Hondaのシミュレーター技術を活かし、簡単な操作でリアルな交通環境での運転能力の評価が行えます
■検査・測定する運転能力
運転反応検査、運転操作課題、危険予測体験、総合学習体験、環境別走行体験などの多彩なメニューを用意しており、
実際の自動車運転シーンに近い環境で、認知・判断・操作など運転の現状を数値化することで、
各種検査と比較をすることができます。
患者様の運転操作をリプレイしながら、改善点を明確化できます
単純な反応検査だけでなく、実際に運転しているような交通環境がリアルに再現されるので、危険予測力が高まります
「患者様に体験していただくと、どの方向に注意が向いていないかなど、傾向がつかみやすくなりました。再生機能を使って、その場で視覚的にフィードバックができ、患者様もわかりやすいと思います。従来のリハビリの訓練とサポートソフトを組み合わせたことで、注意障害の症状が改善した患者様もいらっしゃいました。」
近森リハビリテーション病院では、運転反応検査と危険予測体験の2つのコースを主に使っている。このうち、運転反応検査は反応速度の測定が本来の役割だが、頭で考え、手と足を同時に動かすトレーニングとしても活用している。これをクリアしてから危険予測体験に移行するそうだ。
「昨年6月から、机上の検査に加え、サポートソフトによる検査も評価項目に加えました。実際に机上の検査で問題なくても、教習所で実車を運転した時に注意力が低下して、運転できる状態ではないという患者様もいます。
そうしたことがサポートソフトを使うことで、教習所に行く前の段階に発見できるようになりました。また患者様も自分の運転のどこが大丈夫で、どこが苦手かを自覚できるようです。サポートソフトによる評価は教習所にも伝え、患者様の傾向を事前に把握していただいています。教習指導員の方によれば、サポートソフトと実車の運転傾向は共通点も多いとのことで、教習所との連携がスムーズにできるようになりました」
運転復帰は、ます机上で注意力や記憶力など検査を行い一定の基準をクリアしたら、自動車教習所でシミュレーターと実車を使った実技評価を受ける。その結果をもとに医師と作業療法士が検討し、診断書を作成。公安委員会が運転の可否を最終的に判断する流れとなる。その机上の検査に加え、サポートソフトによる検査も評価項目に加えた。