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2004年07月15日 ニュースリリース

新中期事業計画へ向けた方向性を発表

 Hondaは、2005年から始まる新しい中期事業計画へ向けた方向性および具体的な取り組みの一部について発表した。

新中期事業計画の方向性

 新中期事業計画へ向けては、常に時代に先駆けて、お客様の期待を上回る商品・サービスを提供し続けるという「喜びの創造」を追求し、「ホンダらしさ」を一層際立たせるために、特に次に挙げる4つの領域において「ホンダの源流強化」に取り組んでいく。

研究開発

ホンダらしさの原点である独自の新技術・商品を生み出す力を強化する。

製造現場

あらゆる製造プロセスにて品質をつくりこむという活力ある製造現場を築く。

営業現場

販売力・サービス力を強化し、高いお客様満足度による安定的な販売を目指す。

日本のマザー機能

グローバルな事業の発展を支える日本の技術発信力を強化する。

 また、これらの源流強化にあたっては、「志」「技」「質」を高め、より強いホンダブランドをつくり上げて行く。

二輪事業

  • 全世界販売1,000万台の大半を占める低価格帯機種について、さらなる低コストを実現する生産技術の確立を目指す。
  • ATV生産に関して、熊本製作所における生産技術の開発や海外支援機能といったマザー機能の強化を行う。

四輪事業

  • 革新的な駆動システムである「SH-AWD」を、「操る楽しさ」を追求する先進技術の一つと位置付け、他機種への適用拡大を図るべく進化させる。

日本四輪

  • 顧客視点を一層強め、お客様の生涯満足の最大化をビジョンとして取り組む。
  • 引き続きミニバンラインナップを強化し、毎年継続的にフルモデルチェンジもしくは新機種投入を行なう。
  • 販売店において、人の育成と、ITなどを活用したシステム整備を推進し、トータルでお客様を守る仕組みをつくる。
  • 870万人に増加した保有客を守り、さらに増やして行く。

北米四輪

  • 新型「オデッセイ」(2004年秋)、「Honda SUT」(2005年春)、Acura向け新型SUVなど、ライトトラックセグメントへの積極的な商品投入を行う。
  • 新型「Acura RL」(2004年秋)、ホンダチャネル向けエントリーカテゴリーの新型車(2006年)の投入など、乗用車セグメントでの優位性を強化する。
  • アコード ハイブリッド(2004年秋)の投入や、新型オデッセイへの可変シリンダーシステムの採用など、低燃費技術の継続的な商品化を行う。
  • 北米全生産拠点のフレキシビリティ向上により需要に応える生産体制をつくる。

欧州四輪

  • 「CR-V」(2005年春)、「FR-V(日本名 エディックス)」、次期「シビック」など、ディーゼルラインナップの拡大強化を進める。
  • ディーゼルエンジン生産について、ホンダ・エンジニアリング栃木センターでの塑型・加工能力向上と、鈴鹿、埼玉製作所へのエンジン組立移管(2004年秋)により、2005年春までに日産300基とし体制強化を図る。また、2005年末までにイギリス工場(ホンダ・オブ・ザ・UK・マニュファクチュアリング)でのディーゼルエンジン組立を開始する。

中国四輪

  • 広州本田汽車24万台に加え、東風本田汽車(武漢)についても3年を目処に12万台体制をつくる。
  • 広州本田で2004年秋より「フィット」の生産販売を開始、東風本田(武漢)でもラインナップ拡大を検討する。
  • ホンダ・エンジニアリングの中国現地法人を設立し(2004年8月予定)、能力拡大、新機種投入、生産設備調達など現地生産拠点への支援活動を強化する。
  • 2004年末までに中古車販売を一部開始するなど、販売網の質の向上を進める。

アジア・大洋州四輪

  • ジャズの現地生産本格化など商品ラインナップの拡充を進める。
  • タイにトレーニングセンターを開設(2004年8月)、販売・生産領域での人材育成を推進し、お客様満足向上への基盤強化を行う。

汎用事業

  • 汎用エンジンの新たな世界生産体制により、さらなる競争力強化を進める。(業務ユースのGXシリーズはタイ、中国、ホームユースのGCシリーズはアメリカ、欧州にて生産)
  • コージェネレーションシステムや、環境規制を先取りした船外機シリーズ、汎用エンジンシリーズなど環境技術での優位性を強化、更にクリーンなエンジンも開発を進める。

航空事業

  • 米国に「Honda Aero, Inc.」を設立し(2004年7月)、航空エンジン事業を統括する。
  • 本田技術研究所「和光西研究所」を設立し(2004年7月)、航空エンジンの開発を統合、体制強化を図る。

先端技術開発

  • 日・米・欧にあるHRI(ホンダ・リサーチ・インスティチュート)において、新素材、知能化システム、植物遺伝子など先端分野の領域で、様々な産業や大学から人材を募り、また、大学やベンチャー企業など外部機関と連携しながら最先端技術の開拓を進める。

ロボット

  • 二足歩行ロボットの研究過程で生まれた「大局的安定化制御方法」の発明が、2004年5月の「全国発明表彰」で「文部科学大臣発明賞」を受賞した。将来的には、この理論を二輪車、四輪車などの姿勢制御技術開発に役立てて行く。

モータースポーツ

  • ブリティッシュ・アメリカン・レーシングとの来年以降の契約更改は最終調整段階にある。来年からは年間タイトル獲得に向けた長期的な体制強化を進める。

以上