Hondaの子会社で、太陽電池の製造・販売を手がける(株)ホンダソルテック(本社:熊本県菊池郡 社長:数佐 明男)は、10月24日より公共・産業用薄膜太陽電池の販売を全国で開始する。
Hondaは、既に昨年10月より一般住宅向け商品の販売を始めており、より幅広いお客様のご要望に応えるべく、新たに大容量発電が可能な公共・産業用薄膜太陽電池の国内販売を推進していく。
Hondaが独自開発した薄膜太陽電池は、銅-インジウム-ガリウム-セレン(CIGS)の化合物を素材とした薄膜で形成されており、製造時から環境に優しい太陽電池である。環境問題への関心の高まりを受け、一般住宅用商品に加え、公共・産業用商品の需要も高く、商品力強化によって、Hondaは太陽電池事業をさらに強固なものにしていく。
なお、公共・産業用商品の販売に先駆け、これまでにも大規模な施設への設置を進めてきた。
これまでの設置例
四輪販売店 Honda Cars
今月リニューアルオープンしたHonda Cars 水戸 勝田北店(茨城県)に9kWシステムを設置。店内の事務所、ショールームの照明などに使用。
幼稚園への設置
そらべあ基金※により、全国からご応募頂いた幼稚園の中から抽選で3ヵ所にHondaの太陽電池を設置。約3kWシステム。
※「そらべあ」をシンボルキャラクターに、地球温暖化防止のための活動や未来を担う子どもたちへの環境教育を行うNPO法人。
外航大型船への設置
Hondaの子会社である自動車船運航会社アクトマリタイムは、自社の船舶に約20kWシステムの太陽電池を設置し、長い航海で得られる太陽エネルギーを利用し、船内自動車格納エリアの照明などを賄っている。(07年11月よりテスト運航開始)
ホンダR&Dアメリカズの太陽電池式水素ステーション
Hondaの太陽電池で水を電気分解し水素を発生させる、CO2を全く出さない水素ステーションを実験稼働。6.7kWシステム。
熊本製作所 新二輪車工場への設置
Hondaとして国内最大級のモジュール約1,000枚、116kWシステムを設置。事務棟の電力をカバーする。
Hondaは、二輪車・四輪車・汎用といった商品のCO2低減に加え、エネルギーを生み出す商品展開にも力を入れており、地球温暖化防止に向けた取り組みをさらに加速させていく。
太陽電池モジュール諸元
公共・産業用 | 一般住宅用 | |||
---|---|---|---|---|
HEM125PSA | HEM115PSA | HEM125PA | HEM115PA | |
セルの種類 | CIGS | CIGS | ||
最大出力(W) | 125 | 115 |
125 | 115 |
外形寸法(mm)幅×奥行き×高さ | 1,417×791×37 | 1,417×791×37 | ||
質量(kg) | 14.3 | 14.3 | ||
公称開放電圧(V) | 93.3 | 92.7 | 280 | 278 |
- *標記の数値はAM1.5、日射強度1kW/m2、モジュール温度25℃でのHonda計測値です。
- *実使用時の出力は、日射強度、設置条件(方位、角度周辺環境)、地域及び温度条件により異なります。
(株)ホンダソルテック概要
設立
2006年12月1日
本社所在地
熊本県菊池郡大津町大字平川2042番地
(本田技研工業株式会社 熊本製作所敷地内)
営業拠点所在地
埼玉県和光市
資本金
40億円
出資形態
本田技研工業株式会社 100%出資
代表者
社長 数佐 明男(かずさ あきお)
従業員数
約150人(フル生産時)
生産能力
約27.5メガワット/年(3kWシステムで約9,000軒分)