Hondaは、中国市場においてAcuraブランドの四輪製品の販売を行う。Hondaの中国現地法人である本田技研工業(中国)投資有限公司(略称:HMCI)が輸入、Acura専用のディーラー網を構築して販売する。販売開始は2006年春の予定で、初年度の販売計画は3,000台を見込んでいる。販売車種は、最上級セダンのRLから順次投入を予定しており、Honda製品のコンセプトである「走る楽しさ」をより際立たせる高い動力性能を備えた商品で高級車市場での差別化を図る。
Hondaは1986年、北米における高級車市場への参入を図るため、第二販売チャンネルとして新たにAcuraブランドをつくり、高級かつスポーティな商品の投入を開始した。以降、Acuraはカナダ、メキシコを含む北米向けのプレミアムブランドとして、北米市場の特性や嗜好に合わせて開発された商品を揃えることにより、広く市場に受け入れられている。2004年の北米における販売台数は22万台を越え、年間販売の最高記録を更新している。
中国自動車市場は、富裕層の拡大を背景に高級車への需要が高まるなど、市場の成長に伴うニーズの多様化が急速に進んでいる。Hondaは、こうした市場のニーズに幅広く応えるために、現地合弁事業によるHondaブランドに加え、プレミアムブランドであるAcuraを北米以外で初めて投入、世界有数の自動車市場へと成長を続ける中国に対し、自社の持つ資源を最大限に投下して一層の事業強化を進める。
中国でのAcura販売を担うHMCIは、Hondaの全額出資子会社として2004年4月より稼動を開始、中国国内にある14社の合弁会社および子会社を通した二輪・四輪・汎用事業を包括的に運営するための地域本部機能として、総合的事業戦略の立案や渉外、広報、知財業務などを行っている。今回のAcuraブランド投入にあたり、その事業内容を拡大し、新たに四輪製品および補修部品の輸入販売などの機能を併せ持つことになる。
2006年春
RL(3,500cc セダン)から順次投入
初年度 3,000台
Acura専用ディーラー
本田技研工業(中国)投資有限公司
2004年1月(稼動開始:2004年4月)
5,250万USドル(出資比率:本田技研工業株式会社 100%)
総経理 兵後 篤芳(ヒョウゴ アツヨシ)
北京市(本社)、上海市(分公司)
約70名(2005年7月現在)
中国における地域本部機能、Honda関連事業への投資活動
四輪製品および補修部品の輸入販売