これまで開発されてきたシートベルトE-プリテンショナは,衝突軽減ブレーキシステムやブレーキアシストが作動した時のプリクラッシュ領域において,シートベルトをモータで巻き取る機能を有していたが,その作動シーンが限られていた.今回はこの課題に対して,プリクラッシュ領域の作動範囲拡大と,日常のシートベルトの使い勝手である快適性向上を目的に,開発をおこなった.プリクラッシュ領域に関しては,シートベルト着用時の重傷事故に占めるシステム作動範囲を従来の18%から45%に拡大した.快適性領域に関しては,スポーツ走行時における乗員移動量および,シートベルト引出し荷重を半減,また,シートベルト着用時の巻き取り荷重を30%低減することにより,シートベルトの引出しを軽くし,着用時の圧迫感を低減することで快適性向上を図った.
Honda R&D Technical Review Vol.25 No.1 収録 (62 - 66)