「Team HRC with 日本郵便」が鈴鹿8時間耐久ロードレース 第44回大会で優勝

~Hondaが2010年第33回大会以来の表彰台独占~

 「2023 FIM※1世界耐久選手権“コカ·コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第44回大会(以下、鈴鹿8耐)」が、8月6日(日)に鈴鹿サーキット(三重県)で開催され、Hondaのワークスチーム※2「Team HRC with日本郵便(マシン:CBR1000RR-R FIREBLADE SPライダー:高橋巧、長島哲太、チャビ・ビエルゲ組)」が優勝しました。

 なお、2位に「TOHO Racing(清成龍一、國峰啄磨、榎戸育寛組)」※3、3位に「SDG Honda Racing(名越哲平、浦本修充、埜口遥希組)」が入り、Hondaが2010年の第33回大会以来の表彰台独占を果たすとともに、4位には「F.C.C. TSR Honda France(マイク・ディ・メリオ、アラン・テシェ、ダラン・マッケンジー組)」が入り1位から4位までをHondaが占めました。

FIMとは、Fédération Internationale de Motocyclisme(国際モーターサイクリズム連盟)の略称

ワークスチームとは、マシンを製造しているメーカーが運営しているチーム

2023年8月8日、FIMはTOHO Racingに車両規定違反による失格の裁定を下し、以降のチームは順位が繰り上げになりました

鈴鹿8耐の表彰台
鈴鹿8耐の表彰台
CBR1000RR-R FIREBLADE SPの走り
CBR1000RR-R FIREBLADE SPの走り

 優勝したTeam HRC with日本郵便は、4日(金)から5日(土)午前にかけて行われた予選において、長島哲太選手が2分5秒722でトップタイムを記録、チームの平均タイムも2番手となり、予選タイムの上位10チームで争われる“トップ10トライアル”進出を決めました。
 続いて5日(土)16時から行われたトップ10トライアルでは、長島哲太選手とチャビ・ビエルゲ選手が走行し、長島哲太選手が記録した2分5秒329で、2年連続のポールポジションを獲得しました。
 決勝レースは、6日(日)11時30分に火ぶたが切られ、スタートライダーは昨年と同じく、高橋巧選手がつとめました。スタート直後にはトップを奪われたものの、トップを奪還した後は徐々にリードを広げていきました。その後は長島哲太選手、チャビ・ビエルゲ選手も、終始安定した走りで差を広げ、2位以下を全車周回遅れにしました。そしてTeam HRC with日本郵便は216周を走り19時30分にチェッカーを受け、2年連続ポールトゥウインを達成しました。

 Team HRCとしては鈴鹿8耐での連覇を達成し、Hondaは通算29回目の優勝となります。またライダーの高橋巧選手は、鈴鹿8耐の優勝回数で最多タイの通算5勝目。長島哲太選手は2年連続2度目、チャビ・ビエルゲ選手は初参戦での優勝になります。

Team HRC with日本郵便 高橋巧選手

「勝つことができてホッとしています。最後のスティントで、雨が降ってきて、これはいじめなのかと思いました。ラップタイムが遅すぎたようですが、転ぶわけにはいかないので、最低限、リスクを冒さずに走り切りました。長島選手もチャビ選手も、良いペースで走ってくれ、優勝という結果につながりました。チームの皆に感謝しています。これで最多優勝記録に並ぶことができました。これまで、何度もチャンスがありながら達成できずにいましたが、やっと、達成できたので、また、機会をもらえたら、記録を伸ばしたいと思います」

Team HRC with日本郵便 長島哲太選手

「今年の鈴鹿8耐は、ケガをしてしまったことで、正直、本当に走れるのかわからない状況でした。本当にタイムを出せるのかと不安もありました。出さなければ参戦できないですし、出させてもらったら、勝たなければなりません。重圧もあったので、勝つことができてホッとしています。昨年の鈴鹿8耐は初めてのことばかりで、高橋選手に頼って夢中で走りましたが、今年は、少し成長して、最後のスティントも自分を抑えながら走り切り、優勝につなげることができたのだと思います。僕にチャンスをくれたHRCの皆さんに感謝しています」

Team HRC with日本郵便 チャビ・ビエルゲ選手

「鈴鹿8耐に参戦できたことは最高の経験になりました。初めての挑戦でしたが、最高のチームメイトに恵まれて、たくさんのことを学ぶことができました。自分のスティントの時にセーフティカーが入り、経験がなかったので、どうしていいかわかりませんでした。でも、絶対に失敗してはいけないので、慎重に走りました。高橋選手も長島選手も、雨の路面を走るという大変なスティントを担当しました。3人だから、困難を乗り越えることができたのだと思います。チームのサポートにも感謝しています。こんなアメージングな経験ができるのなら、何度でも挑戦したいと思いました」

株式会社ホンダ・レーシング(HRC)代表取締役社長 渡辺康治

「まずはTeam HRC with日本郵便の3名のライダー、チームスタッフならびに関係者の皆さん、本当にお疲れ様でした。連覇の重圧がかかる中で、それをはね除けて結果を残してくれた皆さんのことをとても誇りに思っています。また、参戦をサポートしてくださった日本郵便株式会社をはじめとした多くのスポンサーの皆様にも、改めて感謝申し上げます。これからもHRCは、モータースポーツファンの皆様やHondaファンの皆様のご期待に応えるべく、新たな頂をめざしチャレンジをしてまいりますので、皆様からの変わらぬご声援よろしくお願いします」