制動行動におけるドライバの心拍数変化

要旨

運転行動を解明する手掛かりとして,制動行動におけるドライバの心拍数変化に着目した.様々なブレーキ状況を想定したテストから,制動行動時のドライバの心理状態が心拍数変化に表れていることを見出した.障害物が横から飛び出す想定ではドライバの心拍数に急激な増加が認められた.他方,停止線で停車する想定では心拍数は停車前から漸減していった.このように心拍数変化は制動行動に呼応した特有のパターンを持っていることが推察される.以上を踏まえ,制動行動がパニックブレーキであったか否かを判別するためにブレーキを踏む前後の心拍加速反応の大きさを用いた指標式を提案した.

参考文献

  1. (1)山本敦ほか:一般ドライバの緊急ブレーキ操作に対するアシストシステムの開発,自動車技術会学術講演会前刷集973, p.165-168 (1997)
  2. (2)上野克巳ほか:皮膚インピーダンス計測における自動車性能評価への適用,自動車技術,Vol.45, No.10, p.73-77 (1991)
  3. (3)大須賀美恵子ほか:精神緊張度モニタの開発,計測自動制御学会論文集,28(8), p.910-915 (1992)
  4. (4)関根太郎ほか:車両運転時のドライバの緊張度測定法,自動車技術会学術講演会前刷集946, p.125-128 (1994)
  5. (5)渥美文治:心拍計測によるドライバの意識状態評価,自動車技術会学術講演会前刷集946, p.133-136 (1994)
  6. (6)橋本邦衛ほか:生体計測としての機能測定の意味,生体機能の見かた,東京,日本出版サービス,1973, p.12-16
  7. (7)谷田公二:ブレーキ時の心拍加速反応からみたパニック同定の試み,人間工学,Vol.37, No.4, p.159-168 (2001)
  8. (8)宇野宏ほか:横風受風時のドライバの心拍変化,自動車研究,第17巻,第2号, p.55-58 (1995)
  9. (9)八木昭宏:知覚と認知,東京,培風館,1997, 147p.

著者(所属)

掲載情報

Honda R&D Technical Review Vol.13 No.2 収録 (91 - 98)

論文PDF

PDF 156KB

引用情報

谷田 公二.
制動行動におけるドライバの心拍数変化
Honda R&D Technical Review Vol.13 No.2 pp.(91 - 98)2001.
引用情報をコピー
コピーしました