Hondaの航空エンジン事業子会社であるホンダ エアロ インクは、米国東部時間2014年11月12日に、以下の発表を行いましたので、その内容をご案内いたします。
Hondaの航空エンジン事業子会社であるホンダ エアロ インク(Honda Aero, Inc.、以下HAI)は、米国ノースカロライナ州バーリントンの自社工場において、米国東部時間11月12日午前10時より、パット・マクローリー(Pat McCrory)州知事をはじめとする地元関係者らを招待し、小型ジェットエンジン「HF120」の出荷記念式典を開催しました。
HF120は、Hondaとゼネラル・エレクトリック社(GE)が共同で開発した小型ジェットエンジンで、2013年12月に、両社の合弁会社であるGE Honda エアロ エンジンズ(GE Honda Aero Engines, LLC、以下GE Honda)が米国連邦航空局(以下、FAA)より型式認定を取得しています。エンジン生産については、これまで米国マサチューセッツ州リンにあるGEの工場で行われてきましたが、今後2014年末までにHAIにすべて移管される予定です。なお、営業やカスタマーサポートについては、引き続きGE Hondaで行われます。
HAI社長の泉 征彦(いずみ まさひこ)は、「アソシエイトの熱意により、航空エンジン事業という我々の夢を実現するスタートラインに立つことができました。これからは、最高品質のジェットエンジンをお届けし、お客様の期待を超えるサポートを提供することに全力で取り組んでいきます」とコメントしました。
HAIバーリントン工場は、HF120の生産に加え、エンジン修理およびオーバーホール拠点としての機能も担うことになるため、最新鋭のテスト設備や建屋については、今後、生産・修理の両機能で有効活用されることになります。
HAI副社長のトニー・ブランドウィー(Tony Brandewie)は、「非常に厳格なFAAの要件を満たす部品を開発・生産するために、GEやHondaの各部門ならびにサプライヤーの皆さまと、緊密に連携して取り組んできました。これからも品質には万全を期す方針で取り組み、我々の製品とサービスに対するお客様の信頼を築き上げることに全力を尽くします」と語りました。
HF120について
2013年12月13日に米国連邦航空局(FAA)より連邦航空規則のPart33が定める型式証明を取得。
クラストップの低燃費と耐久性、世界最高レベルの環境性を兼ね備え、新たなスタンダードとなるべく開発された定格推力2,095ポンドのエンジンで、以下の技術的特長を備えています。
- ・先進空力設計技術を盛り込んだ一体型ファンローターと、カーボンコンポジット製の軽量ガイドベーン
- ・世界最高レベルの効率・圧力比と、操作性を両立する耐熱チタン製の遠心圧縮機ローター
- ・コンパクトで低エミッションの燃焼器とシンプルな単段エアブラスト式燃料噴射ノズル
- ・最先端耐熱材料を使用した高圧・低圧タービンと空力性能を向上させるカウンターローテーティング2軸システム
ホンダ エアロ インク(Honda Aero, Inc.) 概要
Hondaの全額出資で2004年に設立された航空エンジン事業子会社
社長
泉 征彦(いずみ まさひこ)
所在地
米国ノースカロライナ州バーリントン
業容
Hondaの航空エンジン事業に関わる開発以外のすべての統括。具体的には、部品調達やエンジン生産など
GE Honda エアロ エンジンズ(GE Honda Aero Engines, LLC) 概要
GEとHondaの共同出資で2004年に設立された航空エンジン合弁会社
社長
スティーブン・シャクナイティス(Steven Shaknaitis)
副社長
泉 征彦(いずみ まさひこ)
所在地
米国オハイオ州シンシナティ
業容
機体メーカーへの営業、カスタマーサポートなど