要旨
本開発材は,強度,耐摩耗性と加工性のバランスを図った軟窒化用鋼である.鍛造後機械加工時の硬度はできるだけ低くし,その後の軟窒化の熱を利用して表層,母材ともに高硬度化を図っている.それにより,従来の軟窒化材に対し,40%以上高い曲げ疲労強度を達成した.開発材が有する高い疲労強度と加工性の両立は,Mo-V炭窒化物析出強化を活用することで実現した.加工時はMo,Vは完全固溶させた状態に保ち,加工後の軟窒化処理時にMo-V複合炭窒化物を母材と整合性をもって微細析出させ,高硬度化を図っている.また,軟窒化時に生成する化合物層はもろく延性に乏しいため,アブレシブ摩耗などに不利であり,その耐摩耗性の向上には化合物層のじん性を改善する必要があった.そこで,化合物層中にもMo-V炭窒化物を析出させることで,化合物層の結晶粒微細化を図った.それにより,じん性を改善させ,耐摩耗性を向上させた.
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著者(所属)
掲載情報
Honda R&D Technical Review Vol.24 No.2 収録 (111 - 119)
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引用情報
增田 大樹, 松田 英樹, 山﨑 歩見.
Mo-V析出強化を活用した高強度および高耐摩耗性軟窒化用鋼の開発
Honda R&D Technical Review Vol.24 No.2 pp.(111 - 119)2012.
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