Honda Stories

 

イノベーション 2023.07.07

【イベントレポート】人とくるまのテクノロジー展 前編 カーボンニュートラル社会を見据えるHondaの現在地。

【イベントレポート】人とくるまのテクノロジー展 前編 カーボンニュートラル社会を見据えるHondaの現在地。

「その先のテクノロジーが見える」をテーマに1992年から開催されている「人とくるまのテクノロジー展」。今年も開催され、Hondaも「安全」と「環境」の2つのテーマを軸に最新技術の展示を行いました。ここでは「環境」に関する展示の様子をレポートします!

カーボンニュートラル実現に向け多面的にアプローチ

2023年5月24日から26日までの3日間、パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で「人とくるまのテクノロジー展」(主催:公益社団法人自動車技術会)が開かれ、Hondaもブースを設置して最新技術の展示を行いました。

Hondaは環境と安全をテーマにさまざまな技術を展示 Hondaは環境と安全をテーマにさまざまな技術を展示

「その先のテクノロジーが見える」をテーマに、業種の壁を越えた技術者の交流を目的とした展示会で、今回で30回目の開催。

Hondaは、2050年に達成することを目指している「全製品、企業活動を通じたカーボンニュートラル」という環境面の目標と、「Hondaの二輪・四輪が関与する交通事故死者ゼロ」という安全面の目標の2つを軸に、最新技術を展示。将来の目標達成に向けた現在地が示されました。

Hondaが2050年での達成を目指す2つの目標 Hondaが2050年での達成を目指す2つの目標

展示ブースに入ると、まず目に飛び込んでくるのが「環境」に関連する多様な技術。中央にある、水素を用いた燃料電池(FC)システムが目を引きます。

いすゞ自動車が2027年に導入予定の燃料電池(FC)大型トラック向けに、このFCシステムを開発・供給することですでに合意している いすゞ自動車が2027年に導入予定の燃料電池(FC)大型トラック向けに、このFCシステムを開発・供給することですでに合意している

「電気」と「水素」は適材適所というのがHondaの考え。特に商用トラックの分野などでカーボンニュートラルの実現を達成しようとすると、エネルギー密度が高い「水素」の力が必要不可欠です。

さらに先へ進むと、今度は「電動化」のコーナーへ。

Hondaが目指すカーボンニュートラルのカギとなる「Honda モバイルパワーパック e:」や、5月19日に発表されたばかりのHonda初となるパーソナル向けの電動スクーター「EM1 e:」も実物が展示されていました。

パーソナル向け電動スクーター「EM1 e:」(手前) パーソナル向け電動スクーター「EM1 e:」(手前)

さらに、ボートなどに設置する小型電動推進機のコンセプトモデルも展示。Hondaは、マリン領域でもカーボンニュートラルを目指して研究を進めているのです。

展示されていた「Honda モバイルパワーパック e:」 展示されていた「Honda モバイルパワーパック e:」

災害時にも活躍する「Honda モバイルパワーパック e:」

そして「環境」についての技術の中で今回最も注目を集めたのが、一番奥の壁沿いに展示されていた2つの製品。「Honda モバイルパワーパック e:」の可搬型外部充給電器と、EV車両から電気を持ち運ぶ可搬型外部給電器です。

まずは「Honda モバイルパワーパック e:」の可搬型外部充給電器。「充電器」ではなく、「充給電器」となっているのがポイントです。例えば災害時にこの製品があれば、「Honda モバイルパワーパック e:」を持ち寄ってセットすることで、電源として使用することができるのです。

100VのACコンセントが2つ、USB端子が2つ、AC充電用ケーブル端子が1つ付いていて、非常時の電源としてはもちろん、日常的にも充電して持ち出せばキッチンカーや野外イベントでの電源などとして利用可能です。

その横に並ぶのが、EV車両から電気を持ち運ぶ可搬型外部給電器。多くのEVからは直接給電することが可能で、HondaのEV「Honda e」も例外ではありません。それでも、可搬型外部給電器が必要なのは、複数の同時出力が可能になるからです。

「Honda モバイルパワーパック e:」の可搬型外部充給電器(左)と、 EV車両から電気を持ち運ぶ可搬型外部給電器(右) 「Honda モバイルパワーパック e:」の可搬型外部充給電器(左)と、 EV車両から電気を持ち運ぶ可搬型外部給電器(右)

この製品には100VのAVコンセント1つと200VのACコンセント4つが設置されているので、5カ所への同時出力が可能になります。また、ポータブル電源の開発で培った技術により、EVから直接電力を出力するよりも安定して品質の高い電力供給が可能になるのが特徴です。

このように、Hondaの環境への取り組みは、EV開発にとどまらず、水素の活用、バッテリーパックやモビリティからの給電によるエネルギーの有効活用、さらにはマリン領域と、多様な分野へ技術を広げているのです。

さらにHondaは、今回の「人とくるまのテクノロジー展」において「安全」に関する展示も実施。後編では、Hondaが考える安全な社会への想いをお届けします!

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