EV用バッテリー研究開発会社SESと共同開発契約を締結

 Hondaは、EV用バッテリー研究開発会社であるSES Holdings Pte. Ltd.(本社:米国ボストン、以下、SES)と、2021年12月にリチウム金属二次電池※1に関する共同開発契約を締結しました。
 またSESは、SPAC(特別買収目的会社)スキームによるニューヨーク証券取引所(以下、NYSE)への株式上場を予定しており、Hondaは、SPACの私募増資引き受け(PIPE)を通じて、NYSEに上場するSES AI Corporationの約2%の株式を取得する予定※2 ※3です。

 Hondaはグローバルでの電動化に向けた取り組みを加速する中で、EVの基幹部品であるバッテリーについては、独自に開発している全固体電池を含めて、次世代バッテリーとしていくつかの選択肢を並行して検討しており、今回の共同開発契約はその一環です。

 今後、HondaとSESは、安全で高い耐久性をもつ大容量のEV用次世代バッテリーの実現に向けて、共同研究を進めていきます。

負極にリチウム金属を用いることで、リチウムイオン電池(通常、負極は炭素系材料)に比べ、より高いエネルギー密度が期待できる電池

Hondaは、2021年10月22日付で、NYSEに上場しているSPACであるIvanhoe Capital Acquisition Corp.(以下、Ivanhoe)との間で私募増資引き受け(PIPE)による株式引受契約を締結しており、SESとIvanhoeの完全子会社とがSESを存続会社として合併(以下、本合併)を実行する日に、本合併の実行に先立ってIvanhoe株式を取得する予定です。SESの完全親会社となるIvanhoeは、本合併の実行に先立って、会社名を「SES AI Corporation」に変更する予定です。当社による株式取得には、本合併に関するSES及びIvanhoeの株主の承認等の本合併の実行の前提条件が充足されること等の前提条件の充足が必要となります

上記の持株比率はIvanhoeの一般株主が株式償還権を行使しないことを前提としています

本田技研工業株式会社 執行役常務 電動化担当 青山 真二のコメント

「バッテリーはEVの基幹部品であり、Hondaは大容量で安全、低コストな次世代バッテリーを実現すべく、いくつかの選択肢を並行して検討しています。今回、SESが有する先端技術に注目し、良好な関係を構築するとともに共同研究を通じて高い成果を迅速に生み出していくことを狙いとして、共同開発契約を締結しました。今後も、必要に応じてさまざまな先端技術を持つ企業との関係構築を図りながら、高い競争力をもった魅力的なEVをお客様に提供していきます」