Hondaは、世界で初めて3つの除雪作業モード切替を実現し、初心者から熟練者までさらに扱いやすくなった中型ハイブリッド除雪機「HSM1590i」(最大出力15馬力)を、12月12日(月)に全国のHonda汎用製品取扱店から発売する。
「HSM1590i」は、単気筒汎用エンジンとして世界で初めて※1回転数電子制御技術「新電子ガバナ※2」を採用した「iGX440」(最大出力15馬力、排気量438cm3)を搭載。このシステムと従来のハイブリッドシステムを組み合わせ、除雪機側のECUがエンジン側のECUと通信し、この情報をもとに、作業負荷に対しエンジン回転を保持するように、走行速度やスロットル開度の制御を行う。この新技術により、初心者から熟練者までの様々な使い勝手に応じ、オートモード、パワーモード、手動モードをダイヤルで簡単に選択できる除雪作業モード切替機能(STiコントロール)を実現した。
「スノーラi HSM1590i」の主な特長
世界初、除雪作業モード切替機能(STiコントロール)
オートモード
作業状況にあったエンジン回転数と走行車速の自動制御が可能。除雪時のレバー操作など(エンジン回転調節レバー、前後進速度調節レバー、オーガハウジング調節スイッチ)が少なく、作業に慣れない初心者に適している。
パワーモード
負荷に応じ車速を減速し、エンジンの最大出力を保つように自動制御。投雪距離を任意に設定※3でき(最大21m※4)、設定された投雪距離でエンジンの最大出力を保つため、効率のよい作業が可能。
手動モード
従来機構の操作方法に慣れた方に適している。
世界初※1、投雪距離一定保持機能(オートモード、パワーモード使用時)
作業負荷に応じ車速を自動制御するとともに、新電子ガバナ(STR GOVERNOR)により、エンジン回転数を一定に保つことで投雪距離を一定に保ち、狙った位置への投雪が容易。
Hondaのハイブリッド除雪機スノーラiシリーズは、2001年11月に、除雪作業部をエンジンで駆動し、走行部をモーター駆動で行う世界初のハイブリッド除雪機として販売して以来、累計20,594台※5を販売し好評を得ている。今回、「HSM1590i」の発売により、小型、中型合わせて6機種のラインアップを揃え、今後一層の除雪機市場の拡大を図っていく。
- ※1Honda調べ
- ※2新電子ガバナ(STR GOVERNOR)・・・ECU(電子制御ユニット)が常にスロットル開度と回転数を監視、エンジンへの負荷が変化した場合でもスロットルを電子制御し、設定された回転数を安定保持するシステム
STR:Self Tuning Regulator(自己調節機能)、ガバナ:回転数調速機構(負荷変動に関わらず一定回転数を保持する機構) - ※3エンジン回転数による設定
- ※4雪質により異なる
- ※52005年9月末現在、日本国内販売実績、Honda調べ
販売計画台数(年間・国内)
500台※6
メーカー希望小売価格
HSM1590i
942,900円(消費税抜き本体価格 898,000円)
「スノーラi HSM1590i」の特長
ハイブリッド概念図
ハイブリッドシステム駆動力の流れ
簡単作業
- ○世界初、除雪作業モード切替機能(STiコントロール)
(1)オートモード (2)パワーモード (3)手動モード - ○除雪作業部をエンジンで駆動しながら同時に発電し、走行部をモーター駆動で行うハイブリッド方式を採用。
- ○電動式の左右独立旋回レバーとコンピューター制御により、ハンドルを握ったままでの旋回操作を可能とし、楽でスムーズな旋回を実現。
- ○低速走行時の旋回で片方のクローラを逆回転させることで、その場での旋回(超小回り旋回)が可能。
- ○エンジン始動時や作業終了時の開閉の手間を省く自動燃料コック※7や、調整作業が不要なオートチョーク※8の採用により、使いやすさを向上。
- ○世界初※9、オーガハウジング水平位置復帰機構
リセットボタンを押せば、オーガハウジングが自動的に本機の水平位置に復帰するため、熟練が必要な手動でのオーガハウジング復帰操作が不要。また、上下水平位置を好みの位置に記憶させることも可能。 - ○後進時は、オーガハウジングが自動上昇し、再度前進時には、元の位置に自動下降。
(オートモード、パワーモードにて除雪クラッチ「入」状態の場合) - ○2段式電動シューターにより投雪位置の調節が容易。
- ※62005年12月~2006年3月の販売計画台数については生産都合により、変動する可能性あり
- ※7自動燃料コック・・・エンジン運転に連動して、自動的に燃料を供給/停止する機構
- ※8オートチョーク・・・始動性を向上するために気温、エンジンの暖気状況に応じて、自動的にチョークが作動
