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Goodwood 2006

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Goodwood 2006

June 10, 2006

2006年グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード開催レポート

ジェンソン・バトン

ジェンソン・バトン

Hondaは、2006年7月7日(金)から9日(日)まで、イギリス・サセックス州グッドウッドで行われた「2006年グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」に参加した。

大会2日目の8日(土)と最終日の9日(日)に行われたタイムトライアルでは、グッドウッドの広大な敷地を貫く全長1.16マイル(1.856km)のヒルクライムコースを、Hondaの60年代から現代までの様々なレーシングマシンが駆け抜けた。会場に詰め掛けた大勢のファンが見守る中、二輪は、ルイジ・タベリやトミー・ロブをはじめとする往年のライダーや、レーススタート時の素早い加速から「ロケット・ロン」のニックネームで親しまれたロン・ハスラム、そして現役MotoGPライダーのケーシー・ストーナー、マン島TTレースチャンピオンのジョン・マクギネスなど、そうそうたるメンバーが参加した。四輪では、二輪・四輪両方の世界タイトルを持つジョン・サーティースやHonda Racing F1 Teamのジェンソン・バトン、アンソニー・デビッドソン、ジル・ド・フェランらが、新旧のF1マシンを操り、会場を大いに沸かせた。

グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードは、1993年にチャールズ・マーチ卿が広大な私有地を開放して始めたもので、世界最大級のヒストリック・モータースポーツイベントとなっている。Hondaは1999年にマーチ卿から招待を受け、以来8年連続で参加を続けている。また昨年は、Hondaが日本の自動車メーカーとして初めて、このイベントのメインスポンサーをつとめた。

参加マシン、ライダーおよびドライバーは以下の通り。

二輪マシン ライダー
RC162
(1961年WGP・250ccクラス 10戦全勝チャンピオンマシン)
ラルフ・ブライアンズ
ルイジ・タベリ
トミー・ロブ
RC174
(1967年WGP・350ccクラスチャンピオンマシン)
スチュワート・グラハム
ジム・レッドマン
ELF-3
(1986年優勝マシン)
ロン・ハスラム
RC211V
(2006年WGP・MotoGPクラス参戦マシン)
ケーシー・ストーナー
CBR1000RRK
(2006年イギリス・スーパーバイク選手権参戦マシン)
カール・ハリス
CBR1000RR
(2006年マン島TTレース・スーパーバイククラスチャンピオンマシン)
ジョン・マクギネス
CBR1000RR
(2006年WSB・世界スーパーバイク選手権参戦マシン)
ジェームス・トスランド
CRF450X RALLY
(2005/2006 ダカールラリー参戦マシン)
ミック・エクスタンス
ラルフ・ブライアンズ

ラルフ・ブライアンズ

ルイジ・タベリ

ルイジ・タベリ

ラルフ・ブライアンズ(Ralph Bryans)のコメント

「フェスティバル・オブ・スピードには何度も何度も参加していて、Hondaの素晴らしいバイクにも何度も乗っています。この250cc4気筒(1961年型RC162)のヴィンテージモデルに乗るのは久しぶりですが、このバイクは私が今まで乗った中で最高のバイクだと思います。とても、とてもいいバイクです。キャブレーションも、加速も、とにかく全てが素晴らしいんです!」

ルイジ・タベリ(Luigi Taveri)のコメント

「グッドウッドに来るのは、いつでも素晴らしいです。ものすごくたくさんの観客が集まって、みんなライダー達の走りを堪能しているんだからね。もちろん、私自身も楽しいです。ここに来るのは大好きです。毎年わざわざ日本から素晴らしいバイクを運んでくれるHondaにも感謝したい。Hondaの皆さん、ありがとう!」

トミー・ロブ(Tommy Robb)のコメント

「私にとって、RC162に乗るのは、おそらく43~44年ぶりのことだと思います。それでも、当時のグランプリのことを昨日のことのように思い出すことが出来ました。というのも、美しいマシンが、完全な新車として戻ってきたんですから。まるで1960年代に戻ってきたような気分でした。マシンをこんなに良い状態に仕上げてくれたコレクションホールの皆さんに改めて感謝をしたいし、またここで走りたいと思います」

