電動自動芝刈機「ProZision Autonomous」を
Equip Exposition 2025で世界初公開

~自動化・知能化技術により芝刈り作業の効率化に貢献~

Hondaの米国現地法人であるアメリカン・ホンダモーター(本社:カリフォルニア州トーランス 社長:滝沢 一浩)は、現地時間2025年10月14日に以下を発表しましたので、その内容をご案内いたします。

 Hondaは、Hondaが開発・販売する商品で初となる電動乗用芝刈機「ProZision(プロジション)」シリーズとして、芝刈り作業を自動運転で行う「ProZision Autonomous(プロジション オートノマス)」、手動運転で行う「ProZision」の2機種を、米国ケンタッキー州ルイビルで開催されるEquip Exposition 2025(開催日:10月21日~24日)で世界初公開します。
 ProZision Autonomous、ProZisionの2機種は、2026年中に米国での発売を予定しています。

「ProZision」シリーズ
「ProZision」シリーズ
「ProZision Autonomous」
「ProZision Autonomous」

 Hondaは、モビリティを通じて人の役に立ち、驚きや感動をもたらすような新たな価値を提供し続けることを目指し、多様な事業における技術開発を進めています。パワープロダクツの領域においても、人びとの暮らしをより豊かにする新価値の提供と社会課題の解決に向けて、製品の自動化・知能化に取り組んでいます。特に、高齢化や労働力不足が課題となっている先進国の造園業界では、作業をより効率的に行う製品へのニーズが高まっています。Hondaは、2012年に欧州でロボット芝刈機の初代モデル「Miimo(ミーモ)HRM500」を発売して以来、芝刈り・草刈り作業の省力化、効率化に貢献する製品を提供し続けています。

 今回発表するProZisionシリーズは、これまでHondaが芝刈機の研究開発で培ってきた高度な芝刈り技術に加え、最新の自動化・知能化技術を搭載した乗用芝刈機です。造園作業の過酷な条件にも対応する高い走破性と、MicroCut®ツインブレードを生かした高い刈り取り性能を実現しました。

 ProZision Autonomousでは、GNSSで正確な自己位置を認識しながら、予め作業者が設定した芝刈り経路やパターンを記憶し、高精度に再現することで自動運転での芝刈り作業を実現します。その際、搭載されたレーダー、LiDARにより周囲360度のセンシングを行い、地形の変化や障害物を検知し、自動で走行経路を判断することで、作業者が乗車することなく安全な刈り取り作業と高品質な芝の仕上がりを可能としています。造園業界の人手不足解消やコスト削減のほか、悪路や塵埃などによる過酷な環境における作業者の負荷軽減にも貢献します。

 Hondaは、今後も電動化に加え自動化・知能化技術の進化と搭載の拡大に取り組み、人々の生活に貢献する製品を提供していきます。

 GNSS(Global Navigation Satellite System)衛星測位システムの総称

【本田技研工業株式会社 二輪・パワープロダクツ事業本部 本部長 加藤 稔(かとう みのる)のコメント】

「Hondaのパワープロダクツ事業は、技術で人々の生活の役に立ちたいという想いに基づき、70年以上にわたりお客様の暮らしや仕事に役立つ製品を提供してきました。ProZision Autonomousは、高齢化や人手不足などの課題を抱える造園業者の負担軽減に貢献するため、自動化・知能化技術を搭載したモデルです。Hondaは今後も、2050年カーボンニュートラル実現に向けた電動製品ラインアップの拡充に加え、変化する市場ニーズに対応する技術革新を通じて、人々の仕事と暮らしの質の向上に貢献していきます」

【ProZisionシリーズの主な特長】

優れた刈り取り性能

 3基のMicroCut®ツインブレードにより芝が細かく裁断され、放出された芝が分散しやすくなるためきれいな仕上がりになります。また、作業者の熟練度や好み、および芝の状態に合わせて高速・ノーマル・丁寧の3つの走行モードを選択でき、芝刈作業の生産性向上と高品質な芝の仕上がりに寄与します。

操作性・快適性

 バッテリー残量など、作業者が必要な情報を表示するディスプレーを装備。また、走行レバーとシートを一体とした構造により、シート位置を調整しても操作性を損なうことなく、快適な姿勢で芝刈り作業を行うことができます。さらに、フルサスペンションを採用したことで、丘陵地や起伏のある地形でも低振動でスムーズな走行を実現し、作業者の疲労軽減につなげています。

【ProZision Autonomousの主な特長】

自動運転

 作業者が手動走行によりあらかじめ設定した芝刈り経路・パターンを記憶させた(Teachingモード)後、スマートデバイス上のアプリから自動作業を指示すると、機体はGNSSで自己位置を正確に認識しながら設定された作業経路・パターンに沿って芝刈り作業を行います(Play Backモード)。複数の作業現場向けに異なる刈り取り経路を設定できるため、さまざまな条件下でも熟練作業者の操作なしで刈りむらを抑え、均一で整った芝の仕上がりを提供します。

安全機能

 レーダー、LiDARを搭載することで障害物を360度全方向でセンシングし、障害物の接近を感知すると減速または停止します。また、四輪車開発で培ったHonda独自のトラクションコントロール機能により、傾斜地での自動運転も安定して行うことができます。

【主要諸元】

名称/機種名

ProZision

ProZision Autonomous

HZ54SXB

HZ60SXB

HZA60RXB

寸法・重量

全長×全幅×全高(mm)

2054×1713×1888

2054×1868×1888

2058×1564×1909

全装備重量(kg)

607

615

657

芝刈性能

ブレードタイプ

19インチ MicroCut®ツインブレード

21インチMicroCut®ツインブレード

21インチMicroCut®ツインブレード

刈り高さ(inch)

1.5-5.0(手動調節)

1.5-5.0(手動調節)

1.5-5.25(電動調節)

刈幅(inch)

54

60

60

最大作業速度(mph)

10

10

手動運転:10
自動運転:6

最大可能作業傾斜角(°)

15 15 手動運転:15
自動運転:10
カッターデッキサイズ(inch) 54 60 60
ディスチャージ 側方放出 側方放出 後方放出
バッテリー タイプ リチウムイオン リチウムイオン リチウムイオン
電圧(V) 48 48 48
容量(kWh) 19.2 19.2 19.2
充電時間 120V/16.5時間
240V/6.5時間
120V/16.5時間
240V/6.5時間
120V/16.5時間
240V/6.5時間

【Equip Exposition 2025開催概要】

日時:2025年10月21日~24日
場所:米国 ケンタッキー州 ルイビル Kentucky Exposition Center
公式サイト:https://www.equipexposition.com/