- ※9Honda調べ
除雪性能
- ○形状を見直ししたオーガハウジングカバー、オーガサイドディスクにより、深雪や硬い雪の除雪作業性を大幅に向上。硬い雪での除雪作業に掛かる時間を従来機※10に比べ約30%※11短縮(パワーモード使用時)し、中型クラストップ※12レベルの除雪性能を実現。
- ○世界初、投雪距離一定保持機能(オートモード、パワーモード使用時)
- ○中型クラストップのオーガ上げ高さ(220mm)により、高く積もった雪を分割除去する際に行う段切り作業を容易にするとともに、優れた走行性も実現。
- ○ブロアハウジング形状の見直しにより、ブロア空転時の風切音を低減。
- ※10HS1390i
- ※11比重0.45~0.6、積雪50~70cmの除雪作業時間を比較
- ※129~15馬力のガソリンエンジンを搭載し、装備重量が200~300kgの除雪機
メンテナンス性
- ○始動時や作業中に故障を自己判断する自己診断機能を採用。オイル不足の場合、停止時にはランプ警告と同時にインターロックによるエンジン始動防止、運転時にはランプ警告を行うオイルアラート機能を新たに追加。
- ○ガソリンを補給しやすい大径給油口やエンジンオイル量を点検しやすいオイルフィラーキャップを採用。
- ○作業部の駆動系に電磁クラッチおよび2本掛けベルトを採用することにより、オーガベルトの優れた耐久性を実現。
- ○バッテリーは、一般的な軽自動車用のものを採用し、交換時のコストを低減。
安心・安全装備
- ○除雪・走行時に手を放せば自動的に停止する、電気式の低荷重デッドマンクラッチ機構を採用。
- ○燃料切れ時や屋内移動時に、エンジンを掛けずにモーターのみで走行できる便利なバッテリー走行機能を採用。
- ○夜間作業に威力を発揮する40Wの大光量作業灯を標準装備。
- ○便利なツールボックスを装備。
環境性能
- ○エンジンは、世界で最も厳しい排出ガス規制である米国環境保護庁(Environmental Protection Agency:EPA)PhaseII規制値とカリフォルニア大気資源局(California Air Resources Board:CARB)TierII規制値を、約30%下回るエミッションレベルを実現※13し、世界最高水準の環境性能を有した「iGX440」を搭載。
- ○従来機と比較し、燃費を約22%(オートモード使用時)※14向上。
- ○騒音においては約4db(A)※15低減し、中型クラストップレベルの低騒音(オートモード使用時)を実現。
- ○世界で初めて※13、自動アイドリング機能を採用し、燃費向上、騒音低減に配慮。
- ※13Honda調べ
- ※14同一面積を除雪した場合の燃料使用量を従来機HS1390iとHSM1590i(オートモード)で比較
- ※15最大除雪能力を発揮している時の騒音(7m離れた場所での左右平均値)
主要諸元
名称 | スノーラ i | |
機種名 | HSM1590i | |
全長×全幅×全高(mm) | 1,740×920×1,340 | |
装備重量(kg) | 273 | |
<エンジン> | 名称 | iGX440 |
形式 | 空冷4ストローク単気筒ガソリンエンジン(OHC) | |
最大出力[kW(PS)]/rpm] | 11.2(15)/3,600 | |
総排気量(cm3) | 438 | |
使用燃料 | 自動車用無鉛ガソリン | |
始動方式 | セルフスターター | |
燃料タンク容量(L) | 5.3 | |
<除雪部> | 除雪装置形式 | 2ステージ |
除雪幅(mm) | 920 | |
除雪高(mm) | 580 | |
最大除雪量(ton/h) | 92 | |
最大投雪距離(m) | 21 | |
投雪口 回転/上下 角度 | 右110°左130°/上下110° | |
オーガクラッチ方式 | 電磁クラッチブレーキ | |
作業灯 | 24V-40W | |
<走行部> | 走行方式 | 左右独立式電動モーター駆動 |
旋回方式 | 回生ブレーキ旋回(旋回減速機構付) | |
クローラ仕様 | ハイトラクションクローラ | |
<操作部> | オーガ高さ調整機構 | 電動油圧 |
シューターコントロール | フルリモコン電動式 | |
走行クラッチ | 電気式低荷重レバー | |
除雪クラッチ | 電気式レバー | |
走行変速方式 | 電動2モーター式無段変速 | |
<バッテリー> | 24V(28B17R)(2個) |
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