Honda SPORTS

第82回 都市対抗野球大会 Honda 硬式野球部

1回戦

第82回都市対抗野球大会

10月26日(水) 10:30
試合会場:京セラドーム大阪

チーム名 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
三菱重工業広島 4 0 0 0 2 0 0 0 0 0 3 7
Honda硬式野球部 0 0 1 1 2 0 0 0 0 0 0 4
バッテリー Honda 三菱重工業広島(広島市)
投手:諏訪部-河原井-筑川-佐藤

二塁打
三塁打
本塁打

初回の4失点を追いついたHondaだったが、あと1本が出ず、延長11回力尽きる

 1回表、先発の諏訪部が大乱調。3四球などで失点し、4点を追う苦しい展開になってしまう。Hondaは3回に1点を返し、4回に吉岡のタイムリー、続く5回にも小手川のタイムリーでついに同点に追いつく。三番手で登板したエース筑川が安定した投球で無失点に抑えるが、Honda攻撃陣も追加点を奪えず試合は延長戦へ。迎えた延長11回表、ライトへの飛球を下水流が懸命に飛び込むがその横を抜け、3失点。4-7で初戦突破ならず。 皆様のご声援ありがとうございました。

 今年は、3月の東日本大震災の影響などで、電力事情の配慮もあって、初の京セラドーム大阪で開催の都市対抗となった。しかも、恒例の「真夏の球宴」ではなく、10月のこの時期なっての開催ということになって、異例づくしの大会となった。
 都市対抗の常連Hondaは、6月に代表を決めて以来、3カ月半、この大会に向けて調整してきていた。

 09年には悲願の黒獅子旗も獲得した前任の安藤強監督を、今年から引き継いだのが長谷川寿監督である。15年ぶりの現場復帰は、監督として都市対抗初采配というプレッシャーとの戦いにもなった。
 そんな、長谷川監督の期待を背負ってHondaの先発マウンドを担ったのは、5年目の諏訪部貴大(中越)である。かつて、ドラフト指名も受けた実績のある男だけに、球の力は十分にある投手だ。昨年から今季の春先は、やや出遅れていたが、ここへ来て調子が上がってきているということで、長谷川監督は3日前に先発を伝えていた。
 しかし、立ち上がり、もう一つ球道が定まらず、3連続四球で満塁としてしまう。そして、四番國本に三遊間を破られて、結局、1死も奪うことができずマウンドを降りることになった。京セラドーム独特の急な傾斜のマウンドが、もう一つしっくりいかなかったところもあったようだった。
 リリーフのマウンドは、右サイドハンド気味の河原井章太(日大高→東洋大)が任された。バントで、二、三塁とされて六番井口にタイムリー打を浴びて、さらに2点を失った。Hondaとしては、いきなり4点のビハインドという苦しいスタートとなった。

 もっとも、強力打線が看板のHonda。長谷川監督も、「5点勝負」と読んでいただけに、慌てることはなかった。しかし、初回は1死満塁を、2回も1死二、三塁という得点機を逃す。3回にやっと、無死一、二塁から、バントと内野ゴロで1点を返した。
 それでも、これが反撃の切っ掛けとなった。4回は、1死後、中前打で出た九番長島一成(修徳→青山学院大)を、当たっている吉岡聡(花咲徳栄→立正大)が右線三塁打で帰して2点差とし、三菱重工広島の先発岩崎投手を引きずり下ろした。
 2人目の岩澤投手に対しても5回、四球と佐伯亮(広陵→立正大)、長島の連打で満塁とすると、2死から二番小手川喜常(大分商→立正大)の中前打でついに同点に追いついた。

 3イニングを何とか河原井が抑えて、2年前の橋戸賞(MVP)投手でもある実績のある筑川利希也(東海大相模→東海大)が、3人目として4回からリリーフのマウンドに立っていた。昨年は指の痛みに苦しんでいたが、ここへ来て復活。期待に応えてしっかりと試合を作っていた。持ち味でもある“動くストレート”で、巧みに打たせていた。
 しかしながら、Honda打線も6、7、8回と安打は出るものの、あと1本が出ない歯がゆい攻めを繰り返していた。なかでも6回は、1死から、川戸洋平(日大藤沢→日大)、下水流昂(横浜→青山学院大)、開田成幸(柳川→早稲田大)と3連打で満塁としながら、得点出来なかったのが悔やまれる。
 こうして、試合は延長にもつれ込んでいった。

 筑川は10回を終えて7イニングで102球投げていたが、被安打3。安定した内容だった。ところが11回、三菱重工広島は1死から途中出場の福田に左中間二塁打が出る。さらに、代打戎の左前打と死球で1死満塁。遊ゴロで何とか2死としたものの、松永に投じた筑川の129球目。二番打者ということもあって、やや浅く守っていた右翼手上水流のグラブをかすめるようにして、打球はフェンスまで転がっていく一掃の三塁打となってしまった。
 筑川は試合後、「打たれたのは、仕方がない。自分としては、精いっぱいの投球だった」と、悔しさをにじませつつも、きっぱりとしていた。

 同点として以降は、Hondaの流れに傾きかかったかに思われた試合だったが、8回途中からリリーフした三菱重工広島の3人目酒井から、走者を出すことも出来ず反撃の糸口を閉ざされたのも痛かった。15残塁という数字も、「あと1本出ていれば…」と、思わせる悔いの残るものだった。
 都市対抗の本大会初采配を勝利で飾ることが出来なかった長谷川監督は、「4点を中盤で追いつくことが出来たときは、行けるかなと思ったのですが…。大事なところで、あと1本が出なかったのは、何かが足りないのでしょう。これまでやってきたことがよかったのかどうかということも、もう一度見つめ直したいと思います。やはり、初戦が勝負だとは思っていたのですが…」と、残念さを滲ませていた。
 Hondaとしては、都市対抗通算本塁打記録を狙う、ベテラン西郷泰之(日本学園)が練習中の捻挫で、出場できる状態ではなかったということも痛かった。