交通事故死亡者の中で、歩行者の占める数は各国とも非常に多く、今後改善していかねばならない大きな問題となっている。歩行者の死亡原因の多くは、頭部が車体に衝突する衝撃によるものであり、歩行者対策に当っては頭部の保護を考える必要がある。頭部の保護を検討するためには、頭部が車体に衝突する位置および速度を知る必要がある。本稿では、衝突時の歩行者の姿勢やバンパー、フードエッジ等の車体前部の形状および潰れ特性が成人および子供の歩行者の頭部の衝突位置と衝突速度に与える影響について、台車によるフルスケールテストによって研究した。また一部のケースについてはコンピューターシミュレーションを行い結果の確認を行った。これらの結果、バンパーリードとフードエッジ高さの影響が従来言われていた様な単純なものでなく、相互に影響を及ぼしあうこと、等が確認された。
Honda R&D Technical Review Vol.4 収録 (137 - 143)