要旨
FCXクラリティ(燃料電池自動車)用に開発された燃料電池システム搭載用サブフレーム(以下,FCサブフレーム)は,軽量化と生産性向上のため,6000系アルミニウム合金押し出し材と切削部品で構成し,主要骨格部の接合に摩擦攪拌接合(以下,FSW)を適用した.FSWを適用した板組みは,重ね継手が12種類と突合せ継手1種類である.これらの継手に対して,重ね継手用5種類,突合せ用1種類のツールを開発した.FSWによる重ね継手は,下側の材料が上側の材料に侵入する現象(以下,巻き上げ)により強度低下が発生する.その発生メカニズムを明らかにし,ツールのプローブに縦溝をつけることで低減を図った.また,合せ部にRがついている形状の突合せ継手では溶加材を加えずにトンネル状に連続した穴の発生を抑える手法,すなわち,材料の厚い側にツール中心を寄せることで発生を抑制した.以上の技術を適用することにより,従来のプレス部品構造に比べて17%の軽量化を実現した.
参考文献
- (1)時末光,篠田剛,熊谷正樹:FSW の実施例,FSW(摩擦撹拌接合)の基礎と応用,日刊工業新聞社,p.129-161(2005)
- (2)藤井英俊:摩擦攪拌接合の原理と特徴,摩擦攪拌接合(FSW のすべて),産報出版,p.12-18(2006)
- (3)時末光,篠田剛,熊谷正樹:FSW の原理と特徴,FSW(摩擦撹拌接合)の基礎と応用,日刊工業新聞社,p.11-12(2005)
- (4)森久史,野田雅史,富永誉也:鉄道車両への摩擦攪拌接合の適用の現状,軽金属,第57巻,第11 号,p.506-510(2007)
- (5)古賀信次:自動車へのSpot FSW の適用,摩擦攪拌接合(FSW のすべて),産報出版,p.232-235(2006)
- (6)日本工業規格 JIS H4100:2006,アルミニウム及びアルミニウム合金の押出し材
- (7)日本工業規格 JIS H4000:2006,アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
- (8)藤井英俊:摩擦攪拌接合の原理と特徴,摩擦攪拌接合(FSW のすべて),産報出版,p.22-24(2006)
- (9)特開 2007-268558
著者(所属)
掲載情報
Honda R&D Technical Review Vol.21 No.1 収録 (46 - 54)
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引用情報
小林 努, 佐山 満, 矢羽々 隆憲, 加藤 高士.
燃料電池システム搭載用サブフレームにおける摩擦攪拌接合技術の開発
Honda R&D Technical Review Vol.21 No.1 pp.(46 - 54)2009.
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