Hondaは、四輪・汎用製品の補修用部品を扱う「鈴鹿物流センター」の稼働を6月より開始し、本日開所式を行った。
鈴鹿物流センター外観
この物流センターは、狭山地区と鈴鹿地区に点在する複数の倉庫を、集約・一元管理することにより、部品物流の効率化と、お客様満足の更なる向上を狙いとしている。販売店には、ここから全国に75ヵ所ある出先倉庫(HDW)を経由し、補修部品が供給される。
鈴鹿物流センターの稼働により、倉庫間の横持ち輸送(在庫融通のための輸送)が不要となり、集中輸送に伴うチャーター便の採用でリターナブル(再使用)容器の利用が可能となるなど、コストの削減に加え、物流領域でのCO2排出量の低減*にも貢献する。また、チャーター便の採用などで輸送時間の短縮も期待出来る。
- *2010年度環境負荷低減目標:物流領域では、CO2排出量の10%低減(2006年度比、売上高当り)
期待出来る効果
輸送時間の短縮
チャーター便化により、従来の路線便で発生していた混載時の積み替え作業が不要となるため輸送時間が短縮。その結果、翌朝着荷がほぼ全国※1で可能となる。
- ※1 北海道及び沖縄県を除く
物流コストの削減
保管・梱包・輸送領域での取り組みにより、物流コストの削減を目指す。
- 1)狭山・鈴鹿地区の借庫を返却し、在庫管理と出荷業務を鈴鹿物流センターに集約する。
- 2)チャーター便化により輸送導線をシンプルにし、同時にリターナブル容器を採用することで堅牢包装※2から簡易包装への転換を図る。
- 3)自動搬送機の導入やシステムの刷新、高層ラック・棚のフレキシブル化など、庫内作業の改善により、省人化・保管効率の向上を図る。
- ※2 積み替えや保管時の積み重ねのダメージから部品を守るための包装
グリーン・ロジスティックスの実現
輸送の無駄を省いた効率的な物流によるトラック走行距離の削減と、リターナブル容器の活用や簡易包装化により、環境負荷の低減に寄与する。
なお、鈴鹿物流センターは、環境に配慮した「エコアイス」※3の採用により、環境負荷の低減と、エネルギーコストの削減を実現している。
- ※3 エコアイス : 割安な夜間電力を利用して、夏は氷、冬は温水を蓄え、昼間の冷暖房に利用する蓄熱式空調システムで、導入によりランニングコストの削減はもちろん、設備容量の縮小、基本料金の軽減を実現する。
鈴鹿物流センター 概要
稼動開始
2007年6月
投資額
約200億円
所在地
鈴鹿市御薗町(鈴鹿サーキット隣接地)
建築面積
約6.4万m2
総床面積
約16万m2(3層構造の物流センター兼部品倉庫)
従業員数
約900人