Hondaは、二輪車用としては世界初※1の有段式自動変速機(デュアル・クラッチ・トランスミッション)を搭載した、大型二輪スポーツツアラー「VFR1200F Dual Clutch Transmission」を7月29日(木)に発売する。
新型VFR1200F Dual Clutch Transmissionは、VFR1200Fの車体やエンジンをベースに、新たに世界初の有段式自動変速機(デュアル・クラッチ・トランスミッション)を搭載したもので、今回のタイプ追加により、VFR1200Fは従来からのマニュアル・トランスミッション車と、デュアル・クラッチ・トランスミッション車の2タイプとなり、よりユーザーの嗜好にあった選択を可能としている。
また、デュアル・クラッチ・トランスミッションの搭載により、独特のビート感とサウンドを持つ力強い出力特性のV型4気筒エンジンとあいまって、簡単な操作で上質なスポーツライディングを楽しむことを可能としながら、伝達効率に優れた機構により、燃費性能においても従来のマニュアル・トランスミッションと同等以上の性能を実現している。価格においても新機構を採用しながらも、マニュアル・トランスミッション車に対して、10万円(消費税込10万5,000円)高とするなど、魅力的な価格を実現している。
VFRシリーズは、スポーティーな走行はもとより高速道路などを使ったロングツーリングにも適したエンジン特性と車体特性から、40〜50代のベテランライダーを中心に好評を得ているモデルである。
※1 Honda調べ
販売計画台数(国内・年間)
VFR1200F Dual Clutch Transmission 400台
(シリーズ合計 1,200台)
メーカー希望小売価格
1,680,000円(消費税抜き本体価格 1,600,000円)
- ※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません。
VFR1200F Dual Clutch Transmissionの主な特長
デュアル・クラッチ・トランスミッション
- ・軽量コンパクトなシステムで、既存のエンジンレイアウトを大きく変更することなく搭載が可能。
- ・モーターサイクルに求められる繊細なアクセル操作に対応するため、電子制御技術を駆使し、違和感のないスムーズな発進/変速特性を実現。
- ・ライダーの要求に幅広く対応するため、一般走行に適した「Dモード」と、スポーツ走行に適した「Sモード」の2種類のフルオートモードと、マニュアル・トランスミッション感覚の走行を可能にする「MTモード」を搭載。
- ・クラッチレバーとシフトペダルがなく、フルオートモードでは、アクセル操作のみで自動的に変速が可能。
パワートレイン
- ・エンジンはひとつのカムシャフトで吸・排気バルブを作動させるユニカムバルブトレインを採用。コンパクトなシリンダーヘッドとすることでマスの集中と低重心化を実現。
- ・左右対称のシリンダーレイアウトは、車体のスリム化による優れたライディングポジションを実現。
- ・シリンダーバンク角76°のV型エンジンは、28°位相ピンクランクシャフトとの組み合わせにより、バランサーを搭載することなく一次振動を打ち消し、低回転域では力強くフラットなトルク特性を発揮。高回転域でもスムーズな吹け上がりを実現するとともに、独自のV4ビートとエキゾーストサウンドを実現。
- ・スロットル・バイ・ワイヤによりスロットルバルブを電気的に制御することで、電子制御燃料噴射装置(PGM-FI※2)の緻密な燃料制御とあいまって、さまざまな走行条件に応じてライダーの意思に忠実なスロットルコントロールを可能としている。
- ・可変排気バルブを装備したマフラーは、排気効率と消音を両立させながらも、V4独特の鼓動感のあるエキゾーストサウンドを実現。エキゾーストチャンバー内に触媒装置(キャタライザー)を装備することで、国内二輪車排出ガス規制に適合させている。
- ※2PGM-FI(Programmed Fuel Injection)は、Hondaの登録商標です
フレーム
- ・4分割アルミダイキャストフレームを採用。オフセットピボット式スイングアームと組み合わせることで、高速走行時の操縦安定性とスポーティーなハンドリングを両立。
- ・スイングアームはプロアーム式を採用。ピボットとプロペラシャフトをオフセットに配置することで、サスペンションの上下動にともなう軸長の変化をプロペラ軸上に配置した等速ジョイントで吸収。スポーツツアラーとしてあらゆるシチュエーションに対応しながら上質な走行フィーリングを実現。
- ・シートには一体発泡成形シートを採用することで高品位な乗り心地を実現。スタイリッシュな形状と長時間のライディングでも疲れにくい特性を両立しながら、欧州仕様車に比べ25mm低い国内モデル専用のローシートとすることで、足着き性に優れたポジションを実現。
デザイン
- ・フロントカウルからフューエルタンクにかけて流れる、グラマラスかつエッジのきいたデザイン。
- ・フロントカウルのサイド部分が二層になったレイヤード・フェアリングは、空力特性に優れた流麗なスタイリングで、走行風を取り込みながら整流し、エンジンの放熱にも極めて有効なデザインとしている。
- ・ボディカラーには、VFR1200Fと同じ「キャンディープロミネンスレッド」「パールサンビームホワイト」の2色を設定。
主要諸元
通称名 | VFR1200F | VFR1200F Dual Clutch Transmission |
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車名・型式 | ホンダ・EBL-SC63 | ||
全長×全幅×全高(m) | 2.250×0.755×1.220 | 2.250×0.740×1.220 | |
軸距(m) | 1.545 | ||
最低地上高(m) | 0.125 | ||
シート高(m) | 0.790 | ||
車両重量(kg) | 268 | 278 | |
乗車定員(人) | 2 | ||
燃料消費率(km/L) | 20.5 (60km/h定地走行テスト値) |
22.0 (60km/h定地走行テスト値) |
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最小回転半径(m) | 3.5 | ||
エンジン型式・種類 | SC63E・水冷 4ストローク OHC 4バルブ V型4気筒 | ||
総排気量(cm3) | 1,236 | ||
内径×行程(mm) | 81.0×60.0 | ||
圧縮比 | 12.0 | ||
最高出力(kW[PS]/rpm) | 82[111]/8,500 | ||
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 111[11.3]/6,000 | ||
燃料供給装置形式 | 電子式<電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)> | ||
使用燃料種類 | 無鉛プレミアムガソリン | ||
始動方式 |
セルフ式 | ||
点火装置形式 | フル・トランジスタ式バッテリー点火 | ||
潤滑方式 | 圧送飛沫併用式 | ||
燃料タンク容量(L) | 18 | ||
クラッチ形式 | 湿式多板ダイヤフラム・スプリング式 | 湿式多板コイル・スプリング式 | |
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | 電子式6段変速 | |
変速比 | 1 速 | 2.600 | 2.411 |
2 速 | 1.600 | 1.700 | |
3 速 | 1.217 | 1.304 | |
4 速 | 1.034 | 1.034 | |
5 速 | 0.937 | 0.941 | |
6 速 | 0.866 | 0.885 | |
減速比(1次/2次) | 1.738/ 0.948×1.117×2.545 |
1.738/ 0.951×1.117×2.545 |
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キャスター角(度)/ トレール量(mm) |
25°30′/101 | ||
タイヤサイズ | 前 | 120/70ZR17M/C(58W) | |
後 | 190/55ZR17M/C(75W) | ||
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式ダブルディスク | |
後 | 油圧式ディスク | ||
懸架方式 | 前 | テレスコピック式(倒立サス) | |
後 | スイングアーム式(プロリンク) | ||
フレーム形式 | ダイヤモンド |
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