太田格之進選手のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権への参戦が決定
Hondaのドライバー育成プログラム出身でHondaドライバーの太田 格之進(おおた かくのしん)選手が、2025年にIMSA※1ウェザーテック・スポーツカー選手権(以下、IMSA)の最高峰GTPクラスに参戦することが決定しました。
太田選手は北米最高峰のスポーツカーレースIMSAに、Acura Meyer Shank Racing(アキュラ・メイヤー・シャンク・レーシング)チーム93号車の4人目のドライバーとして参戦します。北米でのHondaのモータースポーツ活動を担うHonda Racing Corporation USA(ホンダ・レーシング・コーポレーション・ユーエスエー、以下、HRC US)が開発し、供給するLMDh※2マシン「Acura ARX-06」でデイトナ24時間レースを含む計3レースに出場します。
また、太田選手がドライブする93号車においては、2025年シーズンよりHRC USの技術者がレースエンジニアとしてチームに加わります。HRC USがチームにおいてより大きな役割を担うとともに、レースを通じたエンジニアの育成と技術進化を目指します。
太田選手は2018年に鈴鹿サーキットレーシングスクール(現ホンダ・レーシング・スクール・鈴鹿※3<HRS>)でスカラシップを獲得。Hondaのドライバー育成プログラム「ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト(HFDP)」を経て、2023年から国内トップカテゴリーであるスーパーフォーミュラ※4とSUPER GT※5GT500クラスにHondaドライバーとして参戦してきました。
IMSA参戦にあたっては、2024年10月にインディアナポリスのHRC USの拠点でドライビングシミュレーターを用いたトレーニングを開始。11月にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで実施されたIMSA公式テストでAcura ARX-06をドライブするなど、現地で経験を積んできました。そして、これまでの日本のレースでの実績と、現地でのパフォーマンスが認められ、2025年の参戦が決定しました。
Hondaのモータースポーツ活動を担う株式会社ホンダ・レーシング(以下、HRC)は「世界トップカテゴリーの頂点を目指すレーシングドライバーを育成する」ことを目標にしており、スーパーフォーミュラやSUPER GTといった国内トップカテゴリーを世界に通じる場と位置づけ、引き続き、日本から世界へ挑戦する若い力を応援していきます。
※1 International Motor Sports Association(国際モータースポーツ協会)の略称
※2 GTPクラスで使用されているスポーツプロトタイプカー規定。Le Mans Daytona hの略称
※3 ホンダモビリティランド株式会社と株式会社ホンダ・レーシングが運営するレーシングドライバー・ライダー育成スクール
※4 統括・運営:株式会社日本レースプロモーション(JRP)
※5 統括・運営:株式会社GTアソシエイション
太田格之進選手のコメント
「この度、IMSAへの挑戦が正式に決まったことを非常にうれしく思います。皆様の期待に恥じない走りをして、結果はもちろんのこと、さらなる飛躍のために成長し続けていきます。世界のトップドライバーとチームを組み、トップカテゴリーで戦えることが楽しみです。皆様、応援よろしくお願いします」
株式会社ホンダ・レーシング 代表取締役社長 渡辺康治のコメント
「日本人ドライバーが世界のフィールドで活躍してほしいというHRCの思いと、海外へ挑戦したいという太田選手の強い意志が合致して、IMSAへの挑戦が決まりました。太田選手には、日本代表の気持ちで頑張ってほしいです。HRCは今後も、彼の挑戦を後押しすることはもちろん、世界を目指す豊かな才能と熱い思いに応えていきます」
HRCエグゼクティブ・アドバイザー 佐藤琢磨のコメント
「現HRS卒業生の太田選手が、IMSAに挑戦することをうれしく思います。IMSAやインディカーといった北米のレースは、世界中からトップクラスの選手が集まり、競い合う、まさにグローバルな挑戦の場です。太田選手のスーパーフォーミュラ、そしてSUPER GTでの活躍は、彼が世界に通用する実力を持っていることを証明しています。この機会を生かし、さらなる飛躍を遂げることを心より期待しています。また、彼の挑戦が多くの若いドライバーに希望を与え、世界を目指す道を切り開く一助となることを願うとともに、私たちもその環境作りに貢献していきたいと思います」
太田格之進選手 プロフィール
1999年 | 6月16日生まれ(25歳)京都府京都市出身 |
2018年 | ホンダ・レーシング・スクール・鈴鹿(現HRS、当時のSRS-F)スカラシップ獲得 JAF-F4選手権 シーズン5勝。西日本チャンピオン、東西統一チャンピオン獲得 |
2019年 | FIA-F4選手権 ポールポジション3回、優勝2回 フランスF4選手権 スポット参戦、2位表彰台獲得 JAF-F4日本一決定戦 スポット参戦 優勝で2年連続日本一を獲得 |
2020年 | FIA-F4選手権参戦 3ラウンドに参戦。2度の表彰台を獲得 |
2021年 | SRSコチラレーシングよりFIA-F4選手権参戦 2位表彰台獲得 TEAM 5ZIGENよりスーパー耐久シリーズ参戦 4度の表彰台獲得。 シリーズランキング3位 |
2022年 | スーパーフォーミュラ・ライツ参戦 シリーズランキング2位 SUPER GTシリーズ GT300クラス参戦 2度の表彰台獲得 |
2023年 | スーパーフォーミュラ参戦 最終戦で優勝。シリーズランキング7位 SUPER GTシリーズ GT500クラス参戦 表彰台獲得 |
2024年 | スーパーフォーミュラにDOCOMO TEAM DANDELION RACINGから参戦 第8戦、第9戦 鈴鹿サーキット大会で2連勝しチームタイトル獲得に貢献、年間ドライバーズランキング4位 SUPER GTシリーズ GT500クラスにAstemo REAL RACINGから、塚越広大選手とのペアで参戦 第2戦 富士スピードウェイ大会ではポールポジション、3位表彰台を獲得、年間ドライバーズランキング10位 |