで明確化し、布・塗料・樹脂・フィルム等、様々な材料を使ってCMFデザインを具現化します。
二輪やパワープロダクト、アクセサリーでは、ストライプやロゴなど、グラフィック的な仕事もあります。
色は最も人の感性に近い領域で、直感的に好き嫌いが発生します。感性の領域だからこそ、論理的な考え方・伝え方が重要になります。

3-4UI/UXデザイナー

車内のUXに大きく関わってくるほど重要な、お客様とのタッチポイントを創るお仕事です。
クルマを使っていただくうえでの課題を抽出し、より良い製品にする為にどうあるべきかを考え、インターフェースのデザインや操作遷移を構築します。
メーターやHUD、センターディスプレイ、操作部分のデザインのほか、新たな技術やサービスについても、「いかに分かりやすく人に伝えられるか」を論理的に考え、試作し、熟成していきます。グラフィックの美しさだけでなく、使う人にとって安全で楽しいインターフェースを創造します。

Flow 04

設計と整合

クレイ作業中や、3Dデータ化が出来てくると、そのデザインが量産できるかを設計者と話し合います。
設計的に無理がかかる場合は再度スタイリングを考え直して、量産できるデザインに修正していきます。
沢山の問題を設計者と一緒に議論して、量産化できるアイデアを出し合い、さらに良いモノを目指します。

Flow 05

モックアップ化

設計者との話がまとまると、より精度の高いデータ化を行い、量産プロダクトと同じ見え方のハードモデルを作ります。
面に映り込む光の変化、様々なCMFの素材をモデルに張り込んだうえでの肌触りや質感、メーターの光り方やヘッドライトの内部、使い勝手機能など、最終的なデザインの確認を行います。

Flow 06

評価会

最終モデルができたら、会社の役員に「量産して良いか」の判断をしてもらう評価会に挑みます。
デザイナーは1人1人の領域のプレゼンテーションを行い、役員は、「お客様の幸せになるコンセプトになっているか?」「そのコンセプト通りのデザインになっているか?」などを確認し、良ければ量産GOという判断が下されます。

Flow 07

工場確認

役員のGO判断の後は、3Dの最終データを工場に送り、工場で量産商品になっていきます。デザイナーは工場に行き、製品のサーフェースやCMFなどの質感が、自分たちが作ってきたデザインと、同じになっているかの最終確認を行います。

Flow 08

訴求

工場での確認を行いながら、同時期にCMや発表会のアイデアを広報や営業の人たちと一緒に創出していきます。
デザイナーは商品をコンセプトから携わっている為、その商品の特徴や開発への想いを最も良くわかっています。
商品の本質がお客様に伝わるように、広報や営業の人たちと一緒に訴求活動に参加します。

量産

Hondaではスタイリングデザインだけでなく、商品創造の全域にわたってクリエイターが開発に関わります。
街で自分が参加したプロダクトを観ると、スタイリングしただけでなく、「自分が作った商品」という実感が強いです。
このような実感を得られることが、Honda Designの特徴の一つです。

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