要旨
燃料電池スタックの軽量かつコンパクト化のために,セルの厚み低減とセルの積層数削減をおこない,世界トップクラスの容積出力密度3.1 kW/Lを達成した.セルの厚み低減は,膜電極接合体の湿度分布の均一化,ガス流路深さの低減と膜電極接合体の厚み低減にて達成し,セルの積層数削減は,ガス流路ピッチを縮小化して1セルあたりの出力性能を向上させたことにより達成した.また,燃料電池スタックのガス流路を横方向に流す構造にすることで燃料電池スタックの高さを低くしたことと,締結バーによるセル保持構造にすることで耐衝撃性の向上をおこない,燃料電池スタックのフロントフード内への搭載を可能とした.さらには,軽量かつコンパクト化により熱容量が低減したことで,低温時における定格出力の50%に到達する時間を従来と比べ1/2に短縮させることができた.また,セルを構成する膜電極接合体の外周を樹脂化し,膜電極接合体を矩形化したことにより,電解質膜や拡散層の材料使用量を低減するとともに連続生産性を向上させることができた.
参考文献
- (1) 井ノ上雅次郎,斉藤信広,内堀憲治:Honda FCX 搭載の次世代燃料電池スタック,Honda R&D Technical Review, Vol.17, No.2, p.8-13
- (2) 斉藤信広,菊池英明,中尾靖宏:FCXクラリティ搭載の新燃料電池スタック,Honda R&D Technical Review, Vol.21, No.1, p.15-22
- (3) 木村顕一郎,河﨑輝明,大村孝之,渥美淑弘,清水潔:新型燃料電池自動車CLARITY FUEL CELLの開発,Honda R&D Technical Review, Vol.28, No.1, p.1-7
- (4) 竹中啓恭:原理と電極反応:燃料電池技術とその応用,テクノシステム,p.91, (2000)
- (5) 佐藤雅彦,千葉裕人,井ノ上雅次郎:燃料電池スタックにおけるセル面内CCM含水量分布計測システムの開発,Honda R&D Technical Review, Vol.28, No.1, p.15-23
- (6) 南雲健司,井ノ上雅次郎:シミュレーションによる燃料電池スタックセル面内CCM含水量分布予測,Honda R&D Technical Review, Vol.28, No.1, p.24-30
- (7) 岩成亨,宮島一嘉,古澤宏一朗,井ノ上雅次郎:実車搭載発電システムにおける燃料電池スタックセル面内CCM含水量のリアルタイム計測,Honda R&D Technical Review, Vol.28, No.1, p.31-36
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掲載情報
Honda R&D Technical Review Vol.28 No.2 収録 (44 - 51)
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引用情報
菊池 英明, 加地 勇人, 西山 隆之, 小此木 泰介, 原田 仁.
CLARITY FUEL CELL搭載の新型燃料電池スタックの開発
Honda R&D Technical Review Vol.28 No.2 pp.(44 - 51)2016.
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