2005年の振り返り
新型シビックは日米で各賞を受賞。欧州には専用開発のハッチバックを投入。各地域毎に最適なモデルを投入するシビックフォーメーションが完成。
新型ASIMOは身体能力を大きく向上。今までにないモビリティとしてASIMOを製品化し、社会に貢献することを目指す。
2005年 世界販売見通し(いずれも過去最高を更新)
二輪世界販売見通し
1,250万台(前年比116%)
四輪世界販売見通し
335万台(前年比105%)
汎用世界販売見通し
560万台(前年比106%)
今後の取り組み
二輪
アジア大洋州
2006年、フィリピンとパキスタンとインドで新工場稼動。生産能力は2006年末に1,100万台、2007年末には約1,400万台となる。
コンパクト水冷エンジンとAT機構を採用した新型コミューターや、超低フリクションエンジンを搭載した低燃費機種を投入。FI搭載モデルも2007年までに合計10機種投入予定。
中国
五羊本田新工場 2006年3月移転完了、稼動開始予定(現在60万台→80万台/年)
北米
9月投入のナビ付き仕様に続いて、世界初の二輪車用エアバッグを装備したゴールドウイングを来年夏に販売開始。先進機能を他に先駆けて導入していく。
欧州
イタリア生産の4気筒ツーリングスポーツCBF1000と、スペイン製の680cc Vツインツアラー ドゥービルを刷新。2006年初頭より順次発売。
南米
2005年11月末にブラジル工場の累計生産が800万台を達成。
市場が急回復しているアルゼンチンにて、2006年半ばに二輪車現地生産を開始する。
日本
2005年は軽二輪ベストセラーのフォルツァが前年比50%以上伸び、また自動二輪ではCB400SFが、スーパーボルドールバージョンも加わり前年比6%以上伸び、ベストセラーを堅持。機能と外観を向上させた新フォルツァを2006年に発売。東京モーターショーで披露したDN-01の市販化に向けた進化を図る。
汎用
電動車いす「モンパル」フルモデルチェンジ(2006年春)、ASV3にも採用した被視認性向上技術を市販製品としてはじめて採用。
2006年1月より東京ガスからもコージェネレーションシステム「エコウィル」を発売。
モニターテストを始めた米国で、2006年秋からコージェネをビジネス化。
四輪
北米
2005年販売見通し(US) 145万台(前年比104%)
2006年春、フィットを投入。環境性能と安全性能に優れたHondaのラインアップを強化。
ライトトラック領域ではパフォーマンスと燃費を両立した小型SUV、Acura RD-Xを投入。
欧州
2005年販売見通し 28万5千台(前年比111%)
2006年初から欧州専用開発の新シビックハッチバックの発売開始。
シビック Type Rのコンセプトモデルを2006年2月ジュネーブショーで発表。
アジア大洋州
2005年販売見通し 31万台(前年比110%)
インド:先月、5万台/年まで能力拡大完了。2006年からシビック生産開始。2010年までに10万台体制へ。
ベトナム:2006年夏には四輪工場が稼動、シビックを生産。
タイで四輪研究所を設立、デザインセンターも稼動。現地開発体制の源流構築をする。
南米
2005年販売見通し 7万台(前年比117%)
3年連続で過去最高販売台数を更新する見通し。シビック、フィットの好調な販売を受けて、ブラジル工場の拡張、設備の増設などを行い、現在の5.5万台/年規模から、2007年初めには生産能力8万台強とし、さらに2008年には10万台に拡張する。
中国
2005年見通し 販売26万台(前年比119%) 生産27万台(輸出含む)
2006年、東風本田は12万台体制へ拡張。基幹車種シビック生産開始。広州の第2工場と合わせ、53万台生産体制へ。金型現地生産の開始、パワートレイン現地生産体制の強化など諸施策で、現地生産体制の足腰を鍛えつつ、着実に歩む。
