Hondaは、中国にて新たに四輪車用パワートレイン系部品の生産会社「本田汽車零部件製造有限公司」を設立する。資本金は9,000万USドルで、全額を本田技研工業(中国)投資有限公司より出資する。新会社は、広東省佛山市南海区に新たに建設する工場において、四輪車用トランスミッションの他、ドライブシャフトやエンジン部品などパワートレイン系の部品を生産し、中国国内のホンダ四輪生産合弁会社へ供給する。2007年春の操業開始を目指し、当初の生産能力は年間24万基(トランスミッション)を計画している。
新工場は、稼動当初よりトランスミッション、ドライブシャフトの加工・組立およびエンジン部品(クランクシャフト、コネクティングロッド)の加工を行うが、その後、現在日本から供給を受けているトランスミッション構成部品であるギアの加工や制御部品の生産工程も追加する予定である。Hondaは、これによって中国での完成車生産の拡大に対応するトランスミッションの供給体制を整えるとともに、パワートレイン系部品の現地調達比率を高めることでコストダウンを推進し競争力の一層の向上を図る。
Hondaは、中国において広州本田汽車有限公司(広州ホンダ)および東風本田汽車有限公司(東風ホンダ)の2つの合弁会社にて国内市場向けの四輪車を、また本田汽車(中国)有限公司では輸出向け四輪車の生産を行っているが、広州ホンダ、東風ホンダでは、旺盛な需要に対応するため更なる生産能力の拡大が進められており、3社を合わせた中国での四輪車生産能力は2006年後半に年間53万台(広州ホンダ:36万台、東風ホンダ:12万台、ホンダ汽車中国:5万台)に達する計画である。
現在、これら各完成車工場へ供給されるトランスミッション、ドライブシャフトおよびエンジン部品(クランクシャフト、コネクティングロッド)については、既存のエンジン・部品生産合弁会社が現地生産を行っているが、新会社は、既存会社との間で分担・補完を行いながらパワートレイン系部品の現地生産拡大を行っていく。
なお新工場は、Hondaの海外におけるオートマチックトランスミッションの一貫生産工場としては米オハイオ、インドネシア、米ジョージア(建設中)に次ぐ4ヵ所目の拠点となる。Hondaは、今回の新工場の追加により、全世界での四輪車生産に対応するトランスミッションの供給体制をより盤石なものとする。
2005年10月
9,000万USドル(出資比率:本田技研工業(中国)投資有限公司 100%)
9,800万USドル
広東省佛山市 南海区(広州市の西方 約30Km)
約500名(稼動開始時)
2007年春
トランスミッション(AT/MT)、ドライブシャフト、クランクシャフト、コネクティングロッド
24万基/年(トランスミッション)