要旨
固体高分子形燃料電池の耐久性に影響を与える要因の一つにcatalyst coated membrane(CCM)の含水量分布がある.また燃料電池スタックのセル面内CCM含水量分布は,冷媒入口温度やカソード極入口流量などの燃料電池の運転条件によって変化するため,燃料電池の耐久性確保には適切な運転条件の設定が重要である.そこで短期間で精度良く運転条件を予測できるシミュレーションの構築をおこない,運転条件のセル面内CCM含水量分布への影響度の検討をおこなった.その結果,運転条件のうち冷媒入口温度,カソード極入口圧力,カソード極入口流量にてセル面内CCM含水量分布をコントロールすることができることを見出した.構築したシミュレーションと運転条件のセル面内CCM含水量分布への影響度の検討結果を用いることで,セル面内CCM含水量分布を適正な範囲内に収め,含水量分布のばらつきを低減させた.また,数日で精度の良い運転条件を2016年モデルFCV用燃料電池スタックに適用することができた.
参考文献
- (1) 斉藤信広,菊池英明,中尾靖宏:FCXクラリティ搭載の新燃料電池スタック,Honda R&D Technical Review, Vol.21, No.1, p.15-22
- (2) 西川尚男:燃料電池の技術 固体高分子形の課題と対策,東京電機大学出版局,p.84-113, (2010)
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- (4) 岩成亨,宮島一嘉,古澤宏一朗,井ノ上雅次郎:実車搭載発電システムにおける燃料電池スタックセル面内CCM含水量のリアルタイム計測,Honda R&D Technical Review, Vol.28, No.1, p.31-36
- (5) Yoneda, M., Tago, Y., Suzuki, K., Takimoto, M., Ejiri, E.: Macroscopic Modeling and Simulation for Polymer Electrolyte Membrane Fuel Cells, ECS Transactions, 11-1, p.1105-1114, (2006)
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掲載情報
Honda R&D Technical Review Vol.28 No.1 収録 (24 - 30)
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引用情報
南雲 健司, 井ノ上 雅次郎.
シミュレーションによる燃料電池スタックセル面内CCM含水量分布予測
Honda R&D Technical Review Vol.28 No.1 pp.(24 - 30)2016.
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