販売面では、2006年に「アキュラ」 を立上げ。RLに追加して北米製Acura TLも輸入販売する。
日本
2005年販売見通し 72万台(前年比96.9%)
販売、研究開発、生産の各領域で源流強化の取り組みをさらに推し進める。
- ・販売強化
2005年9月より移行した新営業体制に続き、チャンネル体制も刷新する。
プリモ、クリオ、ベルノの3系列を2006年3月に「ホンダ」店に統合、ホンダブランドを前面に押し出し強化していく。
また北米、中国に続き「アキュラ」を、2008年秋より日本でも展開。
「アキュラ」は、1986年にアメリカでスタートし、現在、現地開発モデルであるTLやMDXをはじめ6車種で20万台を販売し、その販売量の70%を北米生産で賄っている北米に根付いたプレミアムブランド。
V10搭載のNSX後継車を頂点に、卓越した先進技術力をコアに、テクノロジー・オリエンテッドなプレミアムブランドとして「アキュラ」を発展させていく。
- ・研究開発強化
規模の拡大に伴って技術者の仕事領域が細分化される傾向にある中でも、一人一人が高い志を持って創造性をより高められるようにするため、フラットで階層の少ない組織運営を徹底し役割責任を明確にし、個に焦点があたる仕事の進め方を強化する。
特に、先進安全装備、電装、新素材など自動車技術が、ますます高度化していく中で、重要度が増す技術開発領域を、商品開発領域と線引きし、強化することで新しい価値の創造に邁進していく。
また商品開発領域においては、例えば四輪では「アキュラ」ブランドと「ホンダ」ブランドを区分する機種開発とするなど、機種開発を戦略的に継続推進する開発体制をつくりあげていく。
ものづくりの起点となる設計図面を供給する研究開発領域の源流をさらに強化していく。
- ・生産強化
進化型VTECやNSX後継車に搭載するV10エンジンなど、高度な次世代エンジンの量産化や、需要の拡大するハイブリッドエンジンの増産などを見据え、パワートレイン生産体制のさらなる強化を図る。世界へ次世代のパワートレイン量産技術やユニットを供給していく日本で、生産技術の次のステップへの革新を図るため、生産工場の改革の検討に着手した。
これからの最重要課題である環境対応のキーである、パワートレインの進化を図り、生産面でも源流強化を一層加速させていく。
以上のように販売、研究開発、生産の全ての領域で、源流を強化していく。
モータースポーツ
- ・鈴鹿サーキットランドとツインリンクもてぎが2006年に経営統合。両施設が、今後は一体となって日本のモビリティとモータースポーツの発展に寄与していく。
- ・WGP:10月にWGP通算600勝を達成。GP250からMOTO GPへ昇格するダニエル・ペドロサ選手は、ニッキー・ヘイデン選手と共にRepsol Hondaで最高峰シリーズを戦う。2005年シーズン最後2戦を優勝したマルコ・メランドリも含め若手ライダーを起用した新世代チームによりタイトルの奪還を目指す。
- ・インディカー:2005年、マニュファクチャラーズ・タイトル、ドライバーズ・チャンピオン、ルーキー・オブ・ザ・イヤーの3つのメジャータイトルを獲得。来年からはHondaが唯一のエンジンサプライヤーとなる。今後もIRLに参戦を継続し、アメリカのレース文化への貢献を続ける。
- ・F1:新生Honda Racing F1 Teamは100%Hondaのワークスチームとして新たに勝利への挑戦を始める。さらに参戦準備を進めるSUPER AGURI Formula 1にV8エンジンを供給しバックアップしていく。
独自開発CIGS化合物薄膜太陽電池をホンダエンジニアリング製で2006年後半から地域限定販売し、2007年には熊本製作所内に年産27.5メガワット規模の量産工場を立ち上げる。
The Power of Dreams. Hondaはこれからも先進創造にチャレンジを続けていく。