第3期F1クラッチの主たる開発項目として,伝達トルク精度向上を目的として開発されたダイレクトプッシュクラッチ(Direct Push Clutch,以下DPC)が挙げられる.従来のプルクラッチによる位置制御では,発進時におけるトルク伝達量を安定させることが困難であったため,DPCを油圧制御することでクランプロードの安定化をねらった.ハードウェアの持つ非線形特性に起因する油圧レスポンスに問題を抱えたが,これらを制御にて改善することで,実用上問題ないレスポンスを確保し,レース投入を実現した.
Honda R&D Technical Review F1 Special (The third Era Activities) 収録 (196 - 201)