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Goodwood 2005

※本ページで公開している情報等は、当時の時代背景や製作意図を勘案し、オリジナルのまま掲載しています
Goodwood 2005

※本ページで公開している情報等は、当時の時代背景や製作意図を勘案し、オリジナルのまま掲載しています
世界で最も盛大でエキサイティングなヒストリック・モータースポーツイベント、グッドウッド フェスティバル オブ スピード。
2005年の今年、Hondaはこのイベントで、日本のメーカーとしてはじめての“ホスト・カーメーカー”となる。
その役を担うと、会場中央のメインステージに置く巨大なモニュメントを制作する栄誉が与えられるのだ。
モータースポーツ発祥の地であるヨーロッパの人々にとっても、Hondaは長きにわたってレース史を歩んできた“老舗メーカー”とも言える存在。
このイベントを主催するイギリスのマーチ卿の表敬訪問を受け、Hondaは栄誉ある“ホスト・カーメーカー”役を担うこととなった。
Hondaが始めてF1で優勝してから今年で40周年。この特別な年に、特別な役を担う2005年のグッドウッド フェスティバル オブ スピードを、開催日である6月24日(金)〜26日(日)に向けて盛り上げていきたい。
グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードとは
グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードとは、イギリスのチャールズ・マーチ卿が1993年に創始したヒストリック・モータースポーツイベントである。
このイベントには、世界中からありとあらゆるレーシングマシンが集まり、また歴代の名レーサー/名ドライバーたちが集う。そして、当時活躍したマシンがレストア(復元)され、そのマシンにゆかりのあるライダーやドライバーが実際に全力で走らせるなど、文化的にも意義深いシーンを数え切れないくらい目の当たりにできる。
それだけでなく、数々の名車のオークションが開かれ、他にもミニカー、書籍、パーツなどマニア垂涎の逸品が100店近いショップに並べられたり、またモータースポーツ史に惨然と輝く人物によるトークショーまでも開催される。グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードは、まさにモータースポーツファンにとってはたまらないイベントといえよう。

それだけの大きな魅力があるために、今年で開催13回目の比較的若いイベントであるにも関わらず、3日間の開催期間で合計約14万人もの観客を集める。まさにF1に迫る勢いである。無論、お目当てのマシンの走りを間近で見るには、しっかりとした場所取りが必要なほどの賑わいとなる。しかし、「気がつくとそこにジョン・サーティースが、佐藤琢磨が立っていた」なんてことはよくある出来事。このように、世界に名だたるライダーやドライバーとの“遭遇”のチャンスもあり、また展示されているマシンは、それこそなめ回すように間近に見ることができるのだ。入場料は、3日間通しのもので77ポンド(約1万5000円)、日曜日だけなら42ポンド(約8000円)である。

会場となるのは、このイベントの創始者であるイギリス貴族のマーチ卿が所有する南イングランドの広大な丘陵地帯。その敷地には、マーチ卿の祖父が1948年に設立し、マーチ卿自身が1998年にリニューアルオープンしたグッドウッド・サーキットをはじめ、競馬場やゴルフ場、リゾートホテル、また自然公園などがある。
そして、その広大な敷地内にあるヒルクライムコース(敷地を貫く一本道のコース)を、世界中から集った歴代の名レーシングマシンが文字通り“疾走”するのがこのイベントの最大の「見物」である。
コースサイドには、現在の“スポンジバリア”ならぬ、昔ながらの「藁(わら)」でできたバリアが置かれ、そのすぐ後ろに張られたロープに張り付くようにしてマシンの走りを間近に見ることができる。2004年は、自動車レースの起源といわれる1849年に行われたパリ~ルーアン・トライアルに出場したマシンにはじまり数々の名車が走った。フォーミュラカーあり、ツーリングカーあり、さらにはカミオンありと、とにかく参加車両がバラエティに富んでいる。没後10周年を迎えたアイルトン・セナの歴代マシンも走り、もちろんその中には、ロータス・ホンダやマクラーレン・ホンダの姿もあった。また四輪だけでなく、二輪のレーサーマシンも人気が高い。Hondaのレース史を飾った歴代のマシンが往年のライダーによってヒルクライムコースを疾走し、大勢の観客を沸かせていた。
イベントの主役はあくまでも古いマシンであるが、現代のレーシングマシンもコースを走る。しかし、レストアされ、コースをやっとの思いで走る100年前のマシンと現代のマシンとが同じ条件では面白くないということで、現代のマシンは何かパフォーマンスをして走ることが義務づけられていることもこのイベントの粋なところ。昨年の佐藤琢磨は、狭いコースでF1マシン、B・A・R Honda 005を駆ってスピンターンを決め、観客から盛大な拍手を得ていた。
2005年はHondaが“ホスト・カーメーカー”
マーチ卿がHonda青山の本社を表敬訪問
これほど味わい深く、文化的意義の深いモータースポーツイベントにHondaは、日本の自動車メーカーとして初めてマーチ卿から招待を受けた1999年以来、今年で7年目の参加となる。
しかも、今年は“ホスト・カーメーカー”としての参加である。マーチ卿からの要望があり、栄誉あるホスト役を担うことになったのだ。しかも今年の3月には、Hondaの青山本社をマーチ卿が直々に表敬訪問された。その際、社長の福井威夫とも懇談し、「やはり一番の趣味はドライビング」ということで意気投合し談笑した。

マーチ卿がイベントのホスト役をHondaに依頼したのは、Hondaが長年のモータースポーツ活動で欧州の人々の心に大きなインパクトを与え続けている“老舗”メーカーであるからにほかならない。事実、2005年は、日本がレースに目覚める以前にF1に参戦していたHondaが1965年のメキシコGPで初優勝を飾ってから40周年の記念すべき年なのである。
Hondaにとって、欧州のモータースポーツ史を華々しく飾るイベントでホスト役を依頼されるということは、幸運であり、また光栄なことにほかならない。
グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードのホスト役を担うと、会場の中央にあるグッドウッド・ハウスと呼ばれるマーチ卿が居住する館の正面に、巨大なモニュメントを制作することができる。Hondaの総力を尽くした力作を展示する予定なのでぜひ注目したい。
2005年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードは、6月24日(金)~26日(日)の開催である。