汚染

環境汚染防止への取り組み

Honda環境宣言に基づき、大気汚染や水質汚染、土壌汚染、その他有害物質に係る法令・条例等を遵守し、
環境汚染を防止するとともに、汚染・汚濁物質の排出抑制に努めます。


大気汚染

Hondaは、大気汚染による公害問題が深刻化した1960年代から「クリーンな大気の保全」への対応は重要と認識し、製品の排出ガスを削減する技術の開発などを通じて、大気の保全に対する取り組みを行ってきました。

製品領域ごとの状況として、二輪車は、市販車すべてのエンジンの4ストローク化を完了するとともに、全世界で販売する機種の91%以上に「PGMFI」※1を適用し、燃焼効率を向上させ、排出ガスを削減してきました。

四輪車では、「アコードプラグインハイブリッド」が世界で最も厳しいとされるUSカリフォルニアLEV※23、SULEV※320 規制を世界に先駆けて達成し、その後も先進排ガス規制である、欧州Euro6や中国の第六段階(国6)やPM※4(微粒子)についても先行して削減技術を投入してきました。

パワープロダクツにおいては、エンジンの改善技術により世界で最も厳しいUS EPA※5Phase3規制を触媒なしでクリアし、対応しています。

企業活動領域としては、塗装工程で使用する塗料やシンナーに含まれる溶剤成分が光化学オキシダントの原因となるVOC※6排出の削減を進めています。

環境に配慮した製品

四輪車の生産においては、埼玉製作所完成車工場からショートプロセス高機能塗装技術「Honda Smart Ecological Paint」※7の導入をグローバルで進めています。

VOC 削減の取り組み

VOCの発生源となる有機溶剤を削減するために塗装材料の水性化と工程短縮による使用量の削減を推進しています。

また、燃焼式排気装置(RTO:Regenerative Thermal Oxidizer)によって排気のなかに含まれるVOCの燃焼・脱臭処理を施した後に大気放出を行っています。

  1. PGM-FI:Programmed Fuel Injection(電子制御燃料噴射装置)の略。
  2. LEV:Low Emission Vehicle(低排出ガス車)の略。
  3. SULEV:Super Ultra Low Emission Vehicle(極超低排出ガス車)の略。
  4. PM:Particulate Matter(粒子状物質)の略。
  5. US EPA:United States Environmental Protection Agency(米国環境保護庁)の略。
  6. VOC:Volatile Organic Compounds(揮発性有機化合物)の略。
  7. Honda Smart Ecological Paint:4コート3ベークの塗装方法から中塗り工程を廃止した、水性3コート2ベーク塗装。

水質汚染

Honda は、周囲の水資源と調和の図れる地域を選定し、各国の環境アセスメント法規に則って企業活動を行っています。

各国の法規や地域固有の規則などに従って排水処理や処理水の放流を行っており、排水については品質管理を徹底し、水質調査結果を開示するなど、管理と情報提供に努めています。

環境負荷低減のために、排水リサイクルによる再活用や塗装工程のドライブース化による排水量の削減を推進しています。

水質汚染低減の取り組み

土壌汚染

各国の関連法令に則って、適正に企業活動を実施しています。また、必要に応じて土壌汚染調査や浄化対策を実施しています。


有害物質

Honda は、製品から環境に影響を及ぼす可能性のある化学物質を削減していくため、製品の設計・開発段階から自動車構成部品に含まれる化学物質を管理し、その削減に努めています。

2002年、国連が2020年までに化学物質による人や環境への影響を最小化する目標を定めたことに基づき、各国で自動車構成部品に含まれる化学物質を適切に管理し、有害物質を削減するための法規が整備されてきました。この動きを受けて、ドイツ自動車工業会を中心に自動車を構成する部品の材料および含有化学物質情報を、サプライチェーンを通じて収集するシステム(IMDS※1)が開発されました。HondaもこのIMDSをベースに情報収集を行い、独自に開発したHondaの化学物質グローバル管理システム(MoCS※2)で集計、管理を行っています。HondaはこのMoCSによる化学物質の管理を進めることで、REACH規則(Regulationconcerning the Registration, Evaluation, Authorisation and Restriction of Chemicals)など、各国での環境負荷物質の使用規制に対応し、欧州ELV 指令(Directive on End-of Life Vehicles)に基づいて環境に悪影響を及ぼすとされる重金属4 物質(鉛、水銀、六価クロム、カドミウム)の削減を進めています。

化学物質管理の取り組み
  1. IMDS:International Material Data System(国際材料データシステム)の略。
  2. MoCS:Management System of Chemical Substance(化学物質管理システム)の略。
  3. 内作部品:自社内における製作物などの略。
  4. 外作部品:サプライヤーにおける製作物の略。

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