要旨
ボデー軽量化を目的として,高延性型鋼板(以下TRIP鋼)を開発した.TRIP鋼は,基地組織中に分散させた残留オーステナイトを,プレス等の変形中にマルテンサイト変態させることで歪の集中を抑制し,成形性を向上させる鋼板であるが,従来の鋼板に比べSiを多く添加するため溶融亜鉛めっきを施す際のめっき性や,非めっき鋼板の塗装性能が低下しやすいという問題があった.そこで,主要元素であるC,Si,Mnの適正化とともに,合金化溶融亜鉛めっき鋼板(以下GA鋼板)においては Siの表層濃縮を抑制する元素の添加,一方非めっき冷延鋼板(以下CR鋼板)においては表層のSi濃縮層の除去により,必要な強度・成形性を確保しながら従来と同等のめっき品質・塗装性能をあわせもつTRIP鋼を実用化した.これにより,従来の440MPa,590MPa級の高張力鋼板(以下ハイテン)同等の成形性を,それぞれ590MPa,780MPa級の強度で達成することが可能となった.同時に,既存ハイテンに比べエネルギー吸収特性を同等に保ったまま約10%の軽量化が可能となり,この鋼板を適用することで,従来のものに比べ1台あたり10kg以上の軽量化が可能となった.
参考文献
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著者(所属)
掲載情報
Honda R&D Technical Review Vol.16 No.2 収録 (183 - 190)
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引用情報
種植 隆浩, 金子 勝吉.
590/780MPa級高延性型鋼板の開発
Honda R&D Technical Review Vol.16 No.2 pp.(183 - 190)2004.
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