スチュワート・グラハム(Stuart Graham)のコメント

「今回川本さん(元Honda社長)に言った事なんだけど、これはいつも、まさに“オールドボーイズの同窓会”ですね。そして、もしHondaと、そのコレクションホールがなければ、実現しなかったでしょう。だから私たちにとってここに来ること、手入れの行き届いたマシンに乗ること、その全てがファンタスティックなんです。コレクションホールの全てのスタッフは、名車のメンテナンスに素晴らしい仕事をしてくれていますね。とにかく素晴らしい。これは私たちにとって特別な週末で、毎年とても待ち遠しく思っています。とっても楽しかった。Hondaに感謝したい」

ジム・レッドマン(Jim Redman)のコメント

「私はHondaの6気筒RC174に乗ったけど、これは今でも、過去に作られた中で一番のバイクだとつくづく思います。世界中で一番。本当に素晴らしい。お客さんも同感だと思う。みんなの前を通り過ぎる度に『ファンタスティック!』という歓声が聞こえたからね」

ロン・ハスラム(Ron Haslam)のコメント

「このマシン、ELF-3に乗るのは、ずいぶん久しぶりです。ELF-3でヒルクライムのコースを駆け上がるのは、本当に最高の気分です。昔の思い出が一気によみがえりました。バイクの仕上がりはグランプリと全く同じレベルでした。バイクはもちろん、メンテナンスやセットアップも素晴らしい。うまく表現できないけど、昔通りの感覚でした。ファンタスティックの一語に尽きます」

ケーシー・ストーナー(Casey Stoner)のコメント

「とっても楽しいね。たくさんの“オールドボーイ”たちや、往年のバイクが揃っているんだからね。僕らが小さい時憧れて育った名車ばっかりだ。再び他のライダーと集まれたことも良かったね。僕らは皆、違うチャンピオンシップに参加しているし、それが同じ時期に開催されるとも限らないから、普段はなかなか会えない顔ぶれなんだ。ここに来て、名車が走っているのを見たり、色々な人に会ったり、素晴らしいイベントだと思うよ」

カール・ハリス(Karl Harris)のコメント

「ここに来るのは初めてだったから、実際に参加するのは、素晴らしい体験だったよ。本当に楽しめたね。ウィリーをしたり、マックスターンをしたり、本当に面白かった」

ジョン・マクギネス(John McGuinness)のコメント

「これは、今まで僕がやって来た事とは確かに違うね。レースというより、どちらかというとショーに近いから、気をつけなければいけないことが色々あった。それに今日は、路面はダスティだし、グリップもあまりなかった。ヒルクライムを走って、てっぺんに着いて、そこから迷っちゃうんだよ。このイベントには前にも参加して、今年で3年目になるんだけど、いまだにどこに向かって走っているのかよくわからないんだよ。左なのか、右なのか、まっすぐなのかね。でも、とにかく楽しいイベントである事は事実。観客のみんなは僕らが来ている事を喜んでくれているしね。誰もが楽しんでいるよ。そして、こういったバイクの姿を間近で見られるのも、素晴らしい事だね」

ジェームス・トスランド(James Toseland)のコメント

「僕は今年が初めてなんだけど、とてもエキサイティングだね。以前、家のテレビでこのイベントを見たことがあって、その時はF1やGPのスターなどが勢揃いしているのを見たよ。その一員として、あの伝説的な人たちと肩を並べてグッドウッドのヒルクライムを駆け上がれるなんて、本当に光栄だ。とても楽しんでいるよ!」

ミック・エクスタンス(Mick Extance)のコメント

「グッドウッドは、家族連れや、カップルなど幅広い人たちが集う、すばらしいイベントですね。いつも思うことですが、毎年ここにきて、たくさんの観衆の前で走れるのは、最高の気分です」

四輪マシン ドライバー
RA300(1967年F1世界選手権第9戦イタリアGP優勝マシン) ジョン・サーティース
RA301(1968年F1世界選手権参戦マシン) ジェンソン・バトン
アンソニー・デビッドソン
ジル・ド・フェラン

Honda
RA106 (2006年F1世界選手権参戦マシン)

ジェンソン・バトン
アンソニー・デビッドソン

BTCC Honda
Integra Type-R(2005年British Touring Car Championship チャンピオンマシン)
マット・ニール
ジョン・サーティース

