Hondaの健康経営

トップメッセージ

強い個人のベースは健康でいることにあり 一人ひとりが健康保持増進にチャレンジャーであれ 強い個人のベースは健康でいることにあり 一人ひとりが健康保持増進にチャレンジャーであれ

取締役 
代表執行役社長 
三部 敏宏

Hondaにおいて健康経営の取り組みの根底にあるのは、基本理念である「人間尊重」の考えです。
私たちは常に人を中心に考え、お客様の喜びを生み出すために、「強い個人」が共鳴し合いながら
独創的な新価値の創造にチャレンジしてきました。
これがまさにHondaの原動力といえますが、その「強い個人」は、従業員一人ひとりの健康に対する
高い意識や行動があってこそ成り立つものだと考えています。
そのためにも、従業員が意欲をもって力を発揮することができる職場環境づくりと、
健康づくりへの意識向上を目指して「健康経営」に積極的に取り組んでまいります。

毎年、ホノルルマラソンに出場し、計画的な準備を行いながら、
自らの限界にチャレンジしています。
健康に対する高い意欲を持って
自ら行動できるよう日々取り組んでいます。

全社安全衛生方針

安全衛生方針について

基本理念

Hondaの安全理念である「安全なくして生産なし」は、”従業員一人ひとりが心身ともに健康で安全に力一杯働くことが出来る、という事が
人としていかに大切で尊いこと”をモットーに安全な職場の実現に向け、その行動において先進性を発揮することに努めます。

安全衛生方針

私たちは、安全で健康な活き活きとした職場を目指し、”与えられる安全から自ら守る安全、さらには自ら創る安全へ”全員で安全文化を醸成し
浸透させることを目的に全社安全方針を踏まえ、以下の安全衛生マネジメント活動を行います。

  1. 事業活動に関わる作業のリスク評価を行い、必要な限り資源を投資し労働災害未然防止に取り組みます。
  2. 安全衛生方針を周知徹底し、安全教育および安全活動を実施することで、全従業員による安全で安心な職場づくりに取り組みます。
  3. 関連する法規や社内基準を遵守し、あらゆる災害の防止と健康保持増進に取り組みます。
  4. 本方針と安全衛生マネジメントマニュアルを適切に実施・運用し全従業員の安全意識水準の向上に取り組みます。
  5. 心身の健康保持・増進を積極的に支援し、健康経営(ウェルビーイング)を実践します。
  6. Hondaで働く従業員としての自覚と責任を持ち、交通四悪の根絶を図り交通事故「ゼロ」に向け積極的に取り組みます。

「健康経営」の実現に向けた
グランドデザイン

健康経営を目指す姿として活き活きと働く基盤をベースに「個人」、「職場」、「全社・環境」の3つの柱で企業価値/働く喜びの最大化に向け取り組んでいます。

フィジカル・メンタルの健康保持・増進に向けた取り組みによる活き活き働く基盤づくり

Honda健康経営 戦略マップ


『生涯健康』に向けた取り組み(5つの管理項目)

『生涯健康』に向けた取り組み

『生涯健康』進め方
元気に就労すること=「健康」であり続けることは、個人は元より、職場・会社の永続的発展に最も重要な要素です。
『生涯健康』を実現するために5つの管理項目を定め、健康経営活動を2020年より開始しています。

5つの管理項目

厚生労働省では国民の健康保持増進に必要な生活習慣として「栄養・食生活」「身体活動・運動」「休養」「飲酒」「喫煙」「歯・口腔の健康」をあげています。Hondaでは従業員が受診する健康診断の結果に深く関係する項目として、5つの管理項目(①休養②栄養③運動④禁煙⑤飲酒)を定めました。

項目 ① 休養 ② 栄養 ③ 運動 ④ 禁煙 ⑤ 飲酒
管理項目 良質な睡眠 バランス良い食事 運動習慣 禁煙 節度ある適度な飲酒
達成目標 睡眠で休養が十分
取れている
朝食を食べる 1回30分以上週2回の
運動習慣を持つ
たばこは吸わない
(電子たばこを含む)
飲まない
または
適切な量と頻度を守る

※飲酒習慣のない人に飲酒を推奨するものではありません。 適切な量と頻度とは、1週間に3合未満を目安として、1回量は1合まで・週に2回休肝日を設ける。

これまでの取り組みの成果

健康経営の戦略マップに沿って、取り組みを行っています。 グランドデザインにも掲げている企業価値および働く喜びの最大化に向けたWell-beingを実現するために必要な要素として、 【1】主観的な健康状態【2】仕事にのめり込んでいる状態(没頭)【3】良好な生活習慣で評価しています。 Well-beingとは、単に病気ではない、ということではなく、障がいがある、治療を続けながら就労しているなど様々な制約の中に身を置きながらも、 心と体のバランス(良い状態)を保ち、前向きに、自分の持てる力を最大発揮しようと全力を尽くす状態にあること。 それが、真の働く喜びにつながるものと考えています。


