Hondaの交通安全情報紙

2009年 SJ 10・11月号危険予測トレーニング(KYT) 第11回高速道路の合流点で(四輪車編)

高速道路で走行車線を走行中、加速車線から1台のクルマが合流しようとしている時のクルマ視点の【イラスト問題】イラスト

©本田技研工業(株)

あなたは走行車線を走っています。
加速車線から1台のクルマが合流しようとしています。
どんなことに注意して運転しますか?

正解を1つ、または2つ選んでください

  • Q1 どのような危険がありますか?

    @ 加速車線のクルマと同じくらいの速度で走れば危険はない

    A 加速車線から合流するクルマと衝突する

    B 追い越し車線に急に車線変更をして、後続車と衝突する

  • Q2 どのような運転をしますか?

    @ 加速車線のクルマが合流しやすくするため、すぐに追い越し車線に車線変更する

    A 加速して加速車線のクルマに割り込まれないようにする

    B ゆるやかに減速し、加速車線から合流するクルマとの車間距離を確保する

答えを見る

解答Q1 … A B Q2 … B

  • このような状況ではこんな危険があります

    加速車線のクルマは本線に流入しようとしており、適度な速度・車間距離に調節しなければ衝突するおそれがあります。一方、流入車に進路を譲るためとはいえ、安易に車線変更すれば追い越し車線の後続車と衝突するおそれがあります。

    • 事例図

      高速道路で走行車線を走行中、加速車線から1台のクルマが合流しようとしている時の危険予測の【イラスト問題】説明イラスト
    • 事例図

      58歳男性(a)は高速道路の走行車線を走行中、加速車線から流入しようとした39歳女性(b)の運転する乗用車と衝突、後続車を巻き込んだ多重衝突事故につながった。(c)「加速車線に1台の乗用車がいることに気づき、追い越してしまおうとアクセルを踏み込んだ。しかし思ったほど自分のクルマは加速せず、むしろ相手の方が鋭く加速しており、躊躇している間にかなり接近してしまって・・・・」※これは問題に類似する事例です

    ここに気をつけて運転してください

    流入レーンがある場所では流入車の存在を予測し、早めの対応を心がけてください。適切な判断ができるように、周囲のクルマとの位置関係を常にきちんとつかんでおくようにしましょう。後方の安全を確認しないまま、急な車線変更や急な減速をすることは避けましょう。

  • 流入車に早めの対応を

    • ●後続車がいないのであれば、加速車線のクルマが流入しやすくするためにあなたは追い越し車線に車線変更し、進路を譲るのが理想的です。しかしその場合でも、ミラーには死角があるため、目で確認をしてください。

    • ●追い越し車線に後続車がある場合、車線変更はできません。突然の車線変更に対しては後続車も対応しきれないからです。従って、流入車の動きに応じて、加速するか減速するかの判断が求められます。

    • ●加速車線の流入車がこれからどのように加速してくるのか、その動きを瞬時に正確に予測することは困難です。追い越してしまおうと加速しても、追い越しきれないといった事態も起こりえます。

    • ●走行車線の後続車とは十分な車間距離があり、加速車線のクルマが流入しやすいようにいくぶん減速しても、追突されるようなおそれはほとんどありません。流入車の動きに注意し、すみやかに流入が完了するよう速度と車間距離を調整してください。

    • ●前方に流入路があることは標識などで前もって知ることができ、その時点で流入車の存在は十分予想できるはずです。流入車を見つけてから対応を考えるのではなく、より早い段階で準備を整えておく必要があります。

    ここがポイント