Red Bull
Powertrains
RBPTH001

Red Bull Powertrains RBPTH001
マニュファクチャラー Red Bull Powertrains

2022|Oracle Red Bull Racing RB18
2022|Scuderia AlphaTauri AT03

HRCがRBPTと提携してPU供給を継続
シーズンを圧勝し2連覇&ダブルタイトル獲得

Hondaは2021年シーズンをもってF1活動を終了するとした。2022年以降にレッドブルとアルファタウリ(現レーシングブルズ)が搭載するパワーユニット(PU)について、Hondaは2022年仕様を開発製作し両チームに供給、レッドブル・グループはエンジン開発部門であるレッドブル・パワートレインズ(RBPT)を設立して、その後の開発と製造を引き継ぐということだった。

F1は2022年に使用するPUのホモロゲーションを開幕前に行い、その仕様を2025年シーズンいっぱいまで継続し、仕様変更を禁止するレギュレーションを設けた。この期間を2026年からの新規定PU研究開発期間と見据え、現行PUを開発凍結しコスト抑制するのが目的だ。ただし、信頼性に関わる部分については変更できる除外規定も設けられている。

Hondaにとって、2022年はすでにF1活動を行わない年であったが、使用するPUはHondaがすべて開発を行い、レッドブル側に渡すことになっていた。一般的には、2021年に新骨格のRA621Hがチャンピオン獲得という実績を挙げただけに、ほぼ同じ仕様のまま22年にも引き継いだと思われているが、実際はまったく違う。E10燃料(エタノールの含有量を従来の7.5%から10%にした燃料)使用のレギュレーションが適応され、その対応として「中身はまったく違うPU」(角田哲史LPL)を開発する必要があったのである。

E10燃料を使用することで燃料の持つエネルギーは4%くらいダウンする。また、自着火しにくいという性質から異常燃焼(ノッキング)もしにくくなり、点火時期を進めることが可能で、これにより出力アップを図ることもできる。しかし、一方で気筒内圧力が大幅に上昇し、耐久信頼性に大きな問題が発生するという難題があり、開発は多岐にわたる難しいものとなった。HondaはE10燃料によるパワーダウンを補い、信頼性などを確保するために全面的な見直しを行い、2022年、そしてそれ以降にも高いレベルで適合できるPU開発を行った。

またコロナ禍を脱し、2026年からのF1新時代を見据えた2022年には、Hondaのモータースポーツ体制にも大きな変化があった。本田技術研究所に属するHRD Sakuraと本田技研工業本社に属するモータースポーツ部を統合し、従来2輪モータースポーツ活動を主にしていたホンダ・レーシング(HRC)に統合。2輪4輪を合わせたHondaのモータースポーツ専門会社とした。当然、RBPTとの技術提携もHRCが担うこととなった。

RBPTが活動主体となることを予定し、当初はPU製造とアフターケアを速やかかつ円滑にRBPTに移行する予定だったが、予想以上に実務の移行は難しく、最終的には現実的ではないという結論に双方が達し、現行PUを使用する2025年シーズンまでHondaが製造やトラブルシュート、そして現場でのオペレーションを引き続き行うことが決定した。その契約はRBPTとHRCの下で行われ、Hondaはマニュファクチャー登録されないため、F1からHondaの名はこの時完全に消えた。

2022年シーズンはマックス・フェルスタッペンが全22戦15勝の圧勝劇を繰り広げて、ワールドチャンピオン連覇を達成した。コンストラクターズ選手権でもレッドブルが17勝と他を圧倒し、2013年以来のコンストラクターズタイトルを獲得。念願のダブルタイトルを手に入れたのである。

Hondaの名は公式には現れないシーズンであったが、ダブルタイトル獲得に大いに貢献したことは間違いない。RBPTH001は、Honda第4期F1活動の集大成と言えるPUだった。

Driver

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