プラグインハイブリッドシステム
SPORT HYBRID i-MMD Plug-in

日常の移動はほぼEV走行でカバー
力強いEV走行は高速域まで持続する

Hondaの新型PHEVシステム「SPORT HYBRID i-MMD Plug-in」は、高い環境性能と力強いEV走行性能を両立したプラグインハイブリッドシステムです。動力源の基本は外部充電によってバッテリーに蓄えた電力を使用し、EV(電気自動車)走行を行います。バッテリー残量が少ないときや力強く加速したいときなどにはエンジンが始動し、ハイブリッド走行に切り替わります。ハイブリッド走行では通常、エンジンでジェネレーター(発電用モーター)を回し、発電した電力を走行用モーターに供給して走るため、ハイブリッドモードでもモーターならではのキビキビとした加速のEVフィールが持続します。

新型PHEVは従来型PHEVよりもバッテリー容量を高め、日常の移動距離ならほぼEV走行でカバーできるようにしました。また従来型は加速時や高速走行時にエンジン始動する場合がありましたが、新型PHEVは、バッテリー出力を高めることで通常の発進から高速域までエンジン始動のないEV走行が可能になりました。

SPORT HYBRID i-MMD Plug in
主要システム構成

① 2モーター(走行用/発電用)

SPORT HYBRID i-MMDはモーターが主体。従来型に対し出力・トルクを向上させ、より小型化も実現。
走行用モーター:高出力・高トルクを発揮し、発進直後から力強く、滑らかで、レスポンスの良い走りを実現。減速時には高効率エネルギー回生も行う。
発電用モーター:エンジン動力を受けて高効率な発電を行い、走行用モーターに電力を供給。バッテリーへの充電も行う。

② アトキンソンサイクル DOHC i-VTECエンジン

Honda独自のVTEC+VTCにより、熱効率に優れるアトキンソンサイクルを実現。 2種類のカムを使い分けることで、低エミッション/低燃費化を図りながら高出力運転を可能とした。電動化したVTC(バルブタイミングコントロール)によって吸気バルブの位相を連続的に制御してその効果をさらに向上。

詳しい構造についてはこちら

③ エンジン直結クラッチ

高速クルーズ時は、エンジンの出力軸を車輪へと直結して「エンジンドライブモード」へと移行。
マニュアルトランスミッションにおけるトップギア相当の高速走行に適したギア比設定とシンプルな動力伝達経路により、アトキンソンサイクルでの高効率運転を最大限に活かして走行を行う。

④ パワーコントロールユニット(PCU)

走行用モーター、発電用モーターの電流や電圧を自在に操る知能デバイス。
PCUにはバッテリー電圧を昇圧することで、高出力、効率的なEV走行をもたらすコンバーター(VCU:ボルテージコントロールユニット)をコンパクトに内蔵。

⑤ 高圧デバイス一体床下水冷IPU

高容量リチウムイオンバッテリーや12V DC-DCコンバーター、バッテリーECUなどを床下IPUに集約。

主に外部から充電した電気と、エンジンで発電した電気を蓄え、走行用モーターに供給。
バッテリー高容量化・高出力化に加え、水冷システムを採用することにより、日々の移動はEV走行でほぼカバーできる性能を実現

⑥ 普通充電ポート ⑦ 急速充電ポート

普通充電は家庭などに設置されたAC200V電源プラグ、または別売のAC100V電源プラグで充電が可能。急速充電は国際標準規格「CHAdeMO」に対応。充電時間は、普通充電なら満充電まで約6時間、急速充電は約30分で満充電量の80%が充電される。

3つのモード
自動で切り替わる
SPORT HYBRID i-MMD
Plug-in

技術1/高出力&高容量バッテリー

バッテリー容量を従来の約2.5倍に高めたSPORT HYBRID i-MMD Plug-inは、高速道路を走る際など、高い速度域でもEV走行を可能としています。従来のPHEVにおいて、強めにアクセルペダルを踏むとエンジンがかかっていたのは、バッテリー出力が低いことが一因となっていました。バッテリー容量を高めることで、EV走行距離を大幅に伸ばすとともに日常走行をほぼEV走行でカバーできるバッテリー出力に高めています。

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技術2/高出力VCU一体PCU

VCU(ボルテージコントロールユニット)は、バッテリーの電圧を昇圧する機器です。SPORT HYBRID i-MMD Plug-inはバッテリーの高出力化に合わせ、バッテリーとモーターの間に位置するVCUの出力を高めました。これにより、高出力バッテリーの電力を余すことなく走行用モーターに供給、低速域から高速域までエンジン始動のないEV走行が可能になりました。
VCUには新構造磁気結合インダクターを採用し大幅なコンパクト化を実現、従来VCUと比較して出力は3.3倍に向上しながら、サイズは従来VCUとほぼ同等のサイズに収めています。

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人中心のクルマづくりを
目指して

SPORT HYBRID i-MMD Plug-inは、従来の約2.5倍の総電力量となる17.0kWhの大容量バッテリーを床下搭載しています。バッテリーや電動コンポーネントなど、重量物を低い位置に搭載したことで、低重心化を実現し、スムーズで安定感のある走りをもたらしています。
また、バッテリーをフロントシートおよびリアシート下に分散配置し、ハーネスや12V DC-DCコンバーターをセンタートンネル部にコンパクトに配置することで、後席乗員の足元スペースを広く確保しています。

また、高出力VCU一体PCUは磁気結合インダクター採用による小型化でエンジンルーム搭載を可能にし、広い乗員空間に寄与しています。

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