ジョン・サーティース

ジョン・サーティース&RA300

ジョン・サーティース&RA300

ジョン・サーティース(John Surtees)のコメント

「グッドウッド・フェスティバルは幅広い魅力をもったイベントだと思います。このイベントの重要な点は、興奮や熱気ですが、大人の熱気があるだけではなく、一つの大きな家族の様な集まりだということです。ここには若いファンも来てくれていて、それは将来のサポーターと言う意味で、非常に重要です。バイクと車の両方のレースで長い歴史を作り上げたHondaの様な企業が参加しているのも、非常に素晴らしい事です。これは私の人生そのものでもあるんです。また、このバイクや車を、手間ひまかけてHondaがレストアして来てくれた訳ですが、当時よりも良い状態にあると思います。私は、これは非常に賞賛すべき事だと思うし、世間の評価も同じだと思います。最近、F1カーがよく取り上げられていますが、今のF1カーは以前のものとは非常に違った要素を備えています。形も、音も、その他様々な点で昔の物とは違っています。これこそがまさにHondaの基礎だと思うんです。Hondaが将来行ってゆく事は、何らかの形で、過去の実績や育てあげた人材が共に影響をもたらすものです。それこそが私の言う“大きな家族の一員”であることの意味なんです。ここに戻って来て、大きな家族と一緒になっている私たちは、みんなそれぞれに夢を持っていました。まあとにかく、ここに来て懐かしい友人やマシンに再会するのは、とても楽しい事です」

ジェンソン・バトン(Jenson Button)のコメント

「楽しいグッドウッドの一日だったね。ここにはもう何度も来ているけど、ファンのみんなに会えるのは、本当に楽しいよ。彼らにとっても、いろんなマシンの走りをこんなに間近で見ることができるんだから、本当にすばらしいよね。午前中に、天候の影響でRA301に乗れなかったのは、とても残念だったけど、午後には天気がすっかり回復して、僕はいつも乗っている車RA106で走ったんだ。ここでの運転はいつも楽しいし、ファンのみんなは本当にバーンアウトが大好きなんだ」

アンソニー・デビッドソン(Anthony Davidson)のコメント

「グッドウッドで新型の車に乗るのは初めてだね。僕が熟知している車を、全く違う環境で運転するっていうのは、非常に楽しかった。普通僕が運転する時は真剣勝負だから、今回は楽しむためだけに走ったよ。こういうことは、チームのみんなにとっても非常にいい事だと思うよ」

ジル・ド・フェラン(Gil de Ferran)のコメント

「僕が現役でレースをしている頃は、グッドウッドに来るのは難しかった。いつもレースと日程がぶつかっていたからね。現役を引退して、最初にしたことは、グッドウッドに参加する事なんだ。このイベントに参加する事はいつも僕にとって名誉な事だよ。初めて参加した年には、アイルトン・セナのマクラーレンに乗ったし、今年はHondaの初期のF1マシンの一つ、RA301に乗れて、本当に素晴らしかった。僕はこういった古い車が好きなんだけど、今のコンディションを見ると、まるで昨日工場から出荷されたばかりのように見えるだろう? こういった車の作業をする人たちが、自分たちの仕事にいかにプライドを持っているかがはっきりと分かる。僕は職人技というものに心酔しているからね、この仕事は見事だと思う。つまり、塗装のやり方から、サスペンションやシャシーの細かい溶接に至るまで、非常に細部にわたって細やかに神経が配られているのが分かるんだ。だから、こういった車の運転を、そして車そのものを任されるというのは非常に光栄な事なんだよ。僕は背も非常に高いし最近ちょっと太り気味だから、この車にはフィットしないんじゃないかと最初は心配したりもしたけど、何の問題もなかった。普段問題となる長さも十分だったし、乗り心地は最高だった。走りも良かったし、運転もしやすかった。低回転でのトルクも十分にあったから、ヒルクライムを上るのに苦労はなかった。あまり無理をしないで、軽いデモンストレーションのつもりで、気楽に走れたよ」

マット・ニール(Matt Neal)のコメント

「グッドウッドは、すばらしいイベントです。僕もまるで少年のように楽しんでいますし、ファンのみんなにとっても、ドライバーやマシンをこんなに近くで見ることができて、お互いにとっても良い経験になっていると思います」