プレゼンティーズム・アブセン
ティーズム改善に向けた
主な取り組み

Hondaらしい
健康経営を目指して

~経営者・産業保健職・
社外専門家による
知見・経験・想いの融合~

第二弾 性差に関わらない更年期障害 座談会

Hondaは、創業者の「従業員一人ひとりが、心身ともに健康で、安全に力一杯働くことができる、という事が人としていかに大切で尊いことであるか、製品、品質は人が創り出していくものであり、安全で活き活きとした職場の中から、初めてお客様に喜んでもらえる良い製品が生まれる」という安全衛生の基本理念の下、77年に亘り企業活動を行ってきました。

心と身体の健康に影響を及ぼす更年期障害を課題と位置付けて取り組みを強化しています。そのひとつとして、順天堂大学大学院 堀江重郎主任教授をお招きし、弊社の全社安全衛生委員会貝原委員長(取締役代表執行役副社長)、産業保健職による座談会を実施しました。

全社安全衛生委員会委員長

取締役 代表執行役副社長
全社安全衛生委員会 委員長
貝原 典也

2024年4月からコンプライアンス&プライバシーオフィサー就任
ひとこと…睡眠、食事、日々の生活リズムには特に注意を払っています

社外専門家

順天堂大学大学院医学研究科泌尿器科外科学主任教授
順天堂医院 副院長
社団法人日本メンズヘルス医学会理事長
堀江 重郎

著書「LOH症候群」(角川新書)「二階から目薬」(かまくら春秋社)など多数
ひとこと…医療に取り組む傍ら、ウェルビーイングを高める研究に没頭しています

産業保健職

総務部虎ノ門総務課安全衛生グループ勤務 園田 有紀

保健師
ひとこと…小さな達成感を大切にしながら日々の業務に取り組んでいます

統括機能センター管理室安全衛生ブロック勤務 松井 加江

保健師
ひとこと…育児と仕事の両立、自己研鑽に奮闘中です

詳しい座談会の内容はこちら

  1. 1.性差に関わらないテストステロン(性ホルモン)の
    メカニズム
  2. 2.職場でできるテストステロン量のアップ作戦
  3. 3.産業保健職は「寄り添う支援者」

Hondaらしい健康経営を目指し、さまざまな観点から、
三者で知見・経験・想いを融合させています。
詳しくは、PDFよりぜひご覧ください。

座談会を終えて

産業保健職のコメント 今回の座談会を通して、男女それぞれが抱える健康課題に対しては、個別支援にとどまらず、多様性を受容し、誰もが安心して働ける職場づくりに直結する重要な取り組みであると改めて感じました。 これまでネガティブに捉えられがちな「更年期」も言葉の意味合いを知ると“人生のハーフタイム”“転換期”というポジティブな側面が含まれており、組織としても前向きに受け止め、皆で支えあう姿勢が職場の風土をより良くすることにもつながると思います。
一人ひとりが持てる力を最大限に発揮するためには、個人の努力だけではなく、働く環境が大きく影響します。 産業保健職として、健康という視点から組織と個人に寄り添い、それぞれが自分らしく、いきいきと働くことができるようにサポートしていきたいと思います。

第一弾 メンタルヘルス座談会

Hondaは、創業者の「従業員一人ひとりが、心身ともに健康で、安全に力一杯働くことができる、という事が人としていかに大切で尊いことであるか、製品、品質は人が創り出していくものであり、安全で活き活きとした職場の中から、初めてお客様に喜んでもらえる良い製品が生まれる」という安全衛生の基本理念の下、76年に亘り企業活動を行ってきました。

急激な社会変化への適応が課題となる中で、メンタルヘルス不全の改善を労働衛生領域の最重要課題と位置付けて取り組みを強化しています。そのひとつとして、弊社の全社安全衛生委員会貝原委員長(代表執行役副社長)、産業保健職と筑波大学大学院医学医療系松崎一葉教授による座談会を実施しました。

詳しい座談会の内容はこちら

  1. 1.多様性の観点から
    Hondaのメンタルヘルスを考える
  2. 2.メンタルヘルス不全を改善するカギ
  3. 3.産業保健職は「寄り添う支援者」

Hondaらしい健康経営を目指し、さまざまな観点から、
三者で知見・経験・想いを融合させています。
詳しくは、PDFよりぜひご覧ください。

座談会を終えて

産業保健職のコメント 今回、貝原さんの現場への思いや松崎先生の知見に触れ、意見を交換しあうことで、新たな気づきや学びがたくさんありました。
変革期を迎えた働く現場では、日々様々なことが起こっています。 このような大変な時だからこそ、Hondaフィロソフィーに立ち返り、仕事を愛し、コミュニケーションを省略せず、思いを伝え合える良好な人間関係を築くことが重要であると再認識しました。
私たち産業保健職は、個と組織に寄り添い、これからもHondaで働く仲間が安全で健康に働けるよう、全力で支援していきたいと思います。

