要旨
設計業務における業務効率の向上を目的として,暗黙知として属人化しているエキスパートの知識と思考を構造化することに取り組んだ.通常は文書化され管理されている手順書やチェックリストなどから,言葉を抽出し,それらを設計情報と作業手順に分類した上で,二つの機械構文を用いて構造化した.さらにエキスパートの暗黙知である知識,思考の両方を発言から直接抽出することで,情報の鮮度と量を短期間で確保するとともに,エキスパートが自身の経験値から実行する思考を構造化しモデルに反映した.そのモデルの業務での有効性検証をおこなうため,対人ではなく機械から示唆を得るシステムを構築し,実際の衝突性能の設計業務に適用した.その結果,従来のように手順書のみを参照したケースに対して,本モデルを用いて業務をおこなったケースでは,効率よく業務を進めることが可能となり,約半分の時間で目標を達成できることが確認できた.
参考文献
- (1) Buchanan, B. G., Shortliffe, E. H.: Rule-Based Expert Systems – The MYCIN Experiments of the Stanford Heuristic Programming Project, Addison-Wesley Publishing Company, (1984)
- (2) Origin Consulting (York) Limited: GSN Community Standard, Version 1, (2011)
- (3) Object Management Group: OMG Systems Modeling Language, Version 1.5, (2017)
- (4) 濱口哲也:失敗学と創造学―守りから攻めの品質保証へ,日科技連出版社,p. 53-66, (2009)
著者(所属)
掲載情報
Honda R&D Technical Review Vol.32 No.2 収録 (89 - 96)
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引用情報
安原 重人, 吉本 毅, 岡田 英之.
四輪開発業務における生産性向上のためのエキスパートの知識 経験 思考の構造化と活用
Honda R&D Technical Review Vol.32 No.2 pp.(89 - 96)2020.
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