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銅山の影響が残る足尾地区
渡良瀬川上流に位置する栃木県の足尾町には、日本一の生産量を誇った銅山がありました。銅山は1973年に閉山しましたが、銅生産に伴う様々な影響で、2400ヘクタールにもおよぶ荒廃した山地が残りました。
この山を緑豊かな大地に戻すために、1956年から国は本格的な治山工事をスタート。弱って崩れ落ちた土壌をコンクリートブロックなどで安定させ、そこへ土を運び上げ、草木を植えるといった作業を続けてきました。現在でも様々なボランティア団体が植林活動を行っています。
Hondaは、2006年よりNPO CCC自然・文化創造工場と林野庁・日光森林管理署と共に、栃木県都賀郡足尾町・湖南地区の国有林3ヘクタールでの森林保全活動をスタートしました。最初のエリアでは木々がある程度生長したため、2012年より新しいエリアでの活動を開始しています。
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山に戻ってきた動物から苗木を守りながらの植林活動
新しい活動場所は、きつい斜面を登っていかなくてはならない険しい山の尾根。年に2回の活動ではボランティアスタッフは、道なき道を進んで作業エリアに向かいます。
苗木の成長を促すための下草刈りと植樹を繰り返してきました。最近では緑が復活した山で、シカも再び繁殖を始めました。しかし、そのシカによる食害が問題になっています。せっかく植えた苗木の芽をシカに食べられてしまい、苗木が成長できないケースが増えているのです。そこで、シカが食べたがらない木の苗を植える、食べるものが豊富にある時期を選んで植林するなど、工夫しながらの活動を続けています。
- 植えている木
- アセビ、ヤシャブシ、ヤマモミジ、ヤマザクラ
- 実行団体
- パワートレインユニット製造部(旧栃木製作所)
- 共催
- CCC自然・文化創造会議/工場