現場と一体になった健康経営の取り組み

選任された部門健康経営推進者が集まり、5つの管理項目毎のグループに分かれて健康施策を企画・実行しています。Hondaならではの本気と本音で意見をぶつけ合うワイガヤの実践により、活発な意見交換を行い、現場のアイデアや声を反映させた事業所オリジナルの企画を生み出し展開しています。

リテラシー向上に向けた年代別教育の取り組み

将来の疾病罹患の予防に向けて30歳・40歳・50歳の節目の従業員を対象に社内産業保健スタッフが講師となり集合研修を実施しています。この研修では、健康課題に対する意識や知識を向上させるための健康情報を提供し、参加者同士のワイガヤを通じた将来の自身の健康に向けて意識変革と行動変容を促すサポートに取り組んでいます。

従業員に寄り添った保健面談の実施

従業員が思い描く、将来のありたき姿を実現できる健康状態を保つため、自身に必要な健康行動を選択し実践するために、産業保健スタッフが従業員一人ひとりに寄り添った支援を実施しています。

朝食摂取率向上に向けた取り組み

社内食堂では、栄養バランスの整った「ヘルシー食」の提供をおこなっています。また、朝食習慣化による効果や従業員の朝食を紹介する動画「みんなのアサメシ」放映など、朝食摂取率の向上と共に、栄養への意識づけとなる取り組みをおこなっています。

行動変容を促す職場体操の開催

運動習慣の定着化、転倒災害予防に向けた取り組みとしてインストラクターや陸上競技部選手が職場を訪問し、短時間で効果のあるストレッチを実施しています。仲間とともに楽しく体を動かすことで心身のリフレッシュにもつながっています。

適度なお酒の飲み方セミナーの開催

飲料メーカーとコラボして、ノンアルコール飲料をチェイサーとして試飲することやアルコールパッチテストによる自身のアルコール耐性を知る体験ができる「飲み方セミナー」を開催しています。飲酒に関する新たな知識を深め、健康に配慮した飲酒習慣の重要性の理解と定着に向けて取り組んでいます。

女性特有の健康課題への取り組み

女性の能力を最大限発揮できるよう女性特有の健康課題改善に取り組んでいます。風土醸成・相互理解の一環として産業医を交えた従業員との座談会を実施しています。職場の好事例を紹介すると共に男性更年期にも触れ、社外専門家からのアドバイスを交えながら健康課題との向き合い方を伝えています。

産業保健職が現場に入り込み、寄り添った取り組み

産業保健スタッフが製造現場に入り込み、部門内の健康診断の組織結果や健康情報を共有することで、職場での健康に関する話題づくりやコミュニケーションを取るなどして健康づくりへの活性化を図っています。

現場を支える「寄り添う支援者」。存在を期待される専門職として、皆で学びを深めている

メンタルヘルスに関わるスタッフ向けセミナーの開催

健康経営の中核を担う産業保健職は、常に新しい知識や技術を積極的に学び続けています。参加者は熱心に話に耳を傾け、活発なディスカッションを行い、従業員への支援だけでなく、組織への貢献において重要な役割を果たすべく、イキイキと働ける基盤づくりを目指しています。

障がい者雇用に関わる学びの場

産業保健職の人材育成の一環として、障がい者雇用を推進する特例子会社ホンダ太陽を訪問しました。三現主義(現場・現物・現実)だからこそ得られる実践的な知識や経験を自分事化・共有することで、多様性を尊重した企業運営のありかたの学びを深めています。

デジタル技術を活用したトライアルの実施(VR・メタバース)

VRハラスメント研修の実施や保健面談のスキルアップを目的とした練習用VRの作成、メタバースカウンセリングトライアルなど、デジタル領域の活用を模索しています。医療の専門性だけにとどまらない、新たなイノベーションや知見の拡張に取り組んでいます。

女性健康課題支援セミナーの開催

女性が活躍できる企業風土の醸成に向けて、外部の講師を招き産業保健職が学びを深めています。女性特有の健康課題だけでなく、キャリア継続との関係も学び、制約のあるなかでも本来の能力を最大限発揮し、活き活きと就労するための支援が行えるよう取り組んでいます。


健康経営社内推進体制

本田技研工業(株)は国内労働協約適用会社を含めて健康経営を推進しています。
推進体制は担当役員が責任者となり、人事部、安全健康推進部門およびホンダ健康保険組合が連携し、
計画に基づいたPDCAサイクルを回す取り組みを全社一体となって実施しています。