Hondaは、日本のモノづくり強化を目指し、日本の四輪生産体制を進化させます。
具体的な取り組みは、「国内生産拠点の進化」と「グローバル生産技術の進化を日本で行う機能の新設」です。
電動化や知能化など新技術の急速な進展により、自動車産業は過去にない大転換期を迎えています。クルマづくりはこれから大きく変化することから、開発現場だけでなく生産現場も大きく進化させます。
Hondaは創業以来、モノづくりの技術・ノウハウを日本で確立し、海外の現場に素早く展開させ、各地域の現場でさらに創意工夫を凝らすことで、グローバルで成長を遂げてきました。新技術へのスピーディーな対応が求められる今後は、日本の生産機能をさらに進化させ、日本がグローバルでリードする体制が不可欠となります。
こういった認識の下、Hondaは以下の取り組みを行います。
1. 国内生産拠点の進化
国内の四輪完成車工場の特長を活かし、競争力を高める生産体制を構築します。
① 埼玉製作所
電動化など新技術への生産対応のため、狭山と寄居の完成車工場を、最新の生産技術が備わる寄居完成車工場に集約します。この集約は、2021年度を目処に完了する予定です。
また、ここで蓄積した新技術の生産ノウハウは、モノづくりをリードする日本から海外の生産拠点に展開し、日本がグローバルをリードする体制を構築します。
狭山完成車工場の従業員は、寄居完成車工場を中心に異動し、これまでに培ってきた生産ノウハウを最大限に活かします。
② 鈴鹿製作所
競争力のある軽乗用車およびスモールカーを生産する技術・ノウハウを構築し、引き続きグローバルに水平展開する役割を担っていきます。
③ 八千代工業株式会社(以下、ヤチヨ)四日市製作所
Hondaの子会社であるヤチヨに委託している少量モデルのさらなる効率化を目指し、Hondaがヤチヨ完成車生産事業の完全子会社化を検討する基本合意書を本日両社で締結しました。
ヤチヨが蓄積してきた技術や人材を活かしながら、最適な少量生産体制に進化させ、より一層の効率化を図ります。
2. グローバル生産技術の進化を日本で行う機能の新設
電動化などの新技術に対応した生産技術を構築・標準化し、海外の生産拠点に展開させる機能を、寄居完成車工場内に新設します。
各生産拠点のアソシエイトが日本に集い、日本で蓄積したノウハウをベースに、生産技術やプロセスの企画を共同で行います。そして、本機能がもつ実証ラインで検証を行い、熟成を図ることで、技術・プロセスを標準化させます。これをグローバルに水平展開し、高品質な新商品をスピーディーに立ち上げ、市場に投入します。
また、本機能を通じてグローバルの人材育成を加速させます。
Hondaは、こうした取り組みを通じて日本の四輪生産体制をより一層強化し、その姿を大きく進化させることで四輪事業体質の強